12月1日、等々力でJ1リーグ最終節を観戦。
(櫓がある風景に見慣れてきた気がします汗)
快晴の中で開催される陸前高田ランドというシチュエーションは、昨季の最終戦を思い出させます。
今季も多くの激闘を生まれた等々力の最終戦ということで、前節と同様、自然と気持ちが高まってきました。
試合は、アディショナルタイムのオウンゴールでフロンターレが逆転勝利。観戦を通じて印象に残ったことは以下の通りです。
〇 誰にもアキを止められない
(ラストプレーで違いを見せつけた家長選手)
試合終了のホイッスルが鳴ってもおかしくはない時間帯、静かにギアをトップに上げて決定機を生み出した家長選手のプレーが今年最後の等々力劇場を生み出しました。
(5バックで守る磐田さん。失点をしないために守りの体制に入る)
引き分け以上で自力残留が決まる磐田さんは、失点を防ぐために4バックから5バックに変更するとともに、途中投入のムサエフ選手を中央に配置してボール保持者に対するアタックの継続する選択を下しました。
- 今季の課題を打開した個の力
一方、自陣で守備を固める相手に対する攻撃は、今季のフロンターレに残された課題でもあります。同点に追い付いて攻勢を強めたフロンターレですが、全員が自陣に戻り、人垣を並べる磐田さんの守備を崩すにはひと工夫が必要な状況だったと思います。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ (@J_League) 2018年12月1日
🏆 明治安田生命J1リーグ 第34節
🆚 川崎Fvs磐田
🔢 2-1
⌚️ 90+4分
⚽️ オウンゴール(川崎F)#Jリーグ
その他の動画はこちら👇https://t.co/JUEMOXLYeZ pic.twitter.com/5bHFnAjOjK
そこで生まれたのが、お馴染みとなった「フラフラ」の受けから相手を剥がす突破を図った家長選手のプレーでした。ピッチ上で違いを生み出す個の力は家長選手の武器だと思いますが、今季はそうした場面を何度も見られたと思います。
昨季は適応に時間を要したものの、今季は選手間の相互理解が深まったところで、家長選手の個の能力をチームの戦い方に組み込むことで勝利を引き寄せてきました。
- 2018年の川崎フロンターレを支えた「2つの頭脳」
丁度、分析力・ロジックに基づくサッカーを実践する憲剛さんが「論理」の左脳であるとすれば、家長選手は自らの感性・イメージをピッチ上で表現する「直感」の右脳のような存在ではないかと。
この2つの頭脳を併せ持つことこそ、2018年の川崎フロンターレの進化であると考えています。だからこそ、今季のほぼラストプレーとなった決勝点の場面は、今季のフロンターレが積み上げたモノの1つの到達点だったのかもしれません。
〇 アオの鼓動
磐田さんは、序盤からボール保持者に対して果敢にアタックをし続けてきました。連動性があるものではありませんでしたが、4バックを採用したことで選手配置上のかみ合わせも良かったこと、鋭い出足と能力の高い選手たちを揃ったこともあり、前半は危ない場面を作られるなど、苦しめられたと思います。
- 止まらないこと
観戦する中で気になっていたのが、ボランチとして2戦連続で先発出場をしていた田中選手です。ハイプレッシャーの中で相当苦しめられましたが、その中でも臆することなくプレーし続けることができたと思います。技術はもちろん、前節・FC東京戦でもそうでしたが、プレーすること、考えることを止まらないことが田中選手の良い部分だと思いました。
ボランチは、大島・守田両選手の日本代表クラスに加えて、実力者の森谷選手・下田選手、そして原田選手の加入が決まっていることから、激戦区だと思います。強い気持ちと向上心を持ち続けることで、等々力を熱くさせる鼓動を刻んでほしいところです。
(失点の反省と同点弾の手応えを語る奈良選手)
以上です。先制点を許し、苦しい展開となりましたが、逆転勝利で今シーズン最終戦を締めくくることができました。
(優勝セレモニーで投げ込まれた青覇テープ)
2度目の優勝セレモニーでは、水色の紙テープがよく飛びました(汗)
(皆の思いは早くも来季へ!)
その後、最終戦セレモニーでは、藁科社長のクラブに関わる全ての人々への感謝、鬼木監督が語る失ったタイトルへの悔しさ、小林主将が誓うさらなる飛躍の言葉を聞くことができました。サポーターを含め、視線は早くも来季に向けられていたと思います。
(毎試合等々力が良いと本音を漏らす(笑)鬼木監督)
鬼木フロンターレが進む道に終わりなし。迷わず行けよ、行けばわかるさ!