ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

『めがね』

めがね(3枚組) [DVD]


■ 人と人の繋がりの温かみを知る
物語は、主人公の女性(小林聡美)が旅行である島を訪れたことから始まる。
マイペースで密に接していく住民に対して、最初は距離を置いていた女性だが、
次第に交流を深めていく。彼女を追って、編集者(加瀬亮)も島にやってきて…。


公開直前に『かもめ食堂』を見て、行こうかなと思ったけど行かずじまいに。
これといって観光地ではない(らしい)島だが、綺麗な海が一面に広がる風景は圧巻。
どうやら奄美諸島の島なのだが、むしろ、こういう何もないくらいの空間が私は好みだ。


皆がビールを飲み出すシーンを見て、バイト前の私は喉を鳴らしてしまう。辛い…。
また、異国情緒すら感じる島の風景に反して、食卓の風景では純和食だったりする。
こうしたとこで「日本らしさ」がアクセントになる、これは『かもめ食堂』に近い。


人の人との繋がりの希薄化というのが、都市部では度々話題になるだろう。
島を訪れた女性も、当初は接してくる住民に対して煩わしく感じ、交流を避けた。
しかし、気が付くと、彼女はその偽りのない温かさと密な空間に魅せられていく。
これはこれで近所づきあいなどの、生活習慣としての「日本らしさ」かもしれない。


本当、私も旅に出たい。(ある意味、この時期に見ては行けなかった気がする)