ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・清水エスパルス- 川崎フロンターレ

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8月11日、IAIスタジアム日本平で清水戦を観戦。

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(陽が沈みゆく真夏のアイスタ)

真夏の日本平、勝ち負け関係なく昔から好きな風景です。

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(親切・コミカルを兼ね備えた素敵なこパルと再会)

試合前は局地的な雨風に巻き込まれましたが、試合は良い天候で迎えることができて良かったです。

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(ハーフタイムの花火。今年初かも)

試合は、悠様と大島君のゴールで勝利。試合を振り返って感じたことは以下の通りです。

◯ 苦手タイプとの対戦

月刊footballista (フットボリスタ) 2018年 03月号 [雑誌]

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昨季のプレミアリーグは、グアルディオラ監督の志向する技術を駆使した独特のサッカースタイルが結実したマンチェスター・シティが独走して優勝しましたが、クロップ監督率いるリバプールに苦しめられました。理由は1つでは無いと思いますが、ポゼッション志向のシティのサッカーに対し、ゲーゲンプレッシングと高速カウンターを武器とするリバプールのスタイルの相性が良いことも挙げられると思います。

前置きが長くなりましたが、こうした現象は明確なサッカースタイルを持つチームが故に発生するものであると思います。レベルは違うと思いますが、フロンターレも、自らのスタイルを積み上げていく中で、苦手なスタイルというのも表出してきました。

例えば、風間前監督時代であれば、ビルドアップの脆弱性を突くハイプレスとショートカウンターを得意とする尹晶煥監督時代の鳥栖さん、スペースを徹底的に埋める森保監督時代の広島さんなどがそうであったと思います。

そして、この日対戦した清水さんも、川崎の苦手要素を兼ね備えた手強い相手でした。ヨンソン監督は、陣形を崩すことなく各選手が連動した組織的な守備を浸透させ、スピードとテクニックのあるドゥグラス選手を加えたことでロングカウンターの迫力を増した攻撃面は大きな脅威となりました。

ミス絡みではないショートカウンターについては、即時奪回のプレスである程度防げるものの、ドゥグラス選手やデューク選手を走られせ、ディフェンスの背後を突くロングカウンターは、足の速い谷口・車屋両選手でもギリギリの攻防になりました。

それだけに、ドゥグラス選手の途中交代は、同点とされた清水さんには痛かったと思いますし、残っていれば勝ち越し後のフロンターレも終盤まで守りきれたか不安なところです。この試合で感じた脅威とインパクトは、そのまま広島さんのパトリック選手にも置き換えることが出来ると思います。経験を糧に、苦手要素に屈することなく戦えていければと思います。

大島僚太が見せた決意の一撃

臨場感抜群のアイスタ1階から見た大島君のゴールの場面は、光学迷彩解除したかのようにゴール前に大島君が突然現れてシュートを決めたようにしか見えませんでした。それほどまでに意外性のあるゴールであったと思います。

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(パインを受け取る悠様&大島君)

ただし、この日のゴールの布石として、中断明けの大島君の一連のプレーが挙げられると思います。W杯から戻った彼のプレーは、従前の試合を組み立てるだけではなく、より直接得点に絡むような決定的なプレーをしようとする強い意志が見て取れました。

果敢なドリブル突破、ミドルシュートであったり、今までに年数回見れれば良いレベルのプレーが明らかに増えていました。この日のシュートに込められた思いこそ、彼の今と未来に向けた強い決意なのではないかと思いました。

少し前の観戦記でも書きましたが、対策をされる中で新たな得点の形としても、大島君の得点に対する意識は生かしていきたいところ。彼のさらなる成長を、チームの成長に繋げていきたいところです。

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以上です。1試合1試合が大切な勝負であり、課題と向き合い成長するための刺激です。まだまだ強くなれる、そう信じて応援していきたいと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-横浜F・マリノス

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8月5日、等々力で横浜F・マリノス戦を観戦。

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暑さはノーサンキュー、熱い試合には期待。

試合は、悠様の2得点で川崎が勝利。試合を振り返って感じたことは、以下の点です。

◯ 勝利のエナジー

タフな試合になりました。高温多湿+中3日の負荷に加えて、前節・浦和戦は体力的アドバンテージを生かせずに手痛い敗戦。 

敗戦した次の試合で巻き返すには、普段以上に多くのエネルギーが必要であると常々感じているだけに、この日の川崎イレブンの奮闘ぶりには胸が熱くなりました。

試合の序盤、マリノスさんは、第1プレッシャーラインを川崎の最終ラインに設定、奪ったボールを両翼に位置する仲川・遠藤両選手に預け、スピードを生かした攻撃を展開。事前に準備したこと=チームとして「やりたいこと」は出来ていたと思います。

フロンターレは、相手の攻勢に耐えながら、敵陣を崩す攻撃を試み、先制点を奪うことができました。おそらく、マリノスさんも先制点を奪えば、自陣の守備を固めながら、ロングカウンターを狙うという現実的な策を講じた可能性は高く、浦和戦と同様、苦しい試合展開になっていたと思います。その意味でも、前半に見せた攻守の粘り強い対応は大きかったと思います。

後半のフロンターレは、時計を進めることを意識し、スローテンポに攻撃を進めていましたが、欲しかった追加点を奪えたことにより、リードを守りきる体勢に入ったものの、終盤マリノスさんの攻勢は相当シンドかったと思います。その中でも、集中力を切らすことなく、足や身体を投げ出した守備で防ぎきり、完封勝利を手にした。

ピッチに出た選手はもちろん、給水タイムで選手に駆け寄ってボトルを渡したり、戦況を見守っていたベンチメンバーも含めて皆がハードワークして手にした勝利ではないかと。輪になって、一体感を持って皆で戦える雰囲気が、今後の戦いにもつながればと思います。

〇 トメルケールを継ぐモノ

観戦を通じて、印象に残ったのは守田選手、大島選手、そしてトップ下の憲剛さんの3人の存在です。ダブルボランチの守田・大島両選手は、ボールという名の血液をチームに送り続ける心臓部とも言える存在だけに、彼らの出来がチームの状態を大きく左右すると言えるでしょう。

ココまで自分で書いていて感じたのは、4年前にコンビを組むこととなった憲剛・大島のコンビに対しても同じようなことを述べていたからです。ボランチに据えられた大島選手は、憲剛さんとのコンビを組むことで多くのことを吸収し、現在に至るまでに大きく成長しました。途中、負傷による度重なる離脱、あるいは大きなスランプ等も経験する等、苦労も多かったと思いますが、個々の技術を大事にするフロンターレのサッカースタイル(筆者は風間前監督が強調していた「ボールを止める、蹴る」というフレーズから勝手に「トメルケール」と呼んでいる)を支える中心選手に成長したものと考えています。

憲剛さん、あるいは風間前監督等から指導を受ける立場だった大島選手は、守田選手をフォローするする側に立ち位置が変わりました。新人ながら、物凄い成長速度でレギュラーの座を掴んだ守田選手ですが、この試合ではポジショニング等に苦戦し、周囲の選手たちのフォローを受けていました。修正をしながらも、攻撃面では先制点に繋がるスルーパスを出すなど、得点の流れに絡む働きを見せてくれました。

そして、彼らを見守る立場にあるトメルケールのマスター・憲剛さんもまた、プレイヤーとして素晴らしい輝きを見せていたと思います。連戦の影響でコンタクトプレーの継続は厳しい状況ですが、前線からのダッシュ、間で受けてボールを繋ぎ、丁寧にそれを続けるタフさを見せてくれました。そして、2点目のアシストとなる悠様へのパスにはシビれました。

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以上です。敗戦からの再起戦を良いかたちで終えられました。夏の連戦はココから、1試合を大切に、ともに戦っていければと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・浦和レッズ-川崎フロンターレ

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8月1日、埼スタで浦和戦を観戦。

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(スタジアムまでの長い道のりは企業戦士たちを応援者に変える)

中断明け、平日ナイターからはじまる夏の過密日程。観戦者も含めてタフにならねばという強い気持ち・強い愛(オザケン風) 

試合は興梠選手の先制点、ファブリシオ選手のPKで2得点を奪った浦和さんの勝利。試合を通じて感じたことは以下の点です。

◯ 勝利を引き寄せるために

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(夜でも暑さは感じるコンディション。選手たちのハードワークには頭が下がる)

夏場の連戦。観戦者として、プロサッカーリーグの公式戦=興行という観点は忘れてはおりませんが、試合内容に拘るには酷すぎる環境であることは勝敗を抜きにして強く主張したい。

前置きは長くなりましたが、こうした環境下において自軍の勝利を引き寄せるためには、自軍の勝ちパターン、あるいは有利な展開を作れるのかが鍵になると考えていました。

この点において、前半早々の失点で湘南戦の中止に伴う体力的なアドバンテージを生かし、我慢比べに持ち込めなかったのは痛かったです。

特に、浦和さんは自陣深くに厚みのあるブロックを形成し、そこからロングカウンターを起点に攻撃するというアプローチを採用しておりますので、先制点を奪えば、その前提を崩すことが出来ると考えていました。

リードを奪った浦和さんの後半の戦い方を見ると、攻め込まれたものの、徐々に「ボールは持たせても、ゴール前の最後のところを潰す」という方向に意思統一が図られていたと思います。終盤のフロンターレの雑な攻撃は、自陣で構える守備に舵を切った浦和さんにとって守りやすかったと思います。そして、フロンターレは焦りと綻びを突かれるかたちで単騎突破を許し、最後に追加点を奪われてしまいました。

終わってみれば、浦和のオリベイラ監督のプラン通りに進められてしまったなと強く感じる試合であったと思います。

◯ 求められるケミストリー
早々の失点、そして勝ち切ることに余念のない指揮官が率いるチーム相手に追いかける展開を余儀なくされたことにより、変化を与えるための攻撃アプローチが課題として浮かび上がったと思います。ラルフ、知念両選手の投入はリード時と同じ意図で投入されたと思います。もちろん良い部分も多くありましたが、攻撃のアクセントになれたかと言えば微妙なところ。相手の自由を奪うために「押し込む」ことと、得点を奪うための「パワープレー」は似て非なるものなのだと強く感じました。

また、斎藤学選手は、オフザボール時はライン側に位置し、ダイアゴナルランでゴールに走り込みながらボールを受けようとする動きを見せましたが、そのかたちを見せることが出来ず。やはり、オリベイラ監督が締めモードで自陣の人垣を強固にする前に使いたかった気もしますが、攻勢時のリズムも良かっただけに、なかなか難しい判断。中断前よりも意図的な攻撃の型を見せてくれただけに、この点は継続して取り組んで欲しいと思いました。

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以上です。連戦の中で勝ち切られてしまった試合でした。しかし、チームとして限界値に達しているのかといえば、試行錯誤は続けながらも種は蒔かれている状態。芽を伸ばせるか、枯れてしまうのか、8月の戦いがフロンターレを左右するのではないかと。まだまだ!

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サウナ訪問記:神奈川県平塚市・湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ

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アウェイ遠征で足を運んだサウナの感想を書く謎企画(数か月ぶり3回目)。

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(本来の目的である試合は、サウナに入ってる間に中止が決まっていた)

今回は湘南戦(試合は台風接近に伴い中止)に向けて足を運んだ温浴施設「湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ」の訪問記を書きたいと思います。

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平塚駅の端側にある西口から降りることをおススメしたい)

平塚駅西口から約3分(東口からも10分程度)の好立地。今回は実現できませんでしたが、湘南さんとの試合前後の訪問も十分視野に入れられるロケーションであると思います。

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(施設エントランス。否が応でも「太古の湯」と力強く書かれた看板に目に入る)

「天然温泉」を前面に押し出しているだけあり、お風呂の充実度は素晴らしかったです。天然温泉の源泉かけ流し、汲み立てに加えて、炭酸泉による露天風呂等、バリエーションに富んでおりました。

お目当てのサウナは、大人数が収容できる広々としたドライサウナ。ごろ寝したくなるスペースがグッド。設定温度は80℃との表記ではありましたが、三段構造のため、自分の体調等に合わせて調整できるのが良いです。休日であれば午前11時から開始されるロウリュも、イイ感じの熱波の対流を受けて、良い汗をかくことができました。

また、井戸水を汲みだした水風呂は、少しぬるめの19℃程度(温度計表示)でしたが、身体に非常に良くなじむ。冷たさも大事ですが、やはり水の質というのも大事ですね。

さらに、サウナ―視点としては、休憩スペースもチェック案件。この点については、屋外の外気浴+デッキチェアが用意されているところは非常に良かったです。椅子とデッキチェアでは「整う」感覚が段違いなので、屋内を含めて一定数のデッキチェアを確保しているのは好印象を受けました。なお、この日は、関東地方に台風が近づいていておりましたので、「整う」には格好のイイ風が(汗)

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(昼食は当日限定メニュー・チキンライス。どれを食べるか迷ってしまった)

館内のリラクゼーションスペースについて、食事処は麺類を中心に、ご飯もの、一品料理、もちろん酒のおつまみ系も充実。次回訪問時の楽しみが出来ました。また、今日は休肝日と決めていた自分には、ソフトドリンクバイキングのサービスも嬉しかった。休憩スペースも、チェアとベッドがあり、自分の好みに分けて休憩することができます。

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(嵐の前の静けさ。その後、筆者は雨風吹き荒れる音ともに平塚を離れた)

なお、長時間滞在(館内着・タオル付)でも約1,600円の価格設定はお手頃。残念ながら、台風の脅威から逃れるべく、5時間程度の滞在ではありましたが、次回訪問時はもう少しゆっくり滞在できればと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-V・ファーレン長崎

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7月22日、等々力で長崎さんとゼイワン初対決。

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(長崎さんの高田明社長、ヴィヴィくんが来場。大きな注目が集まりました)

約2か月ぶりのホームゲームに加えて、年に一度の市制記念試合。活気に満ちたスタジアムの風景を目にして、改めて「Jリーグのある日常」が戻ってきたことを実感。

試合は、悠様の「二度打ち」シュートで奪ったゴールで川崎が勝利。試合を通じて感じたことは、以下の通りです。
◯ 「日本の夏」との戦い方

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この日のフロンターレは、序盤から決定機を作ることができたものの得点を奪うことが出来ず、後半は一進一退の攻防となりました。

水曜日に久々のリーグ戦を戦ってからの2試合ということで、徳重・徳永両選手を中心とする長崎さんのディフェンス陣も最後のところを詰める意識付けがなされていたのも大きいですが、決定機・フィニッシュの精度を高めていきたいところ。

また、試合後の憲剛さんのコメントにもありましたが、気温・湿度も高いコンディションの中での試合ということで、攻守に連動したサッカーを90分展開するのは非常厳しいことを強く感じさせる試合でした。

以前に比べると、フロンターレは「走れる」チームになっていると思いますし、攻守の切替が徹底されてはいますが、長い夏を戦い抜くには、上手く汗を掻く方法を身につける必要があると思います。この点では、札幌戦と併せて、リードを奪ってからの選手投入と試合の運び方は、勝ちきるためのアプローチとして非常に興味深かったです。

例えば、昨年も見せていたアプローチではありますが、この日に見せた、相手にボールを持たせ、守備の重心を下げて、自陣で待ち構えて守備をするというかたちも、勝ち切るためのアプローチとしては有効な手段と思います。

もちろん、個で打開できる戦力を有するチーム、崩すテクニックのあるチーム相手には不利に働く部分はありますが、相手の攻撃を跳ね返し、隙を見て長谷川選手・知念選手などの交代選手を駆使して単騎突破によるカウンターで狙うというのは、消耗が激しい試合終盤の戦い方としてはアリだと思います。

また、2試合連続で途中出場となった鈴木雄斗選手の投入は、中盤でのボール交換のリズムを落とさずに続けられること、そして相手のロングボールを駆使した攻撃に対抗する高さを補強する意図を併せ持つと思います。客席レベルから見ても鈴木選手のサイズ感はまさに頭抜けてるだけに、それを上手く生かした起用方法だと考えています。

◯ 進化のカギを握る大島・守田コンビ

中断期間にネットさんが移籍したことで、中断前に結成されたボランチの大島・守田コンビが本格始動となりました。

パスルートの多くに関与する驚異のタッチ数、縦に速いタッチダウンパス、簡単に奪われないキープ力と抜群の存在感を見せるネットさんの離脱は非常に大きいですが、守田選手も非常に良いプレーを見せております。

 

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中断前までの守田選手は対人守備の強さにフォーカスされることが多かったですが、直近2試合を見ると高い位置でのパス交換、スイッチとなるような縦パスの供給など、攻撃面での貢献も見せています。この点は、「目が揃っている」=他の選手たちと同じリズムでプレーできている何よりの証拠なのですが、上記のカブレラくんも指摘(汗)するとおり、球際のプレー、連携面等は向上できる部分はあります。

また、ロシア帰りの大島選手も従来のプレーに加え、縦への鋭いドリブル突破、シュートへの高い意識を垣間見れました。

中村憲剛があえて指摘。ロシアW杯で出番ゼロの大島僚太にないもの|Jリーグ他|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

この辺は、憲剛さんが大島選手に語っていた「怖い選手」になろうとする意思の表れかもしれません。以前からも、そうした部分に意識が傾いてきているとかんじておりましたが、再開後の2試合を見ると一層強く感じられました。

チームとしては、前線の選手に対するチェックが厳しくなるだけに、大島選手が得点を生み出す存在になれば心強いですし、彼自身が日本代表で活躍するためには、より強く求められる部分にもなると思います。

新たな引出しを見せる両者がもたらすケミストリーは、今後のフロンターレに何をもたらすか? まだまだ未知数の部分があります。しかしながら、彼らの存在こそ、繰り返し言及されてきた、昨年とは異なるフロンターレの進化に欠かせないカギを握っているものと考えています。今後に注目していきたいところです。

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以上です。昨季、鳥栖戦の翌日にトラスタに足を運び「今度は川崎サポとして来たいな」という思いを胸に川崎に帰りました。だからこそ、我々のホームに長崎さんと対戦できたことが嬉しかったです。

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(長崎・高田社長は試合前のイベントで愛と平和、そして地域を語る)

そして、高田社長のサッカーと地域に対する熱い思いを受け取った以上、今日の続きを見るために再訪しなければ、という気持ちを強く抱きました。高田社長の言う通り「サッカーには夢がある」、だからこそ昨年自分が抱いた真夏の夢を夢で終わらせない。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・ 北海道コンサドーレ札幌 - 川崎フロンターレ

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7月18日、連続休暇を取得して厚別陸上競技場で札幌戦を観戦。

2ヶ月ぶりのリーグ戦となった試合は、エウソンと悠様のゴールで白星発進。試合を通じて感じたことは以下の点です。

 ◯ 水戸の120分を糧にして

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試合運びとしては、アディショナルタイムに残念な失点はありましたが、札幌さんの迫力のある攻撃に対して粘り強く対応できたことは良かったと思います。

ゲーム記録・速報 - 2018/J1リーグ 第16節 vs.北海道コンサドーレ札幌 | KAWASAKI FRONTALE

札幌・ペドロヴィッチ監督のコメントにもある通り、札幌さんは攻守にアグレッシブなアプローチで川崎ゴールに迫ってきました。長い距離のパスを駆使した縦に速い攻撃、ジェイ・都倉両選手を生かしたロングボールで押し込む形を作るなど、決定機を何度も作られました。

しかしながら、谷口・ 奈良両選手を中心に最後の寄せ、シュートブロック、ソンリョン選手の好セーブで凌ぐことができました。

その意味では、前週の水戸さんとの天皇杯の経験が生きたと思います。引き続き、ボランチとCBのスペースを使われしまった点、プレスの仕掛けた後の対応、個々の選手・チームとしても詰められる部分は多くあると思いますが、少しずつ改善することで勝ちきれるチームに仕上げて欲しいところです。

◯ ミシャ札幌の「冒険」の地図を読み解く

今季初対戦の札幌さん。ペドロヴィッチ監督が就任されたことで昨季までの堅守速攻にミシャ式を融合する意図は伝わりました。特に広島・浦和にはなかった「高さ」を生かしたクロス攻撃と組合せは脅威に感じました。そうした形を作るためのパスやクロスの速さはJトップクラスではないかと。非常に強いボールを蹴られていたのが見ていてよくわかりました。

課題としては、自陣からのビルドアップの精度ではないかと。特にGKが最初の起点になるようなボールを出せるとさらに攻撃のテンポが上がると思いますし、相手の第1プレッシャーラインが自陣深くに設定された場合の回避策にもなるのではないかと。

個人的に攻撃で印象に残ったのは、前半に何度か見せたエウソンから奪ったボールをゴール前に運んだ場面。上手く繋げられてしまったのは、ハーフスペースの位置にチャナティップや福森がいるのですよね。あの辺はミシャ監督が仕込んでるのかしら。前半は超攻撃的プレッシングからのショートカウンターが怖かった。

成熟とともに、さらなる進化を予想されるチームだと思いますので、次回対戦も楽ではないでしょう。

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以上です。首位を追いかける立場として、1つ1つの試合に全力を尽くして。

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読了:菊地高弘『巨人ファンはどこへ行ったのか?』

巨人ファンはどこへ行ったのか?

巨人ファンはどこへ行ったのか?

 

〇 「元カノ」の足跡を辿る旅

自分は大学時代、授業をサボってプロレス見にいったり、映画館に足を運んだダメなタイプだったのですが、新宿武蔵野館で鑑賞した『ブロークン・フラワー』という映画が今でも印象に残っています。


冴えない中年男性が、元ガールフレンドを名乗る匿名の手紙を受け取り、手紙の主を探し求める旅に出るという物語。劇中にかかるエチオピア音楽のサウンドに乗せて、冴えない中年役が似合いすぎるビル・マーレ―の哀愁漂う旅路が、当時の自分には妙なインパクトを残し、数年おきに見直すことがあります。

前置きが長くなりましたが、本書も「元ガールフレンドを探し求める旅路」だったと考えています。著者・菊地氏が、読売ジャイアンツを「元カノ」だった過去を持つ【元・巨人ファン】の取材を通じ、V9時代から現在までに至る球団、および日本のプロ野球の変化を考察しています。以下、本書を読んで印象に残ったことをまとめました。

1.「元カノに幸せになって欲しい」

現役の巨人ファンであり、特定のチームを応援している立場としては、共感できる内容は多く、非常に興味深い内容でした。著者・菊地氏の取材によれば、元・巨人ファンが離れた理由は様々。考えてみれば、ファンになったキッカケも人によって異なるのであることから、離れた理由もまた十人十色というのも理解できます。

一方、本著に登場する元・巨人ファンたちもまた、今の巨人に対して嫌悪というより、叱咤激励する意見も多かったのは興味深い傾向でした。自分が応援していたことに後悔が無いと同時に、本書の言葉を借りれば「元カノに幸せになってほしい」という思いをどこかに秘めている。こうした記載を踏まえ、アンチ化した人はともかく、離れた人とも思いが通ずる部分は少なからずあると感じました。

2.なぜ、巨人ファンは多かったのか?

本書では、元・巨人ファンの足跡を追いかけながら、最も巨人ファンが多かった時期とその理由に関する考察を重ねています。日本最大の発行部数を誇る新聞社を親会社に持ち、全国テレビ中継が連日行われていた嫌でも目に入るようなメディア環境に限らず、その変化について証言を積上げて検証を重ねています。

本書の中で結論は出さなかったものの、人気のキッカケが「最下位イヤー」説には説得力を感じました。巨人は長嶋監督が就任した1975年に最下位になりました。V9時代も空席が目立っていたという証言が本書でも触れられていますが、球団史上初の最下位+長嶋監督という要素がファンの心に火をつけ、人気を呼び込んだという仮説は、今般に至る熱狂的ファンの形成の流れを踏まえても説得力が感じます。

苦境の歴史がマニアを生み、輝かしい歴史がファンを生み出すという現象が、実は巨人にもあったということを考えさせてくれます。

 3.巨人のアイデンティとは何か?

また、現在は四国アイランドリーグで監督を務めている駒田さんのインタビューが凄く良かったです。特に、巨人という球団は「象徴」と「地方」の融合であるという考えを述べていたのが印象に残りました。

具体的には、時代を象徴するような選手と、地方から出てきた「おらが街の英雄」のような選手たちが1つのチームで戦うのが巨人という球団であると語られていました。巨人・他球団・独立リーグの3つのフィールドを知る立場であり、まさに「地方から出てきた高校生」であった駒田さんだからこそ語れる言葉であると思います。

00年代以降、各球団はホームタウンに対する地域密着の姿勢を打ち出すことで「愛されるチーム」を目指し、ファンの拡大を図ってきました。札幌に移転した日本ハム、仙台に新設した楽天はもちろん、ロッテ・DeNAのように地域との接点を密にするアプローチに取組んだ球団も増えてきました。

流れに、完全に後手を踏んだのは巨人だと思います。もちろん、原監督時代に掲げられた「ジャイアンツ愛」「GIANTS PRIDE」のような球団への愛着を強調するプロモーションであったり、東京という大都市がゆえに他球団のようなアプローチは難しいと考えることができます。だからこそ、駒田さんの述べたような両輪を揃えることが改めて必要だと自分も考えています。

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平日のジャイアンツ球場に足を運んだところ、老若男女のファンがイースタンリーグの試合を観戦していることに驚かされました。例えば、イベントなどで野球好きのアイドル・タレントさんとお話すると、女性ファンの方は知識が豊富で応援球団を含め、12球団に対する視点もフラットだと気づかされます。

今後、12球団の1球団という見方で評価される方が増えるのであれば、新たなるファンを呼び込み、あるいは元カレたちに今一度振り向かせられるような球団になるには、自身の環境を踏まえた「強く愛されるチーム」作りを試行錯誤する必要があります。

球場に目を移せば、試行錯誤で様々なイベントで盛り上げようとする姿勢が伝わってきますし、グラウンド内に集中すれば、象徴・地方の両方が欠けている状態でありますが、少しずつ芽は出てきていると思います。

過渡期であるからこそ、球団とファンの間に起こった現象を振り返り、今後どのように変わっていくのかを見据えるうえでも非常に良い学びになりました。

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