ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・浦和レッズ-川崎フロンターレ

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8月1日、埼スタで浦和戦を観戦。

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(スタジアムまでの長い道のりは企業戦士たちを応援者に変える)

中断明け、平日ナイターからはじまる夏の過密日程。観戦者も含めてタフにならねばという強い気持ち・強い愛(オザケン風) 

試合は興梠選手の先制点、ファブリシオ選手のPKで2得点を奪った浦和さんの勝利。試合を通じて感じたことは以下の点です。

◯ 勝利を引き寄せるために

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(夜でも暑さは感じるコンディション。選手たちのハードワークには頭が下がる)

夏場の連戦。観戦者として、プロサッカーリーグの公式戦=興行という観点は忘れてはおりませんが、試合内容に拘るには酷すぎる環境であることは勝敗を抜きにして強く主張したい。

前置きは長くなりましたが、こうした環境下において自軍の勝利を引き寄せるためには、自軍の勝ちパターン、あるいは有利な展開を作れるのかが鍵になると考えていました。

この点において、前半早々の失点で湘南戦の中止に伴う体力的なアドバンテージを生かし、我慢比べに持ち込めなかったのは痛かったです。

特に、浦和さんは自陣深くに厚みのあるブロックを形成し、そこからロングカウンターを起点に攻撃するというアプローチを採用しておりますので、先制点を奪えば、その前提を崩すことが出来ると考えていました。

リードを奪った浦和さんの後半の戦い方を見ると、攻め込まれたものの、徐々に「ボールは持たせても、ゴール前の最後のところを潰す」という方向に意思統一が図られていたと思います。終盤のフロンターレの雑な攻撃は、自陣で構える守備に舵を切った浦和さんにとって守りやすかったと思います。そして、フロンターレは焦りと綻びを突かれるかたちで単騎突破を許し、最後に追加点を奪われてしまいました。

終わってみれば、浦和のオリベイラ監督のプラン通りに進められてしまったなと強く感じる試合であったと思います。

◯ 求められるケミストリー
早々の失点、そして勝ち切ることに余念のない指揮官が率いるチーム相手に追いかける展開を余儀なくされたことにより、変化を与えるための攻撃アプローチが課題として浮かび上がったと思います。ラルフ、知念両選手の投入はリード時と同じ意図で投入されたと思います。もちろん良い部分も多くありましたが、攻撃のアクセントになれたかと言えば微妙なところ。相手の自由を奪うために「押し込む」ことと、得点を奪うための「パワープレー」は似て非なるものなのだと強く感じました。

また、斎藤学選手は、オフザボール時はライン側に位置し、ダイアゴナルランでゴールに走り込みながらボールを受けようとする動きを見せましたが、そのかたちを見せることが出来ず。やはり、オリベイラ監督が締めモードで自陣の人垣を強固にする前に使いたかった気もしますが、攻勢時のリズムも良かっただけに、なかなか難しい判断。中断前よりも意図的な攻撃の型を見せてくれただけに、この点は継続して取り組んで欲しいと思いました。

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以上です。連戦の中で勝ち切られてしまった試合でした。しかし、チームとして限界値に達しているのかといえば、試行錯誤は続けながらも種は蒔かれている状態。芽を伸ばせるか、枯れてしまうのか、8月の戦いがフロンターレを左右するのではないかと。まだまだ!

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サウナ訪問記:神奈川県平塚市・湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ

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アウェイ遠征で足を運んだサウナの感想を書く謎企画(数か月ぶり3回目)。

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(本来の目的である試合は、サウナに入ってる間に中止が決まっていた)

今回は湘南戦(試合は台風接近に伴い中止)に向けて足を運んだ温浴施設「湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ」の訪問記を書きたいと思います。

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平塚駅の端側にある西口から降りることをおススメしたい)

平塚駅西口から約3分(東口からも10分程度)の好立地。今回は実現できませんでしたが、湘南さんとの試合前後の訪問も十分視野に入れられるロケーションであると思います。

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(施設エントランス。否が応でも「太古の湯」と力強く書かれた看板に目に入る)

「天然温泉」を前面に押し出しているだけあり、お風呂の充実度は素晴らしかったです。天然温泉の源泉かけ流し、汲み立てに加えて、炭酸泉による露天風呂等、バリエーションに富んでおりました。

お目当てのサウナは、大人数が収容できる広々としたドライサウナ。ごろ寝したくなるスペースがグッド。設定温度は80℃との表記ではありましたが、三段構造のため、自分の体調等に合わせて調整できるのが良いです。休日であれば午前11時から開始されるロウリュも、イイ感じの熱波の対流を受けて、良い汗をかくことができました。

また、井戸水を汲みだした水風呂は、少しぬるめの19℃程度(温度計表示)でしたが、身体に非常に良くなじむ。冷たさも大事ですが、やはり水の質というのも大事ですね。

さらに、サウナ―視点としては、休憩スペースもチェック案件。この点については、屋外の外気浴+デッキチェアが用意されているところは非常に良かったです。椅子とデッキチェアでは「整う」感覚が段違いなので、屋内を含めて一定数のデッキチェアを確保しているのは好印象を受けました。なお、この日は、関東地方に台風が近づいていておりましたので、「整う」には格好のイイ風が(汗)

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(昼食は当日限定メニュー・チキンライス。どれを食べるか迷ってしまった)

館内のリラクゼーションスペースについて、食事処は麺類を中心に、ご飯もの、一品料理、もちろん酒のおつまみ系も充実。次回訪問時の楽しみが出来ました。また、今日は休肝日と決めていた自分には、ソフトドリンクバイキングのサービスも嬉しかった。休憩スペースも、チェアとベッドがあり、自分の好みに分けて休憩することができます。

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(嵐の前の静けさ。その後、筆者は雨風吹き荒れる音ともに平塚を離れた)

なお、長時間滞在(館内着・タオル付)でも約1,600円の価格設定はお手頃。残念ながら、台風の脅威から逃れるべく、5時間程度の滞在ではありましたが、次回訪問時はもう少しゆっくり滞在できればと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-V・ファーレン長崎

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7月22日、等々力で長崎さんとゼイワン初対決。

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(長崎さんの高田明社長、ヴィヴィくんが来場。大きな注目が集まりました)

約2か月ぶりのホームゲームに加えて、年に一度の市制記念試合。活気に満ちたスタジアムの風景を目にして、改めて「Jリーグのある日常」が戻ってきたことを実感。

試合は、悠様の「二度打ち」シュートで奪ったゴールで川崎が勝利。試合を通じて感じたことは、以下の通りです。
◯ 「日本の夏」との戦い方

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この日のフロンターレは、序盤から決定機を作ることができたものの得点を奪うことが出来ず、後半は一進一退の攻防となりました。

水曜日に久々のリーグ戦を戦ってからの2試合ということで、徳重・徳永両選手を中心とする長崎さんのディフェンス陣も最後のところを詰める意識付けがなされていたのも大きいですが、決定機・フィニッシュの精度を高めていきたいところ。

また、試合後の憲剛さんのコメントにもありましたが、気温・湿度も高いコンディションの中での試合ということで、攻守に連動したサッカーを90分展開するのは非常厳しいことを強く感じさせる試合でした。

以前に比べると、フロンターレは「走れる」チームになっていると思いますし、攻守の切替が徹底されてはいますが、長い夏を戦い抜くには、上手く汗を掻く方法を身につける必要があると思います。この点では、札幌戦と併せて、リードを奪ってからの選手投入と試合の運び方は、勝ちきるためのアプローチとして非常に興味深かったです。

例えば、昨年も見せていたアプローチではありますが、この日に見せた、相手にボールを持たせ、守備の重心を下げて、自陣で待ち構えて守備をするというかたちも、勝ち切るためのアプローチとしては有効な手段と思います。

もちろん、個で打開できる戦力を有するチーム、崩すテクニックのあるチーム相手には不利に働く部分はありますが、相手の攻撃を跳ね返し、隙を見て長谷川選手・知念選手などの交代選手を駆使して単騎突破によるカウンターで狙うというのは、消耗が激しい試合終盤の戦い方としてはアリだと思います。

また、2試合連続で途中出場となった鈴木雄斗選手の投入は、中盤でのボール交換のリズムを落とさずに続けられること、そして相手のロングボールを駆使した攻撃に対抗する高さを補強する意図を併せ持つと思います。客席レベルから見ても鈴木選手のサイズ感はまさに頭抜けてるだけに、それを上手く生かした起用方法だと考えています。

◯ 進化のカギを握る大島・守田コンビ

中断期間にネットさんが移籍したことで、中断前に結成されたボランチの大島・守田コンビが本格始動となりました。

パスルートの多くに関与する驚異のタッチ数、縦に速いタッチダウンパス、簡単に奪われないキープ力と抜群の存在感を見せるネットさんの離脱は非常に大きいですが、守田選手も非常に良いプレーを見せております。

 

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中断前までの守田選手は対人守備の強さにフォーカスされることが多かったですが、直近2試合を見ると高い位置でのパス交換、スイッチとなるような縦パスの供給など、攻撃面での貢献も見せています。この点は、「目が揃っている」=他の選手たちと同じリズムでプレーできている何よりの証拠なのですが、上記のカブレラくんも指摘(汗)するとおり、球際のプレー、連携面等は向上できる部分はあります。

また、ロシア帰りの大島選手も従来のプレーに加え、縦への鋭いドリブル突破、シュートへの高い意識を垣間見れました。

中村憲剛があえて指摘。ロシアW杯で出番ゼロの大島僚太にないもの|Jリーグ他|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

この辺は、憲剛さんが大島選手に語っていた「怖い選手」になろうとする意思の表れかもしれません。以前からも、そうした部分に意識が傾いてきているとかんじておりましたが、再開後の2試合を見ると一層強く感じられました。

チームとしては、前線の選手に対するチェックが厳しくなるだけに、大島選手が得点を生み出す存在になれば心強いですし、彼自身が日本代表で活躍するためには、より強く求められる部分にもなると思います。

新たな引出しを見せる両者がもたらすケミストリーは、今後のフロンターレに何をもたらすか? まだまだ未知数の部分があります。しかしながら、彼らの存在こそ、繰り返し言及されてきた、昨年とは異なるフロンターレの進化に欠かせないカギを握っているものと考えています。今後に注目していきたいところです。

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以上です。昨季、鳥栖戦の翌日にトラスタに足を運び「今度は川崎サポとして来たいな」という思いを胸に川崎に帰りました。だからこそ、我々のホームに長崎さんと対戦できたことが嬉しかったです。

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(長崎・高田社長は試合前のイベントで愛と平和、そして地域を語る)

そして、高田社長のサッカーと地域に対する熱い思いを受け取った以上、今日の続きを見るために再訪しなければ、という気持ちを強く抱きました。高田社長の言う通り「サッカーには夢がある」、だからこそ昨年自分が抱いた真夏の夢を夢で終わらせない。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・ 北海道コンサドーレ札幌 - 川崎フロンターレ

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7月18日、連続休暇を取得して厚別陸上競技場で札幌戦を観戦。

2ヶ月ぶりのリーグ戦となった試合は、エウソンと悠様のゴールで白星発進。試合を通じて感じたことは以下の点です。

 ◯ 水戸の120分を糧にして

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試合運びとしては、アディショナルタイムに残念な失点はありましたが、札幌さんの迫力のある攻撃に対して粘り強く対応できたことは良かったと思います。

ゲーム記録・速報 - 2018/J1リーグ 第16節 vs.北海道コンサドーレ札幌 | KAWASAKI FRONTALE

札幌・ペドロヴィッチ監督のコメントにもある通り、札幌さんは攻守にアグレッシブなアプローチで川崎ゴールに迫ってきました。長い距離のパスを駆使した縦に速い攻撃、ジェイ・都倉両選手を生かしたロングボールで押し込む形を作るなど、決定機を何度も作られました。

しかしながら、谷口・ 奈良両選手を中心に最後の寄せ、シュートブロック、ソンリョン選手の好セーブで凌ぐことができました。

その意味では、前週の水戸さんとの天皇杯の経験が生きたと思います。引き続き、ボランチとCBのスペースを使われしまった点、プレスの仕掛けた後の対応、個々の選手・チームとしても詰められる部分は多くあると思いますが、少しずつ改善することで勝ちきれるチームに仕上げて欲しいところです。

◯ ミシャ札幌の「冒険」の地図を読み解く

今季初対戦の札幌さん。ペドロヴィッチ監督が就任されたことで昨季までの堅守速攻にミシャ式を融合する意図は伝わりました。特に広島・浦和にはなかった「高さ」を生かしたクロス攻撃と組合せは脅威に感じました。そうした形を作るためのパスやクロスの速さはJトップクラスではないかと。非常に強いボールを蹴られていたのが見ていてよくわかりました。

課題としては、自陣からのビルドアップの精度ではないかと。特にGKが最初の起点になるようなボールを出せるとさらに攻撃のテンポが上がると思いますし、相手の第1プレッシャーラインが自陣深くに設定された場合の回避策にもなるのではないかと。

個人的に攻撃で印象に残ったのは、前半に何度か見せたエウソンから奪ったボールをゴール前に運んだ場面。上手く繋げられてしまったのは、ハーフスペースの位置にチャナティップや福森がいるのですよね。あの辺はミシャ監督が仕込んでるのかしら。前半は超攻撃的プレッシングからのショートカウンターが怖かった。

成熟とともに、さらなる進化を予想されるチームだと思いますので、次回対戦も楽ではないでしょう。

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以上です。首位を追いかける立場として、1つ1つの試合に全力を尽くして。

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読了:菊地高弘『巨人ファンはどこへ行ったのか?』

巨人ファンはどこへ行ったのか?

巨人ファンはどこへ行ったのか?

 

〇 「元カノ」の足跡を辿る旅

自分は大学時代、授業をサボってプロレス見にいったり、映画館に足を運んだダメなタイプだったのですが、新宿武蔵野館で鑑賞した『ブロークン・フラワー』という映画が今でも印象に残っています。


冴えない中年男性が、元ガールフレンドを名乗る匿名の手紙を受け取り、手紙の主を探し求める旅に出るという物語。劇中にかかるエチオピア音楽のサウンドに乗せて、冴えない中年役が似合いすぎるビル・マーレ―の哀愁漂う旅路が、当時の自分には妙なインパクトを残し、数年おきに見直すことがあります。

前置きが長くなりましたが、本書も「元ガールフレンドを探し求める旅路」だったと考えています。著者・菊地氏が、読売ジャイアンツを「元カノ」だった過去を持つ【元・巨人ファン】の取材を通じ、V9時代から現在までに至る球団、および日本のプロ野球の変化を考察しています。以下、本書を読んで印象に残ったことをまとめました。

1.「元カノに幸せになって欲しい」

現役の巨人ファンであり、特定のチームを応援している立場としては、共感できる内容は多く、非常に興味深い内容でした。著者・菊地氏の取材によれば、元・巨人ファンが離れた理由は様々。考えてみれば、ファンになったキッカケも人によって異なるのであることから、離れた理由もまた十人十色というのも理解できます。

一方、本著に登場する元・巨人ファンたちもまた、今の巨人に対して嫌悪というより、叱咤激励する意見も多かったのは興味深い傾向でした。自分が応援していたことに後悔が無いと同時に、本書の言葉を借りれば「元カノに幸せになってほしい」という思いをどこかに秘めている。こうした記載を踏まえ、アンチ化した人はともかく、離れた人とも思いが通ずる部分は少なからずあると感じました。

2.なぜ、巨人ファンは多かったのか?

本書では、元・巨人ファンの足跡を追いかけながら、最も巨人ファンが多かった時期とその理由に関する考察を重ねています。日本最大の発行部数を誇る新聞社を親会社に持ち、全国テレビ中継が連日行われていた嫌でも目に入るようなメディア環境に限らず、その変化について証言を積上げて検証を重ねています。

本書の中で結論は出さなかったものの、人気のキッカケが「最下位イヤー」説には説得力を感じました。巨人は長嶋監督が就任した1975年に最下位になりました。V9時代も空席が目立っていたという証言が本書でも触れられていますが、球団史上初の最下位+長嶋監督という要素がファンの心に火をつけ、人気を呼び込んだという仮説は、今般に至る熱狂的ファンの形成の流れを踏まえても説得力が感じます。

苦境の歴史がマニアを生み、輝かしい歴史がファンを生み出すという現象が、実は巨人にもあったということを考えさせてくれます。

 3.巨人のアイデンティとは何か?

また、現在は四国アイランドリーグで監督を務めている駒田さんのインタビューが凄く良かったです。特に、巨人という球団は「象徴」と「地方」の融合であるという考えを述べていたのが印象に残りました。

具体的には、時代を象徴するような選手と、地方から出てきた「おらが街の英雄」のような選手たちが1つのチームで戦うのが巨人という球団であると語られていました。巨人・他球団・独立リーグの3つのフィールドを知る立場であり、まさに「地方から出てきた高校生」であった駒田さんだからこそ語れる言葉であると思います。

00年代以降、各球団はホームタウンに対する地域密着の姿勢を打ち出すことで「愛されるチーム」を目指し、ファンの拡大を図ってきました。札幌に移転した日本ハム、仙台に新設した楽天はもちろん、ロッテ・DeNAのように地域との接点を密にするアプローチに取組んだ球団も増えてきました。

流れに、完全に後手を踏んだのは巨人だと思います。もちろん、原監督時代に掲げられた「ジャイアンツ愛」「GIANTS PRIDE」のような球団への愛着を強調するプロモーションであったり、東京という大都市がゆえに他球団のようなアプローチは難しいと考えることができます。だからこそ、駒田さんの述べたような両輪を揃えることが改めて必要だと自分も考えています。

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平日のジャイアンツ球場に足を運んだところ、老若男女のファンがイースタンリーグの試合を観戦していることに驚かされました。例えば、イベントなどで野球好きのアイドル・タレントさんとお話すると、女性ファンの方は知識が豊富で応援球団を含め、12球団に対する視点もフラットだと気づかされます。

今後、12球団の1球団という見方で評価される方が増えるのであれば、新たなるファンを呼び込み、あるいは元カレたちに今一度振り向かせられるような球団になるには、自身の環境を踏まえた「強く愛されるチーム」作りを試行錯誤する必要があります。

球場に目を移せば、試行錯誤で様々なイベントで盛り上げようとする姿勢が伝わってきますし、グラウンド内に集中すれば、象徴・地方の両方が欠けている状態でありますが、少しずつ芽は出てきていると思います。

過渡期であるからこそ、球団とファンの間に起こった現象を振り返り、今後どのように変わっていくのかを見据えるうえでも非常に良い学びになりました。

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観戦記:天皇杯・水戸ホーリーホック-川崎フロンターレ

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7月11日、ゲーズデンキスタジアム水戸で天皇杯(3回戦)を観戦。

試合はPK戦の末、川崎が4回戦進出。

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試合を通じて感じたことは以下の点です。

◯ 実践 × 改善 × 抜擢

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川崎は天皇杯2回戦以来の公式戦。夏季合宿で取組んだ内容の実践、J1リーグ戦の再開に向けて試合勘を取り戻すこと、そして残りシーズンを戦うための戦力の底上げ、の3点を見据えた編成だったと思います。

まず、合宿期間の成果としては、鬼木監督が何度か強調されていた「スイッチを入れる」守備の徹底であったと思います。この点については、鋭い出足で相手からボールを奪って保持率を高めた前半は良かったと思いますが、運動量が落ち、プレスがハマらなくなった後半は切替の遅さと相まって相手に押し込まれる時間帯も長く、時間の経過とともに決定機を作られる回数が増えてしまいました。

自分の位置を起点にしているとはいえ、人に寄せる守備はスペースを生まれます。ボールを奪えずとも、人とボールの動きを遅らせなければいけませんが、ボールを繋がれると昨日の試合のように危ない場面を作られてしまいます。球際は厳しく、粘り強く対応する部分を徹底して欲しいところです。

次に、試合勘については、Bチーム編成の水戸さんもお互い様の部分はありますが、ブロックを崩すにはラストパスの精度は低く、ワンパターンの攻撃に終始するため悪循環。中断明けの川崎あるあるの試合ではありましたが、後半から延長前半の間に感じた得点に対する無臭感は、再開に向けて改善して欲しい部分かと。

そして、戦力の底上げという部分では、先発起用された斎藤選手と舞行龍選手に対する期待が大きかったと思いますが、チームのリズムに慣れて来たものの持ち味は出しきれていなかった印象。この試合もそうでしたが、ボールを持つだけで複数の相手を引きつけることが出来る斎藤選手の存在は、周りの選手のチャンスを作る機会になります。使う・使われる関係性を上手く構築して欲しいところです。

◯ ベストを尽くす準備とレジェンドの輝き
一方、水戸さんは、リーグ戦が続く中での試合ということで、大きくメンバーを入れ替えてきましたが、非常に手強かったです。試合を見ながら、長谷部監督が、川崎戦に向けて攻守において様々な準備をされてきたのがよくわかりました。さらに、試合の状況を見ながら、守備のアプローチと交代選手で変化を加えることで主導権を握り、見事に追いついた後半の試合運びは「やられた」の一言です。

もちろん、我々としては上回る必要があるのですが、J2リビングレジェンドのGK・本間選手の魂のセービングは止められるたびに唸らされました。片手で弾く場面、前に出てシュートを防ぐ場面は大変素晴らしく、攻め込んだ延長後半も2点目を奪うことができませんでした。

水戸ホーリーホックを代表する選手として長年活躍してきた本間選手の熱いプレーを対戦相手として見ることができたのは、国内サッカーファンとして嬉しくも感じ、天皇杯だからこそ体感できる魅力ではないかと。

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以上です。苦しみながらも突破。鬼木監督の言うとおり、反省の多い試合だったと思います。この試合を糧に来週からのリーグ戦に向けて準備を進めてもらいたいところです。

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フロンターレの夏が始まる。

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観戦記:リポビタンDチャレンジマッチ2018・日本代表-ジョージア代表

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6月23日、豊田スタジアムリポビタンDチャレンジマッチ2018を観戦。

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(本戦の特別応援サポーター・栃ノ心関。ラグビーレスリングが盛んな国だ)

ラグビー日本代表の6月のテストマッチは、イタリア代表との2試合を経て、最終戦大関栃ノ心の母国でもあるジョージアと対戦。

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ジョージアフードコーナーで食したムツワディ(豚の串焼き)は美味でした)

対戦成績、世界ランキングともに実力伯仲の相手となりますが、良いかたちでテストマッチを締めたいところ。

〇 自分たちのスタイルを全面に押し出して完勝

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ジャパンは、ジョセフHCが志向するキック主体のラグビーを展開。

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(キックを駆使して相手にプレッシャーをかけ、相手のミス・ファウルを誘う)

アンストラクチャーの状態を作り、相手のミスを誘い込む狙いが上手くハマったと思います。前半のキックオフ時、ジャパンのBKが相手のキャッチする選手に猛然とプレッシャーをかけ、マイボールにすることに成功した場面は、ファーストプレーでありながら、この試合を象徴する現象であったと思います。

正直、招待等で初めて日本代表の試合を見に来られた方は、キック合戦となった前半の試合展開にある種の違和感を覚えたかもしれません。一方、ジャパンの試合を何試合か観戦したファンには、既視感のある試合展開だったかと。

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(前半は田村選手・野口選手のPGで得点を積み上げる)

雨で手元が滑りやすいコンディション、強力FW陣を擁するジョージアが得意なかたちに持ち込ませない意味でも、キック合戦に持ち込んだのは良かったと思います。

ただし、ジョセフHC就任当初の試合に見られたような「とにかくキックする」展開にも見えたのは気になるところ。さらに、前半は手堅く得点を積み上げるために選択したPGの成功率が低かったのも勿体なかった。田村選手ほどのキッカーでもハマらない時はダメなのだと痛感。

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(レメキ選手の5人抜きトライなど、後半は3トライを奪ったジャパン)

後半は、相手のターンオーバーから素早い攻撃でトライを奪い、点差を広げることに成功。

日本の武器ともいえるレメキ選手の個で打開できる突破、後半投入のウィンピー選手と姫野選手の活躍が光りましたが、ターンオーバーから素早い攻撃展開に移行する日本のアタックシステムが機能していたのも印象的でした。

〇 W杯に向けて試されるフィジカル、ディフェンス

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(後半、ジョージアの攻撃に対応するジャパン)

一方、ジョージアが得意とするスクラム等のフィジカルバトルで互角に戦うことができたのは手応えになると思います。過去の対戦でも偏差での勝利が多かっただけに、完封勝利というのはまた少し違ってくるものかと。

ジョセフHCをはじめ、コーチ陣が指摘するようにW杯に向けたフィジカル強化が課題となるだけに、より強力な相手との接点で圧倒されない耐久性を身に着けてほしいところ。

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また、フィジカルに関連して、ディフェンスの強度を上げていくことが今後の鍵になると思います。個に強いジョージアの突破に対して、1人目のタックルでしっかり止め、組織的なディフェンスで相手のゲインを防ぐことができました。

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(試合前の練習風景。ディフェンスの確認が入念に行われていた)

試合前の直前練習でも熱の入った入念な確認が行われていましたが、連動して前に出るシステムだけに、1人1人の動きの正確性が求められるものと考えています。

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昨秋のテストマッチに続き、着実な進化を見せているジャパン。

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(11月3日、ジャパンは味スタで世界最強・オールブラックスと対戦)

秋に予定されているオールブラックスとの対戦は大きな挑戦となりますが、今から楽しみです。

日本ラグビーの戦術・システムを教えましょう

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