ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記・明治安田生命J1リーグ:名古屋グランパス–川崎フロンターレ

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8月10日、名古屋戦のためにアウェイ遠征。

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住よし訪問から始まる名古屋戦。美味し。

◯ STUDIUM:大聖堂で行われた祭典

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近年、名古屋戦は豊田スタジアムで観戦することが多い。個人的に豊田スタジアムは好きなスタジアムだ。ほぼ実家である等々力を除けば、日本で一番好きなスタジアムかもしれない。

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観戦者が故に、スタジアムに機能性を求めてしまう傾向にあるが、黒川紀章が手がけた独特の風貌が堪らない。

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垂直の壁に覆われた円形状のスタジアムは、古代ローマコロッセオを彷彿とさせるが、屋根を支える4本の柱の存在が神々を祀る神殿、あるいは大聖堂のようにも見える。

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スタジアムに繋がる橋を歩く両クラブのサポーターは、ある種の巡礼者というわけで、サッカークラブとサポーターの関係性に妙な親和性を感じたりもする(汗)

◯ PHILOSOPHY:名古屋さんが貫いたモノ

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そうした大聖堂で行われた祭典=試合は、名古屋さんの完勝に終わる。

負けた試合は世界名作劇場愛少女ポリアンナ物語』に習って「よかったさがし」をすることにしている筆者も「グランパスくんファミリーがカワイイ」「SKE48が見れた」の現実逃避気味であった。

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それほどまでに、久々に心身に堪える敗戦であった。

裏目に出た強気

川崎は、復帰まもない大島選手をボランチに据え、前節はベンチ外だった脇坂選手をスタメン起用するなど、ボールを握り・動かすための編成ということがよくわかる。

同じ志向を持つ名古屋さんに真っ向勝負し、そして勝利するための鬼木監督の強気が垣間見れる陣容だと思った。しかしながら、試合前の練習時の判断か、大島選手の出場が困難となり、山村選手がスタメン起用となる。結果として、下田選手をベンチ外にして大島選手に託した強気の起用が裏目に出てしまったかたちになってしまった。

– 名古屋さんの「ボール狩り」に耐えられず

一方、序盤戦で採用していた「4ー4ー2」の並びに戻した名古屋さんは、システムというより選手配置の噛み合わせを意識したモノだと考えていた。

何故なら、名古屋・風間監督は常に「よりボールを持てる」と思うかたちを意識しているからだ。名古屋さんの前線からの積極的なプレッシングに対し、スクランブル編成で臨むことになった川崎は苦しめられる。名古屋さんのボール狩りに耐えうる強度を発揮することができず、押し込まれる展開となる。

ピッチ内でどうしてもハマらないなか、川崎イレブンはもちろん、応援する我々も「耐えたい」時間帯であったが、立て続けに2失点を喫してしまう。特に2失点目は、守備において後手に回り、完全に崩されたかたち。先制した名古屋さんに勢いと自信を与える1発だったと思います。

– 「見てきた」光景を「見せつけられる」

川崎は、後半頭から斎藤選手を投入して打開を図る。試合時間が経過するとともに名古屋さんの出足も落ち着いてきたこともあり、押しこむ時間帯を作るものの、得点に繋げることができない。ペナ外までボールを運べても、待ち構えられる状態の名古屋さんを崩しきることができない。

その状態が続いた後、決定的な3点目を失う。川崎イレブンの足は止まることなく、最後まで追いかけていたが、ボールを走らせ、ポゼッションを続ける名古屋さんから上手くボールを奪うことができずに敗戦。

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昨年、ボールを奪い、握り続けることで勝ち切ってきた川崎の必勝パターンを名古屋さんに見せつけられたような光景だった。

前回対戦時に感じた、ボールを保持する技術のクオリティ差がより明確となった場面でもあった。自分たちが武器としてきたサッカースタイルを、より色濃く表現させられたことの痛みを感じた。

一方、結果が出ない中でも風間監督が志向するフィロソフィーを名古屋さんが貫いたからこそ生み出されたモノたと感じたりもする。

美しくも聞こえる響きであるが、当事者である名古屋さんからすれば10試合勝利無しという現実を受け入れるのは非常に辛かったはずだ。だからこそ今年のスローガン「貫く」という言葉の重みを感じた。

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そして、勝敗を受けて両クラブがどう変化するのかは大切だと思う。敗戦を喫した川崎は惨憺たる内容を受けて、どう変化できるのか。鬼木監督のマネジメント面の苦労はもちろん理解しているつもりであるが、強気に加えて覚悟を決めて今季のフロンターレの戦い方を強く打ち出して欲しいところ。

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