ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

アニメバンプ論・特講:『らぶドル〜Lovely Idol〜』

■ 全編の流れに対する感想
序盤では現場での絡みを通じて、3期メンバーの色づけが行われた。
これは当シリーズの(一応の)厚みと独自性を生かした流れと評価したい。


そこから、中盤から3期メンバーがデビューイベントという段階へ向かせた。
この中の瑞樹の「ソロ」が「ユニット」の対立視点としては良かったと思う。


これを通過して、ユニットとしてのデビューを目指す6人、稽古の苦難。
舞台で自分達が何を表現していくか、序盤の経験が伏線として生きてきたか。
残された瑞の親子アングルも消化、最終話でいよいよデビューとなったワケだ。


最終話は着地点としては不完全、センパイも言ったように舞台映像がアレ。
テーマの(と私は思った)「舞台でいかに自分を表現するか」が疎かになった。
瑞樹の親子アングルはサイドに回しても良かった気がするが、結局はメインに。


■ アイドルアニメの方法論として
プロセスとしては、少ない時間枠ながら頑張ったと評価しておきたい本作。
ただ、着地でしっかりグリコマーク出来たら高評価したかったが、減点かね。


当たり前なことだが、アイドルが活躍する番組は二つに大別できると思う。
「アイドル候補生が、デビューまでどのようにステージを目指していく」か
「デビューしたアイドルが、どのような経験をして成長していくか」だろう。
この番組は前者をメインにしながら、後者的な流れを序盤で取り込んでいるか。


そうした点では新鮮さを感じたし、デビューまでの流れとして厚みがあった。
私見ながら各キャラを全面、というよりはストーリー性で魅せた印象も強いし。
物語消費の視点では、アイドルアニメの方法論として新鮮さと丁寧さは感じたよ。
皆が何を期待してたかは完全に察せないが、当方としてはこのように総括したい。