ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了:梶尾真治『おもいでエマノン』


おもいでエマノン (徳間デュアル文庫)


■ 地球の歴史の記憶を持つ者
丁度『COMICリュウ』でコミックが連載中の『エマノン』シリーズ。
この作品はデュアル文庫なのですが、元は83年に刊行された作品だとか。
地球誕生からの記憶を持つ「エマノン」と彼女に関わった人物の物語の連作。


時代、人物をとりもつ背景も様々だけに、エマノンとの関わり方も変わってくる。
ある者は世界の改変を成し遂げようとし、ある者は未来の出来事を予知できたり…。


エマノン自身「何故、自分が記憶を持ち続けているのか」を問い、旅をしてた。
表題作で彼女は結論として、地球全体との“おもいで”という考えに到達する
その彼女との出会いと別れの“おもいで”が、当方は何とも切なかったりする。