ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了:村上春樹『海辺のカフカ』(下)


海辺のカフカ (下) (新潮文庫)


■上巻までの流れ
高松にいる主人公は甲村図書館のお世話になっていた。
そこで出会った少女の幽霊、『海辺のカフカ』の曲の内容。
次第に図書館を管理する佐伯さんを、自分の母ではないかと考える。


一方、中野区をでたナカノさんは途中であった星野青年と高松へ。
果たしてナカノさんの目的とは、そして「入り口の石」とは何なのか?


■感想
いつも、春樹を読むときの「伏線がほどけている」感覚を受けた。
上巻ではられた無数の伏線が一つ一つ、唐突にわかっていくのである。
ただ、私個人の意見では判明していない伏線というのも多いのである。


あとは謎空間、どの作品でてくるが今回もあった。
ねじまき鳥クロニクル」の井戸や「レキシントンの幽霊」の書斎もそう。
時間感覚が止まっているというか、何か違った流れのしているところである。


久々に500ページ超×2を読んだ。
満足度は高い、まだ読んでいない春樹をまた読もうかな。