ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-サガン鳥栖

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2月22日、明治安田生命J1リーグ開幕戦を観戦するために等々力へ。ルヴァン杯を観戦したものの、リーグ開幕戦を迎えると、改めて新シーズンの訪れを実感する。

〇「笑う時もあれば泣く時もある」

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マルコメ様からは開幕を祝う糀甘酒が振舞われた)

開幕=ファンにおける「新年」と言われることもあるが、個人的には学校・会社の新年度の感覚に近い。異動・新卒の人たちを迎えた部署が上手く回るのかと考えたり、昨年異動した自分を移籍した選手の心境に置き換えたりした。

一方、自らがプレイヤーである仕事と観戦が決定的に異なるのは、観戦者はどこまで極めても選手・チームに運命を委ねられていることだ。日頃の行いが良くても、しっかりと準備をしてスタジアムに向かっても結果に結びつくとは限らない。

先日、DAZNで試合観戦をしてきた時に、ベップ・グアルディオラ監督の「笑う時もあれば泣く時もある だからスポーツは美しい」という言葉が紹介されていた。観戦を通じて得られるエモーショナルな瞬間は、スタジアムで生まれる喜怒哀楽によって作られる。観戦内容によってはネガティブな感情を抱えてしまうこともあるが、それを含めてスポーツなのだ。そんなことを考えながら、スタジアムに向かった。

〇 君去りし後

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トークショーに登場したOB。立場が異なる三者三様のいでたちが面白かった)

試合前、フロンターレOBを招いたトークショー、引退セレモニーが開催された。谷口博之さん、黒津勝さん、井川祐輔さんの3人は、J2からJ1タイトル争いに大きく成長する過程で活躍した選手たちだ。筆者も、年数試合からスタジアムに足繁く通うになった時期でもあるので思い入れのある選手たちだ。多くの人たちが詰めかけたことにMCを務めた中西哲生さんは驚いていたが、同じような感情を抱く人たちが今もフロンターレを応援してくれる証拠でもある。

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(現在、サガン鳥栖のスカウトを務める谷口さん)

自分は、初めて給料で買ったユニホームはボランチながら高い得点力を誇り、等々力劇場の劇場主・谷口博之だった。クラブ創成期の選手たちは皆好きだったが、明確に応援したいと思える好きな選手が出来たのは彼が初めてだった。そして、大好きな選手がチームを離れてしまう初めての経験でもあった。

それでも、移籍後も動向は少しでもチェックしていた。フル代表合宿で憲剛さんと一緒になったのは嬉しかったし、近年は怪我で苦しんでいることも気になっていた。引退することを知った時、労いの言葉をかけたい、顔を見たいという気持ちが強かっただけに、こうした場を設けてくれたことは感謝しかない。

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(引退セレモニーで挨拶をする3人)

クロやイガもそうだが、年齢の近い選手が引退することも珍しくなくなった。会社では中堅、もっとしっかりしなければと言われる立場にある自分と比較すると、プロの世界の厳しさを実感するとともに、新たなスタートをきった3人を改めて応援したくなる。

〇 陽は昇り 風熱く 空燃えて

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試合前からエモさ全開だったが、鳥栖さんを迎えた試合も白熱した展開。攻撃的な姿勢を押し出した配置で臨んだ両チームであったが、特に後半は主導権を握った川崎が、鳥栖陣内を攻略するという構図が展開された。VARで取り消しとなった得点が決まっていれば、試合の流れも変わったと思うが、結果的に鳥栖さんが専守防衛の意識が強まるかたちになってしまった。

川崎は、ルヴァン杯・清水戦から宮代選手⇒家長選手に変更。スピード感のある人選ではなくタメを作る家長選手を起用したかたちになるが、一定の効果と課題が出たという印象ではある。

フィジカル強度と技術があるのでボールは簡単に奪われず、余裕のある状態でピンポイントに出すボールの精度は高いことからペナルティエリアで体を張るダミアン選手にボールを送り出す役割としては適任だ。実際、目の覚めるようなダミアン選手のバイシクルシュートの助演は家長選手である。彼の持つ技術はチームに加えたいという鬼木監督の意図がよく伝わる場面だったと思う。

一方、家長選手らしく、試合が進むごとに「漂泊のプレイヤー」と化していく状態が良くも悪くも目立ってしまった。鳥栖さんもサイドの突破力を起点としていただけに、WG・IH・SBの3人が揃っていない状態で守備をするのは負担が大きい。山根選手も高い位置で攻守に絡みたいだけに、この辺の負担増は大変だったと思われる。ゲームモデルと個の特性を融合するのは簡単ではないが、家長選手を組み込めるかどうかが1つの課題だろう。

手詰まり感が出てきた後半途中、大卒コンビの三笘・旗手を同時投入したところで勢いを生み出せた。三笘のドリブル突破は、脇坂・長谷川とはまた違ったタイプで相手を剥がせる技術を持つ。水の呼吸で言えば、長谷川が勢いよく飛び出す「壱ノ型 水面斬り」であるならば、三笘は回避と攻撃を「参ノ型 流流舞い」の使い手といったところであろうか(個人の感想です笑)

三笘のチャンスメイクが左で目立ったところで、逆サイドに入った旗手は攻守でハードワークできるタイプ。特に守備でも頑張れることが、山根選手の攻撃参加にも繋がった。そして、ゴールの嗅覚も働き、ゴール前に絡むところまで持っていたが、惜しくもゴールには結びつけられなかった。

同年代の鹿島・上田選手、もっとわかりやすく言えば嘉人さんがそうだが「ゴール前に顔を出せる」状態を作り出せるのは、技術と感性の融合だと考えている。プロの世界でそれを表現できていることに、彼のポテンシャルの高さを感じるし、東京五輪代表候補であるということを関係なく、鬼木監督が起用しているのだということを改めて感じるプレーだった。

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ホーム開幕戦がドロー発進は慣れ過ぎたが「あと一歩」の雰囲気で終われたことは悪くないと思う。観戦者は客観的な立場でしかないが、選手たちに「あと一歩」を踏み出すための後押しはできる。新しい季節を迎えた喜びと不安を胸に、勇気をもって力強いサポートを継続できればと思う。

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観戦記:ルヴァンカップ・川崎フロンターレ-清水エスパルス

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2月16日、等々力陸上競技場YBCルヴァンカップを観戦。

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(とどろき会館手前の小鳥さん。青黒とオレンジで対戦を表す)

4年目を迎えた鬼木フロンターレは、挑戦者の気概と青き意志を胸にシーズンに臨む。Jリーグ王者の看板を背負って開幕を迎えていた昨季までとは良い意味で心持ちが違っている。新しい挑戦に対する期待と不安を胸に、スタジアムに向かった。
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(もう一つの「我が家」である等々力陸上競技場に帰宅した)

フロンパークを抜けると、真新しい「等々力陸上競技場へようこそ」と書かれた横断幕でスタジアムが出迎えてくれた。そうだ、自分は等々力に帰ってきたのだ。

〇 攻守に「鋭さ」を見せた新布陣

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久々のホームゲームというだけで満足しているところもあるが、ピッチで躍動する選手たちを見なければ満たされない。(それはそう)ということで、ポエムはそろそろ店じまいにして試合雑感を述べていきたい。(分析は各所に任せるスタイル)

川崎は、現時点のベストメンバーに、大会規定のU-21枠=宮代選手を加えた布陣。戦前、若手を積極起用する考えも頭によぎったが、Jリーグ開幕戦の鳥栖戦まで中5日を確保できることからも、出し惜しみしなかったのは良いと思う。

春季キャンプの模様は、江藤高志さんの『川崎フットボールアディクト』でフォローさせていただいたが、ライブで見るのは初めてなので、特に前半は事前情報とのすり合わせを行いながら観戦を進めていた。

- 垣間見えたレーンの整理

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(前半キックオフ直前。攻撃時の各選手の配置に注目)

個人的にチェックしたかったのが、攻撃時における選手の配置だ。一次キャンプのレポートの中で(ピッチを縦分割して見た時の)レーンを整理しているという記述があったことから、新布陣に内包されている仕込みが気になっていたからだ。

上記の写真にあるとおり、川崎の両WG(長谷川・宮代)はタッチラインに近い位置に立つ。攻撃時において、彼らの後ろでプレーする両SB(ノボリ・山根)は同じレーンには立たず、手前のレーン=ハーフスペースの位置を取るようにしていた。

前半から、両サイドバックの鋭いランニングが見られたが、戦術として仕込まれたものだろう。ノボリ・山根両選手の攻撃力を引き出すには良いアプローチであるし、昨季の川崎が苦しんだ、引いた相手を崩すための打開策にもなり得るかもしれない。

また、配置の妙は、インサイドハーフでプレーした大島選手を見ていても感じた。ボランチより前目でプレーする機会を得ることで、守備時において高い位置からボールを刈りに行く機会が増えた。元々、高い位置でボールを奪うための配置であることからも、綺麗にボールを奪い、自由自在にボールを動かせる大島選手の存在は重要だ。これもまた、個の力を引き出すためことに寄与しているだろう。

もちろん、初戦ということも含めて、課題は何点か見られた。例えば、最後尾からのビルドアップは、従前よりも手薄な状態だ。この日は、幸いにもほとんど見られなかったが、相手が人数をかけて猛烈なプレスを仕掛けてきた時、中盤と連携して上手くプレスを剥がせるかが課題となるだろう。

また、攻撃性を高めた分、被カウンター耐性は昨季以上に厳しいことが想定される。特に、アンカーを務める選手が潰されてボールを奪われると、最小人員で広大なスペースを守らなければならない。ボールを奪うことも大事だが、自らが悪いかたちで奪われないようにすることも大事だと感じる試合でもあった。

- 「猛る」若人たち

新戦術という、もぎたての果実のいいところを摘まみつつ、本大会らしく、若者たちの奮闘に胸を熱くさせられる90分間でもあった。

宮代選手は、トップ昇格後初の先発起用。本職とは言えないウイングでのプレーだが、積極的にシュートを狙う場面を見せる等、結果を残そうと必死に戦っていた。

彼の交代後、途中出場を果たした旗手・三笘両選手のギラギラした雰囲気は客席にいても伝わるものだった。そんな2人の気迫がサッカーの神様にも伝わったのか、2人とも後半の得点に絡む活躍を見せた。

三者三様に「結果を出して、生き残るぞ」という気持ちが痛く伝わるし、彼らの姿を見て神谷・イサカ両選手も刺激を受けたに違いない。若きフロンターレ戦士の猛る姿をもっと見させて欲しいところだ。

〇 「青き意志」を胸に抱いて

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(悠様のゴールとともにホイッスルが鳴り、試合終了)

等々力で全然勝てなかった昨季、最終戦はショッキングな敗戦で終わった。まさにバッドエンドと言える内容だ。最終成績以上に、心身に堪えた敗戦だった。こうした経験を積み重ねてきたからこそ、開幕を迎えるのは嬉しさと同じくらい、敗戦することへの恐怖というのは何年サポーターをしていても拭うことができない。

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(今年初の「あんたが大賞」は2ゴールの長谷川選手)

だからこそ、今季掲げる「青き意志」を胸に前へ進んでいきたい。未来と4つ目の星を手にするために。

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観戦記:Jリーグプレシーズンマッチ・京都サンガF.C.-セレッソ大阪

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2月9日、横浜を拠点に活動するアイドルユニット・nuance(ヌュアンス)の対バンライブと日程が上手く被ったこともあり、京都府亀岡市に建てられたサンガスタジアムby KYOCERA(以下「サンガスタジアム」と呼ぶ)のこけら落としに足を運ぶ。

麒麟ではなく吹雪がきた件

朝、宿泊先を出ると、普通に雪が降っていて驚く。「聞いてないよぉ(多分)」と心の中で叫びながら、電車を乗り継ぎ、スタジアムがある亀岡駅へ。車窓から見えてくるスタジアムに乗客の視線は釘付け状態。目新しいスタジアムへの期待感が車両内に充満していた。

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下車すると目の前にスタジアムがあるという光景は、鳥栖駅⇒駅前不動産スタジアム、というよりも、西武球場前駅メットライフドームに感覚が近い。これ以上にない、抜群のロケーションに、小さな感動を覚えたJサポは少なくないだろう。

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(入場待機中に再び雪が降りだす)

筆者は、キックオフ4時間前に到着したものの、空き地には既に入場を待つ大行列ができていた。入場導線は試行段階であるだろうが、相当な距離を歩いた。私見ではあるが、サンガスタジアムは入場専用ゲート前の広場が広くないため、待機列を形成スペースが限られてしまうのが影響しているようだ。

試行錯誤は続くかもしれないが、運営側としてはしばらく対応が求められるだろう。しかも、麒麟ではなく吹雪がきてしまったので、立っているだけでも辛い時間もあった。それでもなお、黙々と入場する者が多かったのは、観戦経験値の高いファンが多く集ったからかもしれない。

〇 夢の光景と祝歌

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(階段を上った先に見えた景色は、最高の空間だった)

スタジアム観戦者であれば、共感してもらえると思うが、入場してピッチが見えてきた瞬間というのは独特の高揚感がある。初めてのスタジアムであれば尚更だ。サンガスタジアムが見せてくれた景色は最高だった。生まればかりの夢のスタジアムが、目の前にあることに感動している自分がいた。

地元・京都で結成された夜の本気ダンスさんのライブパフォーマンスは、生まれたばかりのスタジアムと家族であるサポーターに送る祝い唄のようにも聞こえた。(サウンドはカッコよかった)他サポの筆者でさえ感情的になるのだから、当事者である京都サポさんの想いは言葉に言い表せないものだろう。

〇 「想い」の力がアシストしたようなゴール

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(17,000人を超える観客がサンガスタジアムに駆けつけた)

試合前から感動が止まらないのだが、この日のメインイベントは、プレシーズンマッチだ。新スタジアムの初陣となる京都さんは新戦力も積極起用。前半の攻撃ではボランチに入る庄司選手が攻撃のタクトを握り、同点ゴールを奪う活躍を見せる。彼の展開から両ウイングの思い切った攻撃参加、新戦力・ウタカ選手にボールが収まると面白い。関塚監督時代の憲剛さんを少し思い出した。

また、守備では押し込まれる時間も多かったものの、3バック中央を守るバイス選手が要所を締める。もちろん、高い位置まで上がってくることへのリスキーさもあるが、カバーできる個の力があるのも確か。今季の京都さんにとって、大きな補強であることは間違いない。

- ロディーナ・セレッソの堅守

一方、我々が対峙するという意味でも、セレッソさんの組織的な守備が印象に残る試合でもあった。組織的守備といっても、人海戦術による、ベタ引きの守備ではなく、選手の配置・位置取りを徹底したポジショナルな守備だ。例えば、京都さんのウイングとボランチの間にあるハーフスペースに選手を配置し、ボールの流れを断ち切り、攻撃へと転じるかたちを何度も作っていた。このような選手配置は、チームの「型」として仕込まれているものであり、周囲の選手と連携して数的優位を作ることもできている。結果論かもしれないが、尹前監督時代の堅守を一段階進化させたともいえる。

ただし、攻撃に関しては、個々のクリエイティビティに依存しなければいけない印象はある。となると、セレッソが誇るタレントの存在への期待は集まるところだが、先発出場した清武選手は位置を守りながら決定機を作れていたが、交代で入った柿谷選手はもう少し自由に動きたいのであろうプレーが見られた。組織的な守備を維持しながら得点力をどう高めていくのかは、今季のセレッソさんのポイントになりそうだ。絶対先制許さないぞ。(昨季フワッと失点を許したクラブのサポ目線)

- エモーションが止まらない

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(後半、勝ち越し点を決めたセレッソさん)

試合は、セレッソさんが後半に勝ち越しに成功し、ディフェンスの重心を下げて逃げ切りを図るように見えた。

劣勢に立たされた京都さんではあるが、イレブンの攻撃とゴール裏の歌声は止まらなかった。ピッチ内外のハイテンションが伝染していき、非常に良い雰囲気が生まれていることが肌感覚に伝わってきた。

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(終了直前、京都さんはウタカ選手のゴールで1点を返す)

終盤、大怪我から復帰した途中出場の都倉選手のゴールでセレッソさんが2点差に広げたものの、京都さんもアディショナルタイムの攻撃をウタカ選手のゴールで1点を返して試合終了。最後は京都サポの想いの力で押し込んだようなゴールにも感じた。

〇 僕らは希望という名の列車に乗った

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(試合終了後、挨拶に来る京都イレブン&マスコット)

敗戦はしたものの、サンガスタジアムには試合を動かせる力を生み出せることを感じさせる内容だったと思う。期待値を満杯にして到着した電車は、今度は観戦体験によって得る満足度と今季のチームに対する希望を乗せて帰ったと思う。スタジアムとクラブの新なる物語は、始まったばかりだ。

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観戦休題:遠征サ活はじめました  

本エントリーは「川崎フロンターレ Advent Calendar 2019 - Adventar」の11日目として寄稿するものです。昨日は、600rrAnkoさんの『2020年6月10日 晴れ - 青黒イルカに乗った中年男』でした。

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グラッデンと申します。本年もアドベントカレンダーに参加させていただきました。何卒よろしくお願いします。今回は、フロの名がつくクラブのサポーターらしい?遠征の楽しみ方の提案を取り上げたいと思います。

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アウェイに足を運ぶようになり、全国各地に遠征する楽しみを知る。当初はシンプルに応援するだけのために遠征をしていたが、宿泊を絡めて観光地を回ったり、美味しいものを食べたりする等の「アウェイツーリズム」とセットで楽しむようになった。

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特に、SNSの普及により、サポーター間の情報交換が円滑となり、遠征中に情報をアップデートしながら回ることができる。今季も、そうした素敵な情報流出のおかげで楽しい時間を過ごすことができた。


一方、毎年のように遠征をしていると、行動がパターン化してくるところもある。飽きっぽい筆者が「何か刺激が欲しい」と考えて始めたのが、遠征地にある温浴施設やサウナに足を運ぶ「遠征サ活」である。

2年ほど前からサウナにハマり出した。サウナ→水風呂→外気浴で得られるサウナトランス状態=「整う」体験をしたことが大きい。都内を中心にサウナ・温浴施設に足を運ぶのが密かな楽しみとなっていた。

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そうしたサウナ探訪の機会として、アウェイ遠征を活用するようになり、普段は足を運べないサウナを訪問するようになった。本ブログでも、観戦記と並行して「サウナ訪問記」を書くようになった。本稿に関心を持った方には、そちらも記事群も参考になると思う。


本題に入るまで長くなってしまったが、本稿では、今年の遠征サ活で足を運んだオススメの温浴施設・サウナを取り上げたい。


◯ 大分:「CITY SPA てんくう」の天空露天風呂

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先陣を切るのは「プライド・オブ・バス」大分トリニータ戦において足を運んだ「CITY  SPA てんくう」である。

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「おんせん県」を評する大分県は、由布院や別府といった温泉地はもちろん、市街地にあるビジネスホテルでも温泉に入ることができるが、移動等であまり滞在時間がない、あるいは広々としたお風呂でゆったりと過ごしたいという方にはオススメです。

www.cityspatenku.jp

JR大分駅中央口徒歩0分の抜群の立地にある同施設の最大の売りは、天空露天風呂だ。ビル21階にある開放感のある露天風呂からは大分の海と山を一望できる。海外のリゾートホテルにいるようなセレブ気分を味わうことができると思う(個人の感想です)

サウナは遅い時間にロウリュサービスもあり、良い汗をかける。深さのある水風呂も15℃とキリッと冷たく、露天スペースのデッキチェアで夜風に当たりながら整うことができるのでサウナ好きも満足できる設備だと思う。

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風呂上がりには、施設内のカフェバーでご当地メニューを摘みながら一杯。高層階から見える夜景を見ながら、ゆったりとした時間を過ごすことができた。

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この他、岩盤浴等のコースを追加選択するとインテリアが素敵なラウンジスペースを利用することができる。長時間滞在を想定している場合は、こちらのコースを併せて申し込むと良いと思われる。

 
◯ 平塚:「湘南ひらつか太古の湯 グリーンサウナ」のテントサウナ

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神奈川ダーピー・湘南ベルマーレ戦は夜開催ということで、試合前に平塚駅前の「湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ」を訪問。昨年はサウナに入ってる間に試合中止が決まり、実質サウナ遠征になってしまった(汗)

y141.hatenablog.com

この時のサウナ訪問記はリンクの別記事に書いてあるので、施設の説明は割愛する。

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今夏放送されたドラマ『サ道』にも登場したグリーンサウナの魅力は、土日に露天風呂スペースに設営されるテントサウナである。

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テントサウナは、テント内にサウナストーブを設置し、セルフロウリュのかたちで水をかけて蒸気を発生させる。最大3人までしか入れない密閉空間は加減を誤ると灼熱地獄に変わるリスクはあるが、良い汗をかくことができる。

通常のように水風呂に入るのも良いが、本場フィンランドのようにシャワーでサッと汗を流し、ビールを片手にくつろぐというのも良いだろう(ビール販売が行われている)。

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神奈川県のフィンランド、それがグリーンサウナである。なお、食堂スペースは麺類を中心にメニューが充実している。空腹を満たしてスタジアムへ!というのも良いだろう。

 

◯ 札幌:「ニコーリフレ」の「一風入魂」ロウリュ

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最後に取り上げるのは、先日宿泊したばかりの、すすきのにある「ニコーリフレ」である。サウナ好きの間では「北の絶対王者」とも言われるニコーリフレは、充実した施設と素晴らしいサービスと総合力の高さが際立つ。(ニコーリフレは男性専用施設となっているので注意いただきたい)

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ニコーリフレのロッキーサウナでは、朝8時から深夜1時までロウリュサービスが行われている。宿泊する立場とすると、寝る前や寝起きのサウナでロウリュを体験できるのは魅力的である。どの時間帯でもサウナ室はフルハウスだが「一風入魂」と書かれたシャツを着た熱波師によるアウフグースの際に掛け声と拍手で一体感を作るのがニコーリフレの特徴である。 

ロウリュはフィンランドアウフグースはドイツのスタイルであり、それを合わせたかたちはある種の日本スタイルと言えよう。その中で生まれる一体感というのと日本特有のサウナカルチャーかもしれない。是非、サウナの中でゴル裏さながらの雰囲気を体験していただきたい。

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ちなみに、朝からガッツリ食べたい派の方にはニコーリフレの朝食サービスはオススメだ。

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リーズナブルな価格ながら、朝からソフトクリームや、チョコフォンデュまで楽しむことができてしまう(汗)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。明日は江藤高志(@etotakashi)さんのご登場です。そちらも是非ご覧ください。

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スポーツドキュメンタリーのトレンドと映画『OVER TIME』

本エントリーは「川崎ブレイブサンダース Advent Calendar 2019 - Adventar」の3日目として寄稿するものです。昨日は、kanzmrswさんの実験と学習: ブレイブサンダースユースの注目度』でした。

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グラッデンと申します。バスケ観戦はまだまだ初心者ではありますが、今回もアドベントカレンダーに参加させていただきました。何卒よろしくお願いします。

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本年は、今夏に劇場公開された映画『OVER TIME 〜新生・川崎ブレイブサンダース、知られざる物語〜』(以下『OVER TIME』)について取り上げたいと思います。


本作は、川崎ブレイブサンダースの2018-19シーズンの激闘の足跡を辿るドキュメンタリー作品となります。川崎は、昨季から運営母体が東芝からDeNAに移管。丁度、横浜DeNAベイスターズでもドキュメンタリー映画『FOR REAL』シリーズを制作していたことからも、ノウハウを活かして制作されたものと考えることができると思います。

〇 映像配信サービスとスポーツドキュメンタリー 
近年、映像媒体の中心がテレビ放送からウェブ配信サービスに移行しつつあります。NetflixAmazonプライムビデオ、hulu等の配信サービス各社は、既存の映画・テレビ放送を取り扱うだけでなく、オリジナル作品に手がけるようになりました。


例えば、Netflixのオリジナル映画『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)はアカデミー賞の3部門(外国語映画賞・監督賞・撮影賞)を受賞。映画作品だけでなく『全裸監督』(Netflix)『バチェラー・ジャパン』(Amazonプライムビデオ)といったオリジナル番組が話題を集めました。

いつでもどこでも楽しめる視聴環境、既存のテレビ番組に満足できない視聴者のニーズ等、要因は様々あると思いますが、いずれにしても、こうした活況はしばらく続くものと考えることができると思います。

-配信コンテンツとしてのスポーツドキュメンタリー


こうした配信サービス各社のオリジナルコンテンツの中には、スポーツドキュメンタリーも名を連ねていきます。

Amazonプライムは1チームに長期間密着した『ALL OR NOTHING』シリーズを制作。昨年配信されたベップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスターシティはサッカーファンの間で好評を話題になりました。


オリジナル作品の制作に特に力を入れているNetflixでは、2018年のF1シーズンを追いかけた『Formula 1: Drive to Survive』イングランドの2部リーグ・サンダーランドの波乱のシーズンを描いた『サンダーランドこそ我が人生』、最近ではアルゼンチンリーグの監督として現役復帰したディエゴ・マラドーナを描いた『マラドーナ・イン・メキシコ』など多岐に渡っています。

また、Jリーグをはじめスポーツ配信専門に扱うDAZNにおいても中継配信だけではないオリジナルコンテンツの制作には力を入れているが、本年から大型契約で中継配信が始まった読売ジャイアンツを題材にしたドキュメンタリーシリーズ『復活への道』の配信が開始。球団全面協力による密着取材や、数十年に渡る日本テレビの貴重な映像資料をふんだんに利用した精巧な作りには唸らされております。

従来であれば、テレビ媒体でしか手掛けることができなかったドキュメンタリーをネット配信会社が独自制作しているのは、シンプルにコンテンツの充実を図るということ、足元の視聴率・スポンサードの概念から外れた領域にあること、そして何よりも制作するだけの体力があることを示すものと考えることができます。

〇 ドキュメンタリーが抗えない現実
通常のドキュメンタリー作品と異なり、スポーツドキュメントは、脚色を加えて空気を作ることができますが、結果という現実に抗うことができません。「Bリーグ初の長編ドキュメンタリー作品」として銘打たれた『OVER TIME』においても、結果として厳しい現実を突きつける内容となりました。

-苦しいシーズンを経験した川崎
Bリーグ3年目を迎えた川崎ブレイブサンダースは、昨季ファイナルを戦ったアルバルク東京千葉ジェッツふなばしのいる東地区から中地区に移ったこともあり、2季ぶりの地区優勝、そしてリーグ初優勝の期待がかかるシーズンになりました。

結果は天皇杯ベスト8、リーグ戦は中地区2位(PO初戦敗退)という悔しい思いが残る結果。自分自身、実際に試合観戦をしていて、過去にない連敗、今まで勝つことができた相手に敗戦を喫する等、シーズンを通じて上手くいかない状況が続いただけに、本作の全貌が明らかになった時、戸惑い・不安の方が先行しました。「何を伝えたいのか?」という意味合いが見えてこなかったからです。

鑑賞を終えて、輝かしい成績を讃える内容ではなく、苦しいシーズンに焦点を当てた内容だったからこそ焦り・不安を含めた偽らざる感情を聞くことができたことは良かったと思います。
チームだけでなく、自身の状態も良くなかった主将・篠山竜青の言葉は、明るい口調の裏腹に打開策を見出せない不安を感じ取ることができた。プロ選手、そして主将だからこそ、何とかしなければならないという責任感が滲み出てきた内容でもありました。
また、印象に残ったのは、日本代表としても活躍するニック・ファジーカスの言葉だ。チーム状態が上がらない中、ミーティングで「自分たちの強みがわからなくなっている」と述べていた。強いチームは勝ち方を知っている、自分たちはそれを見失っていることを説いていました。彼の発言は、自分を含めた多くの川崎ブースターが感じていたことだと思います。地区優勝、リーグファイナルに進出した初年度に見せた勝負どころを抑え、勝ち切る川崎の強さが見えなくなっていたからです。
他にも、篠山竜青がシーズン前に語っていたシーズンの鍵となる戦い方、ヘッドコーチ・北卓也、アシスタントコーチ・佐藤賢治(今季からHC)が控え選手たちにかけた言葉もそうですが、観戦者・ファンが感じていることなど、当事者たちも理解し、言語化できていることに気づかされます。それでもなお、改善には時間がかかるわけだから、スポーツの世界は難しいと再認識させられました。

- 描いて欲しかったラスト
一方、こうした厳しい結果を受け止めるのであれば、個人的には地区優勝を見届け、そしてPOで惨敗した後も映して欲しかったです。意図せずしてHC代行も務めた佐藤ACがHCに就任することになり、そこまでに至る出来事を描いて欲しかったと思います。

結果が残らかなったとしても、シーズンを描くという意味では、どんなにつらい結果だったとしても、最後まで描き切って欲しかったと思います。作品の幕切れとしてはイマイチ不完全燃焼に終わったことが勿体なかったと個人的には考えます。

〇 配信形式で始まった新シリーズへの期待

期間限定公開ながら好評を博した『OVER TIME』でしたが、今季はYouTubeでの配信形式でシーズン中に開始されました。鑑賞する中で、映画の尺の都合やバランスの難しさがあると感じていただけに、先述の配信サービスのドキュメンタリー作品がそうであるように、エピソードベースで切り取れる本形式のほうが濃度の濃いモノを描けると思いますし、再編集した劇場版を制作することも視野に入れているのではないかと。

昨季とは別の意味で変革のシーズンとなった川崎だけに、新シリーズの内容も楽しみなところです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。明日はRie Hiraoさんの『来年のカレンダーを買ったら始めにすること』です。そちらも是非ご覧ください。

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観戦記:ラグビーワールドカップ2019・イングランド代表-南アフリカ代表

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11月2日、横浜国際総合競技場ラグビーW杯決勝戦を観戦。

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(この日は売り子もフェイスペインティングをするなど盛り上げに一役買っていた)

9月20日の開幕から44日間に渡って繰り広げられた激闘もファイナル。

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(すっかりお馴染みとなったメインスタンド前広場の光景)

万国博覧会と野外ロックフェスと海外旅行が一挙にやってきたような空間で観戦するのも最後だと思うと、寂しい気持ちになる。

〇 FINAL:独特の雰囲気

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筆者は今大会5試合目の観戦となるが、流石に決勝戦らしい雰囲気を醸し出していた。

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スタジアムの装飾もFINAL仕様。スタジアムの外周には、この日対戦する両国を含めた歴代優勝国の名が刻まれていた。優勝を知るがゆえに、再びこの栄光を掴みたいという気概も伝わってきた。

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決勝記念のプログラムもファイナル仕様、お値段も決勝価格(笑)

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(日出ずる国なデザイン的に評価が分かれるかもしれない記念Tシャツ)

JAPANな記念Tシャツは何とも言えないデザインではあったが、記念品ということで買ってしまった(汗)

〇 GAME:世界最強を決める一戦

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試合は、戦前の予想通りのガチガチ展開ではあったが、イングランド代表のミスが目立つのは予想外だった。

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確実性を重視するエディー・ジョーンズHCのチームらしからぬ戦いぶりを見て、決勝戦という独特の空間がもたらす緊張感なのだと再認識した。

一方、南アフリカ代表=スプリングボクスは、試合が進むごとに安定感を見せてきた。ハイパントキックを起点に相手陣内にポイントを作り、ペナルティを獲得すればSO・ポラード選手の高精度キックで得点を積み上げる。徹底した戦いぶりであった。

イングランド代表も苦しい展開ながらもPKで追い上げるが、セットプレーが安定せず、なかなか流れを引き寄せられない。試合のカギを握ると思われたスクラムも、序盤からスプリングボクスの圧力に屈し、前半だけで3つのスクラムファウルがあった。

それでも、前半30分過ぎにトライを狙える決定機を迎えたイングランド代表であるが、スプリングボクスの鉄壁のディフェンスが決勝の舞台でも光った。

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大会直前のテストマッチ、準々決勝の2試合を対戦したジャパンも超えられなかったスプリングボクスなライン際の守備に対し、イングランド代表は攻略することができなかった。逆にスプリングボクスが、相手の攻勢を凌ぎ、終了間際のペナルティで6点差に広げることに成功したことが、この試合の大きなターニングポイントだったと思う。

後半、イングランド代表は攻撃のアプローチを少し変えてきたように見えた。前半はポゼッションを重視し、自陣から丁寧に繋ぐラグビーを展開していたが、後半はハイパントキックを活用して全体のラインを上げることを意識したように見えた。

ボールの受け手に圧力をかけてペナルティを手にする場面が成功するなど、一定の効果を見せたが、リードするスプリングボクス側がボールを持つ展開が増えたのも事実。キック合戦に持ち込み、陣地回復を図りながら時間を進め、キックでの得点を広げていく。南アフリカの優位は簡単に崩れなかった。

そして、スプリングボクスがディフェンスラインの裏を突くキックに反応した突破からトライを決めて勝利をグッと引き寄せる。

さらに、前がかりになったイングランド代表に対し、個の突破から2つ目のトライを奪ってダメ押しにも成功。

終わってみれば20点差をつける完勝でスプリングボクスが3度目の優勝を手にした。

〇 FINALE:勝者と敗者の気持ち

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(リッチー・マコウ氏とともに場内を一周したウェブ・エリス・カップ

試合後の表彰式は勝者と敗者がクッキリと分かれる。

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歓喜の輪を作るスプリングボクスと、粛々とセレモニーに参加するイングランド代表。

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(試合後、場内を挨拶してまわるイングランド代表)

様々な競技で見てきた場面であるが、勝負の世界の残酷さを映しだす光景でもある。競技者としても観戦者としても、自分は表彰を見つめる側が大半だったので、イングランド代表の気持ちはよくわかるだけに、前週のルヴァンカップ勝戦と同じような心境だった。

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最後にメダルを受領したエディーさんの表情が印象に残った。今大会でさらに名を高めた名将の「これもまたラグビー」という気持ちが伝わってくるような光景だった。

そして、黄金に輝くウェブ・エリス・カップを掲げるスプリングボクス


クリント・イーストウッド監督の映画『インビクタス 負けざる者たち』で描かれたように、1995年大会で初優勝したスプリングボクスは人種差別から民族融合の象徴へと変わっていった。

この日、カップを掲げたコリシ選手は、初のネイティブアフリカ出身のキャプテンでもある。母国の誇りを胸に、国歌斉唱で声を張り上げて力強く歌う姿も印象的だった。チームの新たな歴史を作り出した素晴らしいキャプテンの姿は、激闘を繰り広げた物語のフィナーレに相応しい光景だった。

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祭りの終わりは寂しさが先行するが、「一生に一度」を体験できた高揚感も忘れ難い。決勝戦で人生初のラグビー観戦をした父親がそうであるように、多くの人たちが今大会を経験したことが何よりものレガシーになると思う。

祭りは終わったが、それぞれの人たちの楕円球を巡る物語はまだこれからだ。そして、全ての参加チームと世界のラグビーファンに大きなハグを送りたい。ありがとう、また次の大会で会おう。

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観戦記:ルヴァンカップ・北海道コンサドーレ札幌-川崎フロンターレ

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10月26日、埼玉スタジアム2〇〇2でYBCルヴァンカップ2019ファイナルを観戦。

「死闘」という表現も飛び交った試合は、PK戦の末に川崎が勝利。観戦を通じて感じたことは以下の点です。

〇 GAME:敗北と栄冠の経験値

阿部選手のコメントにもあったとおり、試合中に何度も敗戦を覚悟した。

仕方ない、前半早々にゴラッソで失点を喫し、後半アディショナルタイムに追いつかれ、10人になった延長前半に素晴らしいFKで逆転され、何とか持ち込んだPK戦でリードを許したのだ。まさに、川崎フロンターレが経験してきた、数々の敗戦の歴史を総集編にまとめたような展開だった。

- 選手層を活かして苦境を乗り越える

敗戦の歴史を繰り返すような展開を乗り越えることができたのは選手層だと思う。

ルヴァンカップで結果を残した【脇坂・ダミアン】ユニットを先発起用し、大黒柱の【悠・憲剛】ユニットを途中投入でブーストをかける采配を仕掛けた。

ココまでの道のり、一発勝負の難しさを双方加味した布陣・采配であったが、投入された悠様が2得点の活躍を果たし、憲剛さんもサポーターも含めた皆を鼓舞した。

また、最終ラインで120分フル出場、延長戦の同点弾に絡み、PK戦もキッチリ決めた山村選手も大一番の奮闘も光る。ビルドアップを含めた多岐に渡るタスクをこなしながら、冷静さを失わずプレーを続けたこと、セットプレーで反応できる得点感覚といい、持てる力を出し切ってくれたと思う。オファーを出し続けたS氏の執念が活きた。

最初のタイトルを取る時には、最大限のエネルギーが必要であることを2017年に感じた。今回の試合も、チームの総力を出し切って結果を手にすることができた。その意味では、今季の川崎だから乗り越えることができたと考えられるだろう。

-「諦めずに追いかける」鬼木フロンターレ

筆者の心境はどうだったかというと『敗戦』の2文字が頭をよぎりながらも、心中では「はいはい、今日はそういうパターンね」と客観視できるほどに冷静になっていた(流石に後半アディショナルタイムPK戦は頭が真っ白になった)。

だから、冷静に今そこにあるプレーを応援できていた。ファイナルで追いかける展開は見慣れた光景で、筆者もそうだが長くチームを見てきたサポほど勝利以前に「1点を取る」(過去4回は無得点で敗戦)にフォーカスしていたからだ。

正直、失点の場面以外にも危ない場面も多々あった。しかし、得点を奪える雰囲気もあったのは確かだ。筆者の日頃の行いが悪いのか、勝負パンツを履いてこなかったせいなのか(と勘繰りたくなるほど)、数ある得点機を潰してきたのであるが、ボールを支配して攻撃を続けていけば、必ずゴールを奪えると思っていた。

冷静さを失ってもおかしくはない場面も多かったはずだが、ピッチ上の選手たちも諦めず、焦れずにプレーすることができていた。過去のファイナルでは、自滅するパターンが多かっただけに、上手くいかない時間帯もあったが、退場者が出てもなお、自分たちの戦い方を徹底することができたのは進歩だと思う。

ゲーム記録・速報 - 2019/YBCルヴァン 決勝 vs.北海道コンサドーレ札幌 | KAWASAKI FRONTALE

試合後に札幌・ペドロヴィッチ監督も触れていたように、2016年以降、川崎がタイトル争いの大一番で喫した敗戦と、諦めずに追いかけることで手にした栄冠の経験値を活かすことができたのではないか。 

HISTORY:ルヴァンの歴史は、フロンターレの歴史

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試合後、川崎に所属してきた選手たちから優勝に対する多くの反応があった。塩川さん、黄川田さんといった懐かしい名前から、テセや賢太郎といった近況をチェックする選手たちまで多岐に及んだ。

ルヴァンカップ(旧・ナビスコカップ)は、鬼木監督をはじめとする現在のクラブスタッフが現役時代に挑戦した00年、関塚監督時代の07・09年、現在の鬼木監督の17・19年と、クラブの23年の歴史にリンクしたタイトルでもある。敗者にはどこか残酷に感じるほどの国立の晴天を見上げるしかなかったOB選手たちの悲願を叶えられてのだと改めて実感したのだ。

早朝に国立競技場近くののホープ軒で食べたラーメンの味、浦和美園駅までの道のりを放心状態で歩いた時の感覚さえも蘇ってきた。初タイトルと同じくらい、クラブにとって価値のある初冠だと思う。

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対戦相手の札幌さんはファイナル初出場ながら、自分たちが志向するサッカーをしっかりとピッチ上に表現し、それに応えるようにサポーターの熱量を表したコレオ・応援には対戦する私も心が震えた。

まるで、ファイナル常連のような堂々たる振る舞いには、クラブが積み上げてきた歴史と経験が濃いことを強く感じた。タイトルを争う場面で対戦するときは、絶対来るはずだ。素晴らしい対戦相手と戦えたことにも感謝だ。

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歴史を動かした一日、一生忘れない試合。

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