ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-大宮アルディージャ

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12月2日、等々力で明治安田生命J1リーグ・最終節を観戦。

〇 2017年シーズンの集大成となった試合

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天皇杯敗退のため、今年のフロンターレの公式戦は最終節が最後となりました。私は、毎年最終戦を迎えるに当たり「勝ちたい」気持ち以上に「持てる力を出し切ってほしい」という気持ちを強く抱いておりますが、この日は今年のフロンターレの戦い方を色濃く表現することができたと思います。

浦和戦から中2日の川崎に対して、対戦相手の大宮さんは中5日。コンディションの差異のことを考えると、追いかける展開だけは作りたくないと考えていました。

普段であれば「早すぎる」と考えることもあった阿部選手の素晴らしい先制点は、非常に価値あるものでした。怪我からの復帰後、決定機になかなか絡めなかった阿部選手でしたが、彼のテクニックを改めて感じさせる素晴らしいシュートから生まれた得点こそ、昨季には無かったプラスアルファであると思います。

開始直後に先制点を奪った川崎でしたが、前半は大宮さんの攻勢を受ける展開が続きました。前線のトスカーノ、マルセロ両選手が前線から積極的に圧力をかけ、中盤の選手がそこに絡むことでボールを奪い、カウンターの形を作る狙いが見て取れました。連戦による疲労も感じる川崎は前線からのプレスは潜めたものの、谷口・奈良選手の空中戦の粘り強さ、チャレンジ&カバーの前に出る守備で相手の決定機を凌ぎました。

前半アディショナルタイムに奪った悠様の追加点は、相手のミスから奪ったボールを家長選手が仕掛けから生まれたもの。浦和戦から続く、家長-小林ラインの追加点は、後半の試合運び、守勢に回っていた流れを変える意味でも非常に大きかったと思います。

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後半は、川崎が主導権を握る展開を作ることができました。大宮さんの前線からの圧力が弱まったことで、パスワークでテンポを作り、積極的な仕掛けから追加点を取りに行く姿勢を強く押し出し、試合と悠様の得点王を引き寄せる2得点を挙げることができました。

また、悠様の2得点をアシストした家長選手は、強靭なフィジカルを生かしたキープ力で違いを生み出すことにより、9月以降の苦しい試合は守備でも何度も助けられましたが、終盤2試合では持ち前の技術の高さが攻撃でも光る結果となりました。

一方、守備陣もソンリョンさんを中心に絶対失点しないという強い気持ちが伝わる守備を展開し、点差を感じさせない、非常に緊張感のある雰囲気を最後まで作り出してくれたと思います。特に、ケガを抱えながらも、終盤の2本の決定機に見事に反応し、弾き出したソンリョンさんの魂のセーブには胸が熱くなりました。

試合終了直前の長谷川選手のゴールから優勝決定までの流れは、怒涛の展開すぎて絶叫から涙を流して座り込んでしましました。

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昨季のCS、元日の天皇杯、そして先日のルヴァン杯の決勝戦も涙を流さなかったので、こんなに人目を気にせず泣き崩れたのは久々でした。

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自分に限らず、多くのサポーター、スタッフ、そしてピッチ上の選手たちが、涙を流したと思います。心の底からの願い=悲願達成、川崎フロンターレ、そして川崎市の歴史に新たな1ページが刻まれた瞬間でした。

中村憲剛への思い

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2012年シーズンから、ユニホームに入れる背番号を憲剛さんの14番に変えました。連敗や残留争いに片足を突っ込んだ経験を経て、自分の中で応援に対する迷いが生じる中で、憲剛さんを信じて頑張ろうという気持ちを込めたものです。

だから、11月のルヴァン杯の決勝に敗れたときは、最後のチャンスを逃したという思いも強かったです。だから、インタビューに答え、感謝の言葉を述べ、試合後に届いたシャーレを掲げる憲剛さんを見て、ホッとした気持ちがあります。間に合って本当に良かった。憲剛さん、優勝おめでとう。

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以上です。サポを続ける中で、J1復帰を目指した戦い、再昇格後のタイトルを狙いに行くゼロを1にすることの難しさを何度も痛感してきました。挑戦しては失敗し、掴み損ねて、手からこぼれ落ちてきた光景を何度も目にしてきました。

失敗、シルバーの数だけ悔しい思いを積み上げて、ようやく掴んだ1つの星。その重みは図りしえないです。しかしながら、これで全てが終わったわけではありません。星を増やし、川崎という街をさらに輝かせるために、前進をしていかねばなりません。1つの物語の終わりは、新たな物語の始まりの合図でもあります。最幸の街を目指して。

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