ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

昨日の『機動警察パトレイバー』(劇場版)in NHKハイビジョン

機動警察パトレイバー 劇場版 [DVD]


ここにきて実家パワーが炸裂!
ハイビジョンでのパトレイバー劇場版の一挙放送ということで最近は一人祭り状態。
もうNHK様々ですよ、ありがとうございます。


某先輩のようにロボアニメの評価などできないので、例によって駄文的解説です。
押井さんのファンになったキッカケがこのシリーズなので個人的にも思い入れの深い作品です。
伊藤和典さんの『風速40メートル』という小説版を高1の時に読んだのが最初の出会いです。
そのあとにアニメの本作を見て、当時の私に大きな衝撃をあたえました。
これ以降、私の中でアニメ観がだいぶ変わったといってもおかしくはありません。
昨日の放送で久々に見たのですが、またまた押井さんを大リスペクトです。
私の思う押井さんの凄いと思うところは何個かありますが大きく言って二つあります。


一つはカメラアングルのような視点の動きです。
アニメだけでなく実写でも監督をやっているだけあってお手の物といったところです。
2次元という表現技法のなかで、3次元的な技法を取り入れているのが押井さんの特徴です。
CGをこの時期から積極的に取り入れているのもその現れではないであろうか。


もう一つは押井作品の都市における作画レベルの高さです。
この作品でも松井刑事が再開発の進む東京を回っているのですが、本当にキレイです。
平面では表現しづらい立体構造物の塊もここまでリアルだと素晴らしいとしか言いようがない。
まさに都市に対して独特の考えを持っている押井さんならではの力のいれようです。


この二点に加えて、伊藤和典の脚本、川井憲次のサウンドが独特の味を醸し出している。
そして、古川登志夫氏をはじめとした声優陣の見事な演技が物語を盛り上げている。
制作全体としての手抜きがないといえよう。
だから私は「パトレイバー」シリーズは押井作品の中で一つの完成体であると思う。


一方で『GHOST IN THE SHELL』以降の押井作品にはここから実験的要素が目立ってきた。
その流れが今年の『イノセンス』でまたターニングポイントをむかえたと私は思う。
さて、押井さんは次にどう動くのか?今、それが楽しみで仕方ないです。


とりあえず私は今日の『パトレイバー2』に備えることにします。
以上、ヘタレ押井ファンの駄文コラムでした。