ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-ベガルタ仙台

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5月3日、等々力で仙台戦を観戦。

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「令和初陣」気持ちを新たに。そして、奈良選手のために気持ち込めて。

試合は、悠様とハセタツの2ゴールで川崎が勝利。この日の観戦を通じて感じたことは、以下の点です。

〇TEAM:等々力で表現された「Colors,Future!」

2018年9月、川崎市は「Colors,Future!いろいろって、未来」*1という都市のブランドメッセージを策定しました。川崎の「川」の文字と光の三原色をイメージしたロゴマークは、色同士が重なり合うことで作られる多彩な色の多様性や自由を表現し、川崎の新しい未来への可能性を込めております。

等々力陸上競技場のピッチで描かれた川崎のサッカーも、出場した選手たちの色が重なり合ったことで生まれたカラフルな内容であったと思います。もちろん、出場機会を与えられた選手であるならば、自分たちの武器を活かそうとしますし、それが戦い方に噛み合わないことも多々あると思います。

脇坂選手は、自分のスタイルを色濃く表現することで前節欠場の無念を果たすことができたと思います。

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悠様が「ヤスト(脇坂泰斗)は練習からやりやすさを感じている。ああいう動きをすれば出してくれると思っていた」とコメント*2していますが、彼が出来るプレーを知るからこそ、周囲の選手が彼を意識しながらプレーしてきたことが、2アシストによる2ゴールを生んだものと考えることができます。

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ジェジエウ選手も素晴らしい活躍を見せてくれたと思います。ジェシを彷彿とさせる「ザケイロ」の高さ・強さを発揮するだけでなく、相手突破を防ぐ「伸びてくる」足、局面における足元のテクニックで等々力の観客を大いに沸かせました。ワンプレーごとに「おおお」という声が響き渡る光景は新鮮であると同時に、本人の後押しにもなったのではないでしょうか。

彼の起用がターンオーバーありきではなく、日々のトレーニングを見て「ココまでできる」と判断しての決断であることを証明するプレーだったと思います。大変素晴らしい活躍を見せてきた奈良選手の長期欠場は本当に痛いのですが、ジェジエウ選手が見せた定位置を奪い切らんとするギラギラしたプレーには勇気をもらいました。

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そして、碧・守田・脇坂、そして途中出場の大島選手が描いた川崎のサッカーには未来を予感させる光景があると思いました。彼らの色がプリズムとなり、映し出された「青写真」が、サポーターの目に焼き付けたのではないでしょうか。

〇 MANAGER:鬼木監督の「EVER BLUE」

私見ではありますが、鬼木監督の指揮を振り返ると、技術を駆使するサッカースタイルの継承、「球際の強さ」「攻守の切替」という規律を徹底してきましたが、明確なゲームモデルを提示するのではなく、出場する選手たちの特性をどのように噛合わせるのかという視点の下でチーム作りを行っていると考えています。毎年、春先はベストミックスを模索する時期にもなっていると思います。

ただし、起用に関しては、徹底した競争原理が働いていると思います。たしかに、起用の経緯は選手負傷などによるものも多々ありますが、起用されるまでの競争を勝ち抜いてベンチに入っているわけで、出場する権利を「与えられた」のではなく「勝ち得た」感覚が選手たちにはあると思います。

3連覇を狙うチームのマネジメントとしては、一見すると異様に思える起用法ではありますが、出場機会が少なかった若手がスタメン出場するのも、実績ある選手たちがベンチギラギラした状態で出場してくるのも理由があり、そこに「彼ならできる」という監督の期待が込められて送り出されているのだと感じさせます。

さらに強いチームを作るために、どこまでも高めていくため、トライ&エラーを繰り返しながら鬼木フロンターレは前進していく決意を垣間見た試合でもありました。

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以上です。ACLサバイバルをかけた上海上港戦をはじめ、5月も気が抜けない戦いが続きます。気持ち新たに1試合を大切に、自分も応援できればと思います。

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観戦記:日本女子プロ野球リーグ・ヴィクトリアシリーズ2019

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4月30日、関西遠征3日目。宿泊先の大阪から京都に移動。

GW混雑必至の京都を遠征先に設定したのは、東芝野球部が出場する社会人野球・JABA京都大会の観戦が目的であったが雨天中止。

早々に観戦計画が崩れた筆者であるが「こんなこともあろうかと」遠征前に調べ上げていたプランBのうち、天候の持ち直しを見越して桃山で開催されている女子プロ野球をチョイス。

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JR桃山駅に到着後、駅前に待機しているシャトルバスに乗り込む。

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シャトルバスは主催者側が調達したものだが、過去の独立リーグ観戦で「どのように球場まで足を運ぶのか」という部分に苦慮した経験があるだけに大変助かる。

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シャトルバスに揺られて約10分、伏見桃山城総合運動公園に到着。

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まず、球場に行く前に「城ロマンを求めて」伏見桃山城を見に行く。再現城廓の内部公開はされておりませんが、めちゃくちゃカッコいい。。

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超カッコいい伏見桃山城の目の前にあるのが、試合会場となる伏見桃山城総合運動公園野球場。レフト側に森、ライト側に城があるというロケーションは熱い!

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日本女子プロ野球リーグ(以下「JWBL」)は、3球団+育成組織に該当するレイアの4球団で構成。この日は、埼玉アストライアが愛知ディオーネ京都フローラと対戦する変則ダブルヘッダー。一塁側には埼玉、三塁側に愛知・京都側というかたちで応援席が設けられていました。

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グッズ・売店の展開もなかなかの充実。各球団のオリジナルグッズから、選手プロデュースグッズなど幅広く展開しておりました。

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ファンクラブもバラエティに富んでおり、推しメン制度などもあるとのこと。

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筆者は、イヤーブック+選手名鑑とキッチンカーでチキンオーバーライスを購入。

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チキンオーパーライスはボリュームも味もグッド。選手プロデュース弁当も気になった。

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空腹を満たし、試合開始を待っていると、選手たちによる女子プロ野球体操に驚かされる。試合前に観客参加型でグラウンド上の選手たちと体操をするというプログラムだが、観客の参加率がすこぶる低い。そんな中、初心者ながらサポ気質で頑張って体操する筆者。応援団は参加してほしかった(切実)

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女子プロ野球の洗礼を受けつつ、試合観戦。野球観戦歴は長いものの、女性のプレーを見るのは初めて。稲村亜美さんのイメージが強くあるのですが、実際のプロ選手たちはどのようなプレーなのかは気になっていました。

こうした感覚は、初めてなでしこリーグ・女子バスケを観戦した時の手探り感に通ずるものがありました。

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とはいえ、実際に試合観戦を進めていくと、そうしたハードルは感じなくなりました。走攻守における全力プレー、応援に混じって響いてくる選手たちの声、チームとしての一体感を強く感じさせられました。

こうした光景は、ショーアップされた試合では少し見落としがちな、競技としての野球の魅力に気づかされてくれる。ヒットを打った後、好守を見せた後に仲間たちに見せる明るさが眩しかったです。

丁度、なでしこジャパンが「なでしこらしさ」(ひたむき・芯が強い・明るい・礼儀正しい)に通ずるものがあると思いました。見ていて自然と応援する気持ちが高まり、第2試合の終盤には「城まで飛ばせ!◯◯」と叫んでる自分がいました(汗)

第1試合は埼玉、第2試合は京都が勝利。埼玉はダブルヘッダーということもありますが、優勝に王手をかけた京都フローラさんが力があると感じさせられました。

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選手では、第1試合で決勝タイムリーを打った埼玉・加藤優選手(神奈川県出身!)、長距離打者の風格が漂う埼玉・みなみ選手が印象に残りました。

もっと知見を深めて、また見に行きたいところです。

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なお、勝利チームはチームのイメージソングに合わせて勝利の舞?を披露。勝ったらリング上で歌う古き良き女子プロレスを彷彿とさせられます。少し恥ずかしそう、しかしながらキッチリとパフォーマンスしてる選手たちは素晴らしかったです。

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観戦を終えてシャトルバス乗り場に。試合が早く終わったことから、1本目を前倒して本数を1本増加するという対応をしてくれました。主催側で調達したこともありますが、柔軟な対応は素晴らしいと思います。

開催規模もありますが、何不自由なく充実した観戦となりました。昨今は存続が危ぶまれているという話を耳にしておりますが、試合スケジュール等はともかく、単体では非常に高い運営力を発揮していただけに勿体ないの一言に尽きます。野球ファンのパイというのは大きいだけに、そうした層に刺さる取組を続けて欲しいと思います。

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自分も今回の観戦を契機に観戦機会を作れればと思います。拡がれ女子プロ野球

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・ヴィッセル神戸 - 川崎フロンターレ

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4月28日、ヴィッセル神戸戦のために関西方面へ。何気に2年連続でGW対決。

◯ TENSION:同じようで、ちょっと違う

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叔母の家が神戸にあったことから、遠征回数は多い部類に入るノエスタですが、今回は高揚感が少し違っていました。

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昨年の対戦時はポドルスキー選手のプレーを見れたことに衝撃を受けたものですが、今年はイニエスタ選手、ダビド・ビジャ選手がピッチ上にいる。個人的にサッカーゲームを見ているような感覚です。

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そんなチームと対戦できるのだから、胸踊らずにはいられない。観戦年数を重ねると、こうした胸の高鳴り、トキメキは減ってしまうものなのですが、良い刺激をもらったと思います。

◯ TEAM:「機動力」を活かした川崎

川崎は、蔚山戦から先発メンバーを大幅変更。開幕から名を連ね続けてきた奈良選手・家長選手、初先発が予想された脇坂選手も直前の負傷でメンバー外になってしまうなど「総力戦」の様相を呈しておりました。

しかしながら、この日のメンバー構成は、普段とは違った武器を手に入れることができました。それが「機動力」です。

 

斎藤選手・長谷川選手がSHに入ったことで、普段よりも縦に早い、鋭いカウンターを仕掛けることができました。特に斎藤選手が顕著だったのですが、攻撃時ポジションレスに動き回りながら、チャンスメイクの役割を果たしてくれたのは良かったと思います。

距離の長いパスと中盤の機動力を活かした2点目は、この日のメンバー構成だからこそ作れたかたちだと思います。川崎らしいポゼッションを駆使した崩しを発揮できない状況から生まれた高速カウンターは、新たな武器にして欲しいところです。

◯ LEGACY:神戸さんに垣間見た「財産相続」と「修正」

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神戸さんは、イニエスタ・ビジャ両選手が先発復帰したものの、再登板となった吉田監督が指揮を執って時期が浅いこともあり、川崎とは違った意味で難しい舵取りだったと思います。対戦チームの観戦者からの視点では、GKからのビルドアップ等、リージョ前監督のレガシーを感じられました。終盤に川崎ゴールに迫った崩しのアプローチもまた、これまでの取組で積み上げてきたものだと思います。

おそらく、現時点で吉田監督も継承できるところは活かしたいという考えだと思われます。その上で、古橋・小川両選手のスピードある突破を加味していきたいというとこだと思います。この日はメンバー外になりましたが、ポドルスキー選手・ウェリントン選手と異なる武器を持つ前線の選手がおりますのでチームとしての攻撃方法を整理されてくると非常に怖いと思います。

 

一方、財産を守ることにより、ディフェンスの脆弱性が残ることは危惧されます。先日対戦した鳥栖さんと対戦した時もそうだったのですが、ポゼッション志向のチームは最後尾から繋げる・ボールを捌ける人材を配置します。リージョ前監督がGKに前川選手を起用していたのも、おそらくキム・スンギュ選手よりもボールを繋げたからなのだと感じました。

しかし、GK・DFの本業は相手の攻撃に対して自陣を守ることであり、それを代替してしまうことは非常に危ういと自分は考えます(川崎での経験を含めて)「ファストブレイク」を志向するFC東京さんをはじめ、カウンターを武器にするチームも少なくはないだけに、ポゼッションを駆使しながら相手の逆襲をどう跳ね返すのか?という調整も求められると思います。

グアルディオラの工夫が生んだ「偽サイドバック」を解き明かす | footballista

完全に余談ですが、リージョ前監督を師事したグアルディオラ監督もバイエルン時代以降、スペイン時代にはなかった被カウンター対策に取り組んできました。例えば、アラバロールは、日本でも話題になった「偽サイドバック」は攻撃性に注目されがちですが、実は中央を固める守備面での意味合いも強いモデルだったりします。

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以上です。難局を乗り越えて掴んだ3連勝は非常に価値が大きい思います。5月はACL、そしてリーグ戦も大事な試合が続きます。1試合を大切に応援できればと思います。

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「俺たち」はフロンターレ

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観戦記:強化試合・ウルフパック-ウェスタン・フォース

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4月27日、連休最初の観戦は秩父宮ラグビー場をチョイス。

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この日は、ラグビー日本代表候補選手で編成された特別編成チーム・ウルフパックの強化試合が開催。

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練習試合の位置付けが近いものの、W杯メンバーを目指す選手たちがスカッドに名を連ねたこともあり、ラグビーファンを中心に多くの観戦者が秩父宮に駆けつけました。観戦を通じて、印象に残ったことは以下の点です。

TEAM:成果と課題

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強化試合という位置付けではありますが、個人的には、ココまでの取組を示すうえでも内容を伴った結果が大事だという視点を持って観戦しておりました。

ウルフパックは、日本代表のジェレミー・ジョセフHCの志向するキックを活かしたアプローチで試合を組み立てながら、ボールを素早く動かせるSH・流選手を中心にパスワークで揺さぶり、福岡・レメキ両選手の両翼のスピードを活かした突破でトライを奪うことに成功します。

ジョセフHC就任当初は闇雲に蹴るようなかたちが見られましたが、パスワークによる崩しとの組合せる方向に修正を図ってきた印象を受けておりましたので、トレーニングで取り組んできたかたちは図られたのではないでしょうか。

ー 後半に見せたジャパンの武器

また、後半に入ると、グラウンダーのキックを駆使して相手の背後のスペースを突いてトライを決めることができました。両ウイング、さらに途中出場の山沢選手のスピードを活かした攻撃もジャパンがW杯で目指すアタックのかたちではないかと。

トライだけではなく、松田選手が高精度のキックで得点を積み上げられたことは成果だと思います。ジョセフ体制では、田村優選手がSOを務めておりますが、ポジション争いに繋がる良いアピールになったと思います。

ー  強豪国に勝つために求められる守備

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攻撃面の成果とは対照的に、守備面での脆さは課題として浮かび上がりました。フィフティ・フィフティの競り合いのところで相手に負けると、一気にトライに繋げられてしまうケースが多く、相手の攻撃を防ぎきったかたちというのは最後まで見ることができませんでした。

ファーストタックルの正確性、混戦時における球際の強さ、そして規律ある組織的なディフェンスという部分を突き詰めなければ、強豪国との対戦で善戦はできても勝利はできないと思います。残り約半年の積み上げに期待したいところです。

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以上です。W杯まで気がつけば約半年。地元開催で再度世界を驚かせるためにジャパンは進化の過程にあります。決して簡単ではない挑戦ではありますが、勇気と覚悟を持った選手たちとともに応援できればと思います。WE ARE BRAVE BLOSSAMS!

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-湘南ベルマーレ

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4月19日、等々力で湘南戦を観戦。

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(来週の自分に仕事を託し、前半10分頃に到着)

離脱者が多い中、鳥栖戦を総力戦で勝ち切った川崎。この流れで狙うはホーム初勝利。

試合は、阿部選手と知念選手のゴールで川崎が勝利。観戦を通じて、考えたことは以下の点となります。

TEAM:大島・家長が生み出した新たなリズム

川崎は、前節・鳥栖戦から1名変更。大島・碧両選手のボランチは初のコンビ結成。保持時はボールを失うことなくボールを捌き、粘り強いボールの絡み方と「顔を出す」ポジショニングを垣間見せるなど、今までとはまた違った動きを見せてくれました。

特に、大島選手に関しては、憲剛さん不在の状況もあり、ピッチ上の潤滑油としての役割だけでなく、決定機・得点に直接繋がるようなプレーを見せる等、今までとは違った意味での凄みを感じさせてくれるのは頼もしい限りです。

阿部選手のゴールの起点となったロブ気味のパスは、過去のアシストでも度々見せてきた大島選手の得意とするかたちではありますが、密集した敵陣を崩すには非常に良いアイディアだと思いました。こうした創造性をどんどん活かして欲しいと思います。

また、試合を見ていて気になったのは、家長選手とのパス交換です。普段の右SHで出場する家長選手でしたが、この日は、ボランチの位置まで下りてきて大島選手と横並びにパス交換をしているのが非常に新鮮でした。守備においても、家長選手が中央で相手のボールを狩る場面を見せる等、新たなセクシー、じゃなかった新たな一面を見せてくれました。

トップ下を置かず、2トップで臨んでいることで、従来の憲剛さんが絡んでいた部分を、どのように補うかが鍵になると考えてはいましたが、大島-家長を中心にリズムを作り、碧選手が少し前の位置で繋ぐことで、自分たちの時間帯を作ることができました。危機時の中で生まれた新たなケミストリーが、勝利を引き寄せたという意味でも大きな勝利になったと思います。

STYLE:次のステージを見据えて加速する湘南さん

湘南戦の感想を書くとき、毎回「スタイルの激突」というニュアンスを使います。両クラブともに自分たちのスタイルを磨き上げ、ピッチ上で色濃く表現しようとする対戦になるからです。風間前監督時代に関しては、真逆に近いスタイルだけに対戦構図としても面白いだけでなく、頂点を目指すために「乗り越えるべきハードル」として考えていました。

-「変化」を垣間見た対戦

観戦を通じて印象に残ったのが、湘南さんが自陣からのビルドアップから攻撃を組み立て、川崎の守備を人崩そうとチャレンジし続けたことです。試合の流れの中で偶然発生した事象ではなく、明確な意図をもって臨んでいたことは明らかでしたが、試合後の湘南・曺貴裁監督のコメントで全てを語っていました(長文)

開幕前に放送されたNHKJリーグタイム」監督インタビューを鑑賞した時、札幌・ペドロヴィッチ監督と曺監督が世界のトレンドを触れていたのが印象的でした。自身の確固たる哲学を持ちながらも、新たな要素を組み込もうという意欲が感じられるコメントでした。

湘南スタイルの代名詞ともいえる縦の鋭い攻撃だけでなく、自分たちでボールを保持し、パスを駆使して崩そうとするアプローチは、後半の攻撃で鮮明に表れていました。川崎も、ある程度、構えた守備で対応していたのもありますが、ボールを握れなかったのは湘南さんがボールをしっかりと握り続けていたからだと思います。

曺監督自身も言及されていましたが、相手にボールを渡してしまうミス等で、敵陣を崩し切るまでには至ってはいませんが、人とボールの明確な連動性が見られるだけに、継続し続けることで、確実な進化が見られると思います。そういう意味では、次回の対戦はどのようになるか非常に楽しみであると同時に、新たな脅威になると思います。 

LIFE:新しい生活と観戦

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私事でありますが、4月から異動で新しい部署で働いています。異動先は社内でも激務の部署に加えて、全く触れてなかった分野のため、学びの日々を過ごす。

若手の頃に経験した心身の疲労感がドッと押し寄せ、帰宅すると身動きが取れなくなっている自分がいる。

そうした状況下、平日ナイターの観戦を続けています。もちろん、自分の業務に区切りをつけてからスタジアムに向かうことにしていますが、バリバリ残業モードの周囲を横目に早抜けするのは「強い気持ち」が求められます。幸いにも、筆者を今の部署に呼び寄せた部長が川崎サポのため、快く送り出してくれるのはありがたいのですが(汗)

地元の駅から自転車を飛ばして等々力にたどり着く頃にはヘトヘトになっている。それでも、自分の席に座ってユニホームを着るとスイッチが入る。飛び跳ねたりはしていないが、拍手や声援を送りながら、ピッチ上の選手たちと気持ちを1つにして戦っている。当たり前のように感じていたことが、とても大切で愛おしい時間になっています。

観戦をライフワークではありながらも、自分は「NO 〇〇, No LIFE」という考え方には否定的です。多分、それが無くても生活できますし、趣味はどこまで行っても趣味だと考えているからです。

しかしながら、自分の大好きなこと・趣味があることが日々の生活に刺激を与えてくれることは確信しています。活力をもらうことで日々の仕事も頑張ろうと前向きになれる。趣味も仕事も大切にして、これからも頑張っていきたいと思います。

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以上です。ホーム初勝利を皆さんと分かち合えて本当に良かったです。大切な試合は続きますが、1試合を大切にして、しっかりと応援できればと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・サガン鳥栖-川崎フロンターレ

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4月14日、九州遠征2日目。宿泊地の博多から鳥栖に移動。

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九州遠征のメインイベント、駅前不動産スタジアムでサガン鳥栖戦を観戦。

試合は知念選手のゴールで川崎が勝利。以下、今回の観戦を通じて印象に残った点を簡単にまとめました。

◯ STATION:変わらぬ風景、変わりゆく空

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初めて鳥栖戦を観戦したのは7年前。鳥栖サポである学生時代の友人&ご家族に会うのが半分くらい目的であった。

今年は家族でDAZN観戦で再会することはできなかったが、観戦が人との繋がりを維持・発展する役割を果てしていると常々感じる。

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鳥栖駅に両クラブのフラッグが掲げられる)

そんなことを考えながら鳥栖駅に到着。毎度ながらビジターチームへの歓迎ムードが嬉しい。

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初訪問した時から変わることなく、対戦相手を温かく出迎えてくれる姿勢には感謝しかない。そして、こうした温もりは意外と忘れなかったりする。

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(駅のホームから見える駅前スタ)

一方、駅前不動産スタジアムの雰囲気はポジティブな変化を続けております。

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(水色とピンクに染まったスタジアム)

「鉄の城」という無骨の雰囲気があったスタジアムの外観は鳥栖さんのカラーに染まり、ショーアップされたイベントの華やかさも自然なものとして展開されている。

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(ハイテンションダンスを披露するラッキーくん)

試合の成績だけではなく、様々な経験・積み上げがクラブを少しずつ成長させていることを実感する。

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鳥栖さんのゴル裏はインパクト大)

鳥栖さんが昔から掲げられている「正直、田舎者」という横断幕はあるが、自分からすれば「いよっ、地方の雄」と言いたい。

近年、経営陣がチャレンジングな姿勢を打ち出しており、良し悪しはあると思われますが、そこに至るまで着実に歩んできた石段があることは忘れてはいけない。

〇 TEAM:「チャンスはつかめ」

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(サポも総力戦の一員だ!という気持ちで応援)

川崎は、ここに来て怪我人が続出。海外アウェイ→国内アウェイという過密日程を戦う中で非常に苦しい状況に追い込まれてしまいました。しかし、ココまで出番が無かった選手たちにとっては、大きなチャンスでもあります。

特に、スタメンとなった下田・舞行龍両選手は絶対にモノにしたかったはず。それだけに、鳥栖さんの厳しいチェックもあり、プレーにも固さはあったように見えました。

www.jleague.jp

鬼木監督のコメントを読むと、苦しい状況であっても新しい選手たちに期待を込めて送り出していることを度々述べています。ガンバ戦・蔚山戦のように、結果的に上手くいかなかった試合もありましたが、それでもチャンスを与え続ける姿勢を崩さない姿勢は監督らしい強い意志の表れではないかと感じたり。

自分の尊敬するプロレスラーである故・ジャンボ鶴田さんの「人生はチャレンジだ チャンスはつかめ」という言葉を思い出しました。

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(皆の力で掴んだ勝利!)

川崎に来た多くの選手たちも、チャレンジする気持ちを持って移籍してきたと思います。そこでチャンスを掴んだ選手たちを一生懸命、後押しする姿勢を自分も続けていきたいと思います。 

〇 CLUB:変化と整理

今季のJ1では数少ない監督交代を実施した鳥栖さん。カレーラス監督が志向するサッカーは、前半のプレーに見られたようなボールを繋ぎ、崩しのエッセンスを取り入れようとしていることがよく分かりました。

クエンカ選手を中央で起用している意図もボール捌きの側面では効いていたと思います。ボールを動かすという部分は、攻撃面だけでなく、ボールを失わないという点において守備面でも非常に重要な役割を果たしています(経験談

前半、川崎の決定機が非常に少なかったのは、クエンカ選手と松岡選手を中心にボールがよく回っており、相手を上手く捕まえられなかったことが理由としてあげられると考えられます。しかし、こうしたスタイルに攻撃力を付与するには時間がかかりますし、局面で実践できていても、90分間の継続するのは非常に頭と身体を摩耗させます。

例えば、前半から見られた金崎選手を活かしたシンプルな攻め方もありますので、途中出場のトーレス選手、ベンチ外でしたが豊田選手を含めて使いどきというのもあるかもしれません。その意味でも、選手層とスタイルの擦り合わせ、整理が求められる段階かもしれません。

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歓喜の輪を等々力でも!)

以上です。苦しい試合でした。しかしながら、チームが力強く前に進んでいけるようサポートできればと考えています。

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観戦記:明治安田生命J3リーグ・ギラヴァンツ北九州−アスルクラロ沼津

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4月13日、サガン鳥栖戦に向けて九州地方に前乗り。せっかくの九州遠征ということで、今回はミクニワールドスタジアム北九州(以下「ミクスタ」と言う)に行くことにしました。

CITY:リニューアルした街のシンボル

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(久々に新規開拓となった城ロマン企画)

試合前、城ロマンを求めて小倉城に足を運ぶ。

戦国末期に築城された小倉城は、江戸初期に大名となった細川忠興(妻は明智光秀の娘・細川ガラシャ)によって大規模な改修を行われたたとのこと。江戸時代の城にしては珍しく、城の守りを意識した外堀の作りなどが印象的。城巡りをしても、ココまで大規模な改修規模はなかなか記憶にはありません。

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(リニューアル企画でSAOとコラボ)

現在の天守閣は戦後の再建され、さらに今年3月に内装の全面改修を終えたばかり。

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(巌流島決闘関連で猪木VSマサ斎藤!)

従来の城内展示の定番と言える文献・資料だけではなく、武家文化を体験したり、巌流島の決闘にちなんだフォトスポットを設けるなど体験型の要素が加味されていたのが今風の作りではありました。

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(桜は何とか残っていた)

また、お城周りは桜の木が多く植えられており、もう1週間ほど早ければ(汗)という気持ちもありましたが、街のシンボルであり、市民の憩いのスポットとしての面影を強く感じました。

STUDIUM:夢の劇場

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観光を一通り終えて、小倉駅前からミクスタに向かう。

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(駅から少し歩くとスタジアムが見えてくる)

駅から徒歩10分以内と聞いていたアクセスではあるが、その言葉に偽りなし。駅前の通りを1つ曲がればスタジアムが見えてくるのである。

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(試合前からスタジアムには多くの観客を集まる)

初訪問ということもありますが、スタジアムの入場後、視界に飛び込んでくるピッチの光景に筆者のテンションメーターは垂直落下式で破壊されてしまいました(汗)

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応援に適したゴル裏の急勾配、ピッチとの距離感・高さを絶妙に設定したバックスタンド、グレードの高さを印象付けるメインスタンドの構造は観戦者視点で作られた日本最先端の球技専用スタジアムと言えるでしょう。

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(会場に待機する海のボールパーソン)

マンチェスター・ユナイテッドのホームであるオールド・トラフォードは「シアター・オブ・ドリーム」という愛称で呼ばれておりますが、日本のサッカーファンの夢をかたちにしたような空間であるミクスタの「夢の劇場」と言えるのではないかと。

GAME:トータル・ノンストップ・アクション

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試合は、J2復帰を目指して「昇格請負人」小林伸二監督を招聘した北九州さんとJ3昇格から好成績を残している沼津さんの対戦ということで上位戦線を占う対戦。

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(沼津さんがFKから先制)

前半、沼津さんが攻守にアグレッシブさを見せて2点を奪う。特に10番を背負う染谷選手がスプリントを繰り返すことで攻守面で大きな貢献を果たしていた。

過去の実績を踏まえると、若干反則級の選手ではありますが、走力と局面のテクニックで北九州さんの脅威となり続けていました。

後半、2点を追いかける北九州さんは大卒ルーキーのディサロ選手を投入するなど、局面の打開を図り、決定機を増やすことはできましたが、沼津さんも足を止まらずに跳ね返す。

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北九州さんの長い距離のカウンターに対し、沼津さんの帰陣が素早く、ゴール前にたどり着く頃には人垣が出来ているという状況。パワープレー要因が不在の北九州さんとしては、なかなか難しい戦いになったと思います

沼津さんもそうですが、過去のシーズンを見ても「押し込めるチーム」というのが上位チームの1つの特徴であると思います。沼津さんとしては、2点リードしてもなお、ボールを奪い、相手に圧力をかけ続ける守備で主導権を握り続けることができたことが大きかったと。

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もちろん、現時点におけるチームの完成度という点でも少し差があったとも感じましたので、シーズンが進んだ後、両チームがどのような対戦になるのかも興味深いものがあります。

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専スタだと観戦集中力が増し増しになったこともありますが、最後までボールも人も動き続けるアグレッシブな展開で見応えのある試合でした。

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観戦を終えて、ネットを通じて自分以外の川崎サポもミクスタに足を運んでいたことを知る。感想に目を通すと、サッカーファンを引きつける魅力がスタジアムにあり、素敵な雰囲気を作られてるクラブの存在が大きかったです。

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(試合後のギランさん)

小倉城のように、街中にあるミクスタが地域の新たなシンボルとなる可能性を感じさせる観戦となりました。クラブと地域の新たな歴史は、まだ始まったばかり。

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