4月18日、等々力陸上競技場で川崎フロンターレのホームゲームに足を運ぶ。前週の多摩川クラシコに続き、好天に恵まれた。長年の経験では、雨の割合も多い時期ではあるものの、天気が良ければ屋外観戦にはベストシーズンといえる。
〇 指定席への帰還
この日は、昨年まで3シーズン利用していたシーズンシートの座席で観戦することができた。自己満足といえばそこまでだが、筆者にとっては席番号を暗記するほど愛着があった座席でもある。
初優勝の瞬間も、連覇した最終節に見た花火も、悔しい思いをした(同時に昨季の快進撃の原点となった)一昨年のホーム最終戦もここから見てた。
可能であるならば、またこの席を自分の指定席にしたいし、独特の視点で熱心に語っていた隣席の親子の会話もまた耳にしたいところだ(笑)
〇 仕留められなかったことが全て
🎦 ハイライト動画
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🏆 明治安田生命J1リーグ 第10節
🆚 川崎Fvs広島
🔢 1-1#Jリーグ#川崎フロンターレvsサンフレッチェ広島
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試合は、家長選手の巧みなゴールで先制したものの、後半に森島選手のゴールで追いつかれてしまい引き分けに終わった。広島さんとすれば、押し込まれたものの、最終的には狙っていたゲームプランに近い内容だったと言えるだろう。
川崎側の視点に立つと、序盤から主導権を握った前半に複数得点を挙げて試合の趨勢を決しておきたかった。攻撃性を高めるため、数試合前から選手の配置を変更した広島は選手間の距離が適切とは言えず、ボール保持者周辺の密集した局面を除けば、攻守の連動性が低かったように見えた。
【更新情報】
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J1 第10節 #川崎F 1 - 1 #広島
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そのため、個の突破、あるいはパスワークを駆使したプレッシャーの打開で川崎が多くの決定機を作ることができた。前半10分までの決定機、あるいは先制後の攻勢を含めて惜しいシーンを決めておきたかった、というのが試合後の率直な感想である。
流れが変わったのは、皮肉にも追加点を奪ったと思われた後半のVAR⇒OFRの長いインターバルであった。5分近くにわたる試合中断が、給水タイムとは違ったかたちで相手に立て直しの機会を与えてしまった。選手たちもエンジンをかけ直す雰囲気はあったものの、逆にこうした気持ちが失点場面に繋がってしまった印象も受ける。
前半以上にジュニオール・サントス選手の単騎突破に攻撃面を委ねていた広島さんの狙いがハマるかたちでゴール前の混戦に持ち込まれた時点で分が悪かった。90分間、個の強さを抑え込むミッションの困難さも再認識されられた。
イーブンになったことで広島さんは息を吹き返し、川崎は苦しくなってしまった。それでも果敢に最後まで攻めの姿勢を見せたことは良かったと思う。前に前に運ぶ意識が伝わっただけに、最後に決めきる冷静さは欲しかった。終わってみれば、精度の部分がフォーカスされる試合になったと言える。
〇 スタジアムの空気から感じ取れた「貪欲さ」
神戸戦を含めて、勝ちを引き寄せかけて掴めなかった点は悔やまれるところだが、カップ戦を含まない長い連戦を無敗で乗り切れたことは素晴らしい成果といえる。来るべき名古屋戦は、決定機自体が少ないだろうし、今回の試合で出た課題に向き合うことが試合に向けた良い準備になるだろう。
試合後のスタジアムの空気が独特だった。まるで試合に負けたかのような重い空気に包まれたかと思えば、挨拶する選手たちには大きな拍手が起こっていた。
試合後に寄せられた谷口選手の短文ブログ(汗)ではないが、選手たちからは「まだまだ強くなれる」という貪欲さが伝わってきた(ジェジエウの笑顔はそれはそれで尊かった)。鬼木監督が言うところの「現状に満足しない」姿勢が共有されている印象だ。もっともっとの精神を大切に応援を続けていきたい。