ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了:公野櫻子 『ストロベリー・パニック!』 (3)


ストロベリー・パニック!〈3〉 (電撃文庫)


■ 小説版『ストパニ!』の完結編
小説版の最終巻、アニメとはまた一線を画すストーリー展開。
前巻で静馬の話を聞かされたことで、エトワール選を辞退した渚砂。
一方で第2選の前哨戦ルールを破っての密会、失踪した天音と光莉…。


最終巻はミアトル・スピカ両陣営のダブルアングルを中心に展開される。
辞退したが玉青の説得で残留した渚砂・静馬、失踪した天音達の消息を描く。
一方で、混成タッグで2選を勝ち抜いた草薙組の不協和音が明らかになる…。


エトワール選を軸に、小説版はここまで物語をすすめてきたといって良い。
前巻のアングルを私的には、最終巻のエトワール第3選への布石と考えてた。
しかし、アングルは消化されたものの、エトワール選の重要度は著しく低下した。
エトワール選の結果が非常に微妙な扱いになっている、あれだけ進めて何だか…。


私的には双方のアングルを最終戦に繋ぎ、何かを背負った戦いを見たかった。
また、草薙と天音の遺恨アングルもエトワール選で決着を付けて欲しかったな。
双方共にハッピーエンドなんだけど、インパクトや流れに当方は不完全燃焼だ。


あと、キャラ配置の上手さを感じたが、進行上は全部は生かせなかったか。
“真性百合”の夜々や策士の玉青もアニメよりは生かせてなかったかもしれん。
全3巻で私的な面白さは2>1>3な感じで、公野先生の次回作に期待しとくよ。