ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・セレッソ大阪ー川崎フロンターレ

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11月10日、ヤンマースタジアム長居セレッソ大阪戦を観戦。

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(勝率重視で空路で大阪へ向かう)

「優勝争いの鍵を握る試合だ!」と思って準備を進めていた遠征が、まさか優勝をかけた試合になるとは考えもしませんでした。

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(この日はゴル裏で応援。高揚感と緊張感)

焦らず、いつもの遠征と同じように振る舞おうとはしておりましたが、寝不足になるわ、緊張してきたりと落ち着かない筆者。

ソワソワした状態で迎えた試合は、AT突入前にPKで同点に追いつきましたが、試合終了直前に失点して敗戦。

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(敗戦直後に吉報が届く)

しかし、並行して行われていた広島さんが敗れたためリーグ連覇達成!!本当にバタバタした観戦を通じて感じたことは以下の通りです。

◯ 今季の成果と課題を写した試合

敗戦はしたものの、最後の逆襲シーンからの失点を除けば「諦めの悪さ」をピッチ上で体現した試合になったと思います。

リードを守るために守勢に回った相手に対し、必死にボールを追いかける意志を貫いた川崎イレブンの姿勢は、今季の戦いを象徴するシーンだったと思います。相手に倒されてもなも、諦めず、最後まで攻め続ける知念選手の気持ちが伝わる執念のPK奪取だったと思います。

ー 諦めずに戦い続けた1年

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多摩川クラシコで敗戦。首位と勝ち点差が開く)

GWに連敗を喫し、広島さんとの勝ち点差を見て「連覇は難しいのではないか」という言葉が頭に浮かんできました。しかし、選手たちは目の前の試合で結果を残し、我々サポーターは選手を後押しして必死に食らいつきました。

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(広島での直接対決に勝利。優勝戦線に生き残る)

上手くいかないことも多くありましたが、諦めることなく、しぶとく戦い続けた結果が今の位置に押し上げたと思います。

そうしたチームの粘り強い戦い方を牽引した家長選手が強奪して(汗)PKを決めたというのも1つ象徴的な場面だったと思います。

ー 残された課題

しかし、試合はカウンターの逆襲を受けて敗戦。もちろん広島さんとの勝ち点差を踏まえ、勝ちにいった姿勢は決して間違いとは言えませんが、勢いに任せて痛い目を見るという昔ながらの悪癖が出てしまったという印象です。

尹晶煥監督の就任後、セレッソさんが一貫して実践する先行逃げ切り型のパターンにハマったのは非常に試合を難しくしてしまいましたが、オリベイラ監督の浦和さん、そして長谷川監督のFC東京さんもそうだと思いますが、こうした勝ち方に持ち込むチームに勝てなかったことは来季の課題だと思います。

ー 攻撃サッカーという看板

今季は、守備面の充実が連覇を支えたのは間違いありませんが、攻撃的なスタイルを柱としている以上、こうしたチームの乗り越えなければならない壁だと私は考えています。そのためには、もっと強くならなければなりません。こうしたチームのパターンにハマらないこと、自分たちの攻撃性で上回れるようになることが、今季は結果を残せなかったカップ戦やアジアでの戦いを勝ち抜く鍵になると考えています。

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(王者防衛。平成最後のJリーグ王者
以上です。今日勝てなかったことを含めて「もっと強くならなければ!」という気持ちになる試合でした。

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(今年は本物のシャーレを受け取るイレブン)

再びタイトルを手にした喜び、試合に勝てなかった悔しさを胸に川崎に帰りたいと思います。

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(やはり何度も見たくなる光景)

優勝おめでとう、そして今季もありがとう。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-柏レイソル

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11月3日、等々力で柏さんとの試合を観戦。

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(山形での悔しい敗戦から再起を図る一戦。勝利を掴んで再加速したい)

気が付けば、今季の等々力も残り2試合。目の前の試合を全力で!

試合は、3得点を奪った川崎が勝利。観戦を通じて感じたことは、以下の点です。

〇 シーズン終盤だからこそ問われる完成度

応援歴を重ねても、常日頃から「この1試合を大切に」という気持ちで応援に臨んでおりますが、この日はリーグ戦の「31試合目」でもあります。この日の試合では、終盤戦に突入した両クラブのチーム状況を反映した完成度の差異が大きく表れた試合だと思います。

-「服装の乱れを整えた」フロンターレ

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(久々の先発となるGK・新井選手の気持ちの入ったプレーが素晴らしかった)

フロンターレは、阿部選手が出場停止・負傷を経て公式戦2試合ぶりに復帰したほか、新井・下田両選手が久々にスタメンに名を連ねました。出場停止や負傷の影響で選手のやり繰りが求められる状況が続きましたが、攻守においてフロンターレらしいサッカーを展開できたと思います。

フロンターレは、最初の数分間で柏さんの動きに探りを入れた後、後述する柏さんの陣形が生み出すスペースを突く動きを見せていきました。GKと最終ラインの裏はもちろん、フロンターレが得意とする狭いところでパスを繋ぎ、相手を動かしたことで生まれたスペースに人とボールを送り込む動きを見せることで決定機を作りだすことができました。相手の守備に引っかかった後も、攻守の素早い切替でボールを奪い返し、相手陣内でプレーする時間を多く作ることができましたのも良かったと思います。

また、攻守の切替で印象に残ったのは、過去の対戦で何度も痛い目に合ってきた伊東選手の単騎突破を何人もの選手が絡んで止めた場面です。伊東選手のスピードを活かした突破を一人で止めるのは簡単ではありませんが、多くの選手が絡むことでスピードを遅らせて、そして止めることができます。

「相手からボールを取り上げる守備をどれだけ実践できるか?」が、現在の鬼木フロンターレの生命線であると考えています。山形戦では、神戸戦の逆転勝利の反動で守備面の課題を克服できず3失点を喫してしまいましたが、悔しい敗戦を受け入れて、乱れていた守備の修正を図ることにより、立ち返るべき、自分たちのサッカーを色濃く表現できたことが勝利を大きく引き寄せたのではないかと思います。

-「似て非なる」5バック

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(キックオフ直後の柏さんの選手配置。小池選手の位置取りで気づきました)

前半キックオフ直後、柏さんの選手配置に違和感を覚えました。当初、ウェブ記事の情報から、オーソドックスな4-4-2を予想しておりましたが、蓋を開けてみれば3バックでスタート、守備時は5バックになる陣形で臨んできました。

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(守備時の柏さん。両ウイングが最終ラインに吸収されて5-4-1に変化)

先日、天皇杯で対戦したモンテディオ山形さんは3バック(5バック)を駆使し、人海戦術フロンターレの攻撃を抑え込んだ試合を踏まえ、川崎戦に向けて柏さんが準備してきたものと考えていましたが、運用方法は大きく異なっておりました。

山形さんは、GKのカバー範囲を考慮した「ちょい高」に最終ライン設定し、コンパクトな陣形で密集して圧力をかけることでフロンターレの攻撃を停滞させましたが、今回の柏さんは最終ラインを高く設定。籠城戦を決め込むつもりは全くないことがわかりました。

普段とは異なる配置で臨んだ場合、選手間の距離を調整するのは非常に難しいと思います。相手のボール保持時における中盤の守備のかけ方が未整備だったため、後手に回る展開になったのが厳しかったと思います。

一方、攻撃については、1トップのオルンガ選手にロングボールを当てる攻撃を軸に据えて臨みましたが、奈良・谷口の両CBの前にポストプレーは封じられてしまいます。丁度、直近のリーグ戦で神戸のウェリントン選手を見たこともありますが、長身と局面の馬力は魅力的でありますが、ポストプレーにおける身体の使い方、細かな技術の部分を見ると、多くのタスクを処理しなければならない1トップをこなすには周囲のサポートが必要だったかもしれません。攻撃面の機能不全は、柏さんにとっては大きな誤算だったと思います。

柏・加藤監督の会見コメントを拝見すると、川崎の戦い方を意識して、というよりは自分たちが相手を上回るためのアプローチであることが理解できます。もちろん、今季はACLをともに戦った柏さんの選手層は素晴らしいことは周知の事実ですが、個の力に依存するかたちとなったことを踏まえると、若干ギャンブル性のある戦い方になってしまったと思います。

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以上です。服装の乱れを整えた普段着の川崎と、頑張って揃えた勝負服を上手く着こなせなかった柏さんといったところでしょうか。

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もちろん、川崎側もミスは多く、まだまだな部分もあります。相手に隙を見せず、圧倒する戦い方を目指して、最後の1試合まで歩みを止めることなく戦ってほしいところです。自分も最後まで全力で、1試合を大事にして応援できればと思います。

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観戦記:天皇杯・川崎フロンターレ - モンテディオ山形

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10月24日、NDソフトスタジアム山形天皇杯・準々決勝を観戦。

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(平日ながら多くのサポが駆けつけた)

有給取得の平日アウェイはテンション高め(自分調べ)

試合は山形さんに3点を先行され、ソンリョンさんの退場により10人で追いかける厳しい展開。終盤は猛攻を見せたものの、あと1点が届かずに悔しい敗戦。観戦を通じて、印象に残った点は以下の通りです。

◯ 早すぎた失点、遅すぎた全開

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川崎ボールでスタートした前半、お馴染みの中盤のボール交換を見たところで違和感を覚えました。グラウンダーのボールの走りが遅いことに加え、選手間のイメージにズレが出ており、ボールが上手く繋がらなかったからです。

「予想以上に厳しい試合になりそうだ」という気持ちが芽生え始めたところで、CKから先制点を許してしまいました。メンバー変更で臨んだ山形さんを勇気付けた意味でも、フロンターレには手痛い失点となりました。

ー 山形さんの守備にハマる

前半苦戦した理由の1つは、山形さんの守備を崩せなかったことです。守備ブロックを組んで試合に臨むことは想定内でしたが、相手の守備を剥がすことができませんでした。

3バック+両ウイングを吸収した最大5人で横幅を確保しながら、縦幅はコンパクトにまとめることで人垣と走力で対応できるかたちを作りました。上述のとおり、前半のパススピードが遅かったため、なかなか山形さんの網を解きほぐすことができず、ペナルティエリアに侵入しても人数が揃った状態で待ち構えておりますので跳ね返されてしまうという状況でした。

また、逆側サイドで応援していたので正確に認知できておりませんが、前線からの飛び出しに対応するため、GK間のスペースを広く作らない「チョイ高」の位置にディフェンスラインを設定されていたのも良かったかと。

ー 後半頭の狙い、的中した危惧

2点を失ったフロンターレは、知念選手を入れて2トップ、憲剛さんをボランチに配置する変更を施して後半に臨みました。

相手の守備枚数に対抗するために2トップに組み替える対応は、前半の苦戦を踏まえると必要な変化だと思いましたが、守備で無理が効く守田選手を外したことで、山形さんが狙ってくるであろうロングカウンターを潰し切らねば危険だとも感じておりました。

そうした危惧が見事に的中したのが、山形さんの3点目の場面です。もちろん早い時間に1点を返すことは大事だと思いますが、相手に追加点を許してはいけなかった状況でもあります。1点ではなく2点というのがプレッシャーだったのかもしれませんが、試合をより難しくしてしまったと思います。

ー 猛攻で見せた意地を教訓を綴る墨に

1点を返し、反撃ムードが生まれたところで、またしてもカウンターの危機。飛び出したソンリョンさんが退場。最悪の展開です。

しかし、FKを耐え忍んだあとに知念選手のゴールが生まれたことで、フロンターレは息を吹き返します。山形さんがある程度割り切ったこともありますが、パススピードが上がり、スペースが生まれたことにより、スムーズにボールをペナルティエリアまで運び、適時回収して連続する流れを作りました。

ほぼ最後尾からボールを供給し続けた憲剛さんがリズムを刻み、途中出場の長谷川選手が知念選手をアシストするクロス、あるいは相手を引きつけて味方の動きを引き出すアクセントの役割を果たしておりました。

しかし、こうした反撃は及ばすに試合終了。ゴル裏応援の誰もが「イケるぞ」と後押ししていただけに、この勢いで追いつきたかったという気持ちが強かったです。やはり、3失点に至る要所の脆さを残り試合の糧にしなければなりません。局面のプレー強度の重要性を改めて突きつける試合になりました。

◯ 木山監督のチームと対戦できたこと

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(今年5月、味スタでヴェルディ戦を観戦)

筆者がフロンターレ以外で定期的に足を運ぶチームの1つが愛媛FCです。元々、ご当地アイドルの絡みで足を運ぶようになった松山の街が好きになり、同じ愛媛愛を色濃く表現する愛媛FCに惹かれたからです。

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(関東アウェイは鬼門が多い愛媛FC

関東圏の対戦相手は苦手チームが多く、勝ち試合を見るのにだいぶ時間がかかりました(汗)勝っても負けても、熱い気持ちと愛を叫ぶゴル裏の雰囲気は好きです。

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(15年、愛媛はハードワークと堅守を武器に快進撃)

山形を率いる木山監督は、愛媛のクラブの歴史に名を刻んだ監督です。就任年に不正会計問題が発覚し、厳しい目で見られたなかでスタートしましたが、限られた戦力を上手くやり繰りしながら戦い続け、初の昇格プレーオフに進出しました。各選手の特性を活かしつつ、戦略性に優れたチームを作る手腕は素晴らしかっただけに続きを見たかったという気持ちはあります。

「木山さんの愛媛と対戦したい!」という気持ちがあっただけに、形を変えて対戦できたことは、複雑な心境でしたが、嬉しかったです。木山監督時代に大好きだったGK・児玉選手の背中を見ながら、フロンターレのゴールを応援する日が来るとは。流石に試合後は悔しい気持ちで一杯でしたが、こうした再会を含めて来てよかったと思える試合でした。

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(試合終了後、ゴル裏に向かうイレブン)

以上です。悔しい敗戦です。力が足りなさを感じた試合です。少しでも長く、今年のチームのメンバーと戦いたかっただけに残り試合が少なくなったことが寂しいです。

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(敗戦を糧にして残り試合に全力!)

しかしながら、狙えるタイトルは残されています。そこに向けて全力で、最後の1試合まで戦い抜きたいと強く決意した山形の夜です。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-ヴィッセル神戸

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10月20日、等々力陸上競技“城”で神戸さんとの試合を観戦。

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(アップ時から観客の注目を集めたイニエスタ選手)

様々な意味で普段とは少し違った雰囲気の等々力。応援の気持ちは変わらず。

試合は、前半3失点を許す苦しい展開を乗り越えて逆転勝利。観戦を通じて印象に残ったことは以下の通りです。

〇 90分間で見せた「修正」と「覚醒」

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(川崎フワッと注意報が発令される中断明けの初戦)

10月14日、フロンターレ横浜FCさん、栃木ウーヴァFCさんとの練習試合が行いましたが、公式戦は7日の鹿島戦から間隔が空きました。自分は攻守におけるプレー強度の高さを大切にする鬼木フロンターレの「中断明けの試合運び」に注目をしていました。

ー 外はカリッと、中はフワッと

前半の早い時間帯にPKで先制したフロンターレですが、2分後に同点を許してしまい、その後も神戸さんに主導権を握られ2点を奪われてしまいました。

試合前から降っていた大粒の雨の影響もあったかと思われますが、出場停止とケガ人の影響でスターティングイレブンおよび選手配置を変えて臨んだこと、試合間隔が若干空いたことでフィーリングのズレ、判断の遅れが積み重なった状況が主な要因として考えられるのではと。

各選手は自分の位置に立ち、ボールの動きとともに寄せていくというかたちはできていましたが、寄せの甘さ、ネガティブトラジッション(攻撃から守備への切替)の遅さは気になっていました。特に、神戸さんの3点目・三田選手のゴールは、素晴らしいシュートだったのは言うまでもありませんが、シュートに至るまでの流れが前半のマズさを象徴する場面だったと思います。

一見してカリッとした雰囲気はあったものの、中身はフワッとしていた川崎を神戸さんが美味しくいただく展開だったと思います。

ー 鬼木監督の修正

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(3失点後、家長選手をトップ下に置くことで流れを変える)

鬼木監督は、ピッチ上の状況を踏まえ、メンバーを変えず、選手配置を動かしました。家長選手のトップ下、悠様を右SHに置くことでボール交換の流れ、守備時の圧力のかけ方を調整しました。

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(神戸さんのビルドアップ。リージョ監督は両CBが横幅に大きく開くアプローチを採用)

守備面では、生命線となる球際の強さと読みのディフェンスが見られるようになりました。特に、神戸さんのビルドアップは、所謂「観音開き」(両CBがPA脇に開くかたち)のため、前半は噛み合わせが悪く、逆にスペースが生まれた部分を上手く使われておりましたが、後半は良い距離間を作ることができましたので、高いボール保持率を維持するために必要なボール回収ができるようになりました。

攻撃面では「フラフラ」ではなく定位置として真ん中に立つ家長選手が、空いたスペースに顔を出してボールを受ける場面を作ることで、決定機を多く生み出すことに成功します。

家長選手は前線へのボールの供給役に限らず、大島選手の逆転弾に繋がるヒールを決める「演出家」としても素晴らしい働きを見せるなど、改めて大きな存在を知らしめる活躍だったと思います。 

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(逆転弾を決めた大島選手。年間ベスト級の素晴らしいゴールでした)

指揮官の的確な修正と、自分たちのサッカーをイレブンの活躍によって90分間で別のチームの試合を見てるような感覚に陥るほど、自分たちの色を濃く出すことができたことは、チームに大きな自信を与えてくれると思います。

〇 ゴールと言う名の勇気

逆転劇に繋がったのは、上記の修正もありますが、反撃の狼煙をあげた家長選手のゴール、等々力のボルテージを一気に高めた斎藤選手のゴールがイレブンとサポーターに勇気を与えてくれたからだと思います。前者の場合は「いつ」決めたのか、後者は「誰が」決めたのかが非常に大きな意味を持ったと思います。

家長選手のゴールは、3失点で沈んだ重いムードから「後半イケるぞ!」という雰囲気に変えてくれました。ビハインドしているとは思えないポジティブな空気感を作れたことは本当に良かったと思います。

斎藤選手のゴールは、多くのサポーターが感じていた思いが爆発したような瞬間だったと思います。リーグ戦では、出場機会もなかなか思うような結果を残すことができなかったことからも、この試合にかける思いも強く感じましたし、自分も頑張って欲しいという思いを込めて試合を見守っていました。ドッカンと湧いた瞬間、等々力は「この試合に勝つ」という思いで1つになれたのではないかと。

ロジックとは大きくかけ離れた見方ではありますが、ゴールで等々力が持つ力を引き出せたことが勝利を引き寄せたのではないかと私は強く感じる試合でした。

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以上です。完全に負け試合の展開をひっくり返す底力を見せることで、広島さんとの勝ち点を突き放すことに成功しました。リーグ戦は残り4試合ですが、一戦必勝の精神で苦しい状況を乗り切れるように後押しできればと思います。

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観戦記:B1リーグ・川崎ブレイブサンダース-シーホース三河

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10月17日、とどろきアリーナ川崎ブレイブサンダースのホームゲームを観戦。

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(試合前のスターティングメンバ―による円陣)

今節は、三河さんとの同地区対決。今季は厳しいスタートとなっている三河さんですが、過去の戦績等を見れば地区優勝を争うライバルになることは間違いありません。

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試合は、先行しながらも逆転を許した川崎が4Qに再逆転に成功して勝利。観戦を通じて気になった点は以下の通りです。

〇 「流れを変える男」が川崎にいる

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(22ポイント、リバウンド数もチームトップだったマクリン選手)

前半の川崎は、マクリン、エドワーズ両選手が攻撃を牽引。ベンチスタートのニック選手は本調子とは言えず、ゴール下での得点力を発揮することはできなかっただけに、2人の活躍が非常に頼もしかったです。

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(ゴール下で体を張るマクリン選手)

また、マクリン選手はディフェンシブリバウンドでも存在感を示し、三河さんのシュート後のファストブレイクからも得点を重ねることでリードを広げることもできました。

- 圧巻のプレーを見せた三河・金丸選手

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(チームトップの21得点を決めた金丸選手)

後半に入ると三河さんがハイペースで得点を重ね、12点差を3Qに逆転されてしまいます。前半から得点を積み上げてきた金丸選手の存在が大きかったです。後半の金丸選手はミドルレンジ、難しい体勢からのフェイド・アウェイを決めるなど、一段と違いを見せる圧巻のプレー内容だったと思います。トータルで21得点(ノーファウル!)は本当に素晴らしいの一言です。

- 勝利を引き寄せた3連続ポイント

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(林選手のスリーポイントは反撃の口火を切った)

前節・滋賀戦と同様、リードを許した川崎が迎えた4Q。林選手の素晴らしいスリーポイントで流れを作り、一気に引き寄せたのは藤井選手の3連続ポイントです。

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(藤井選手は素早い判断によるクレバーなプレーが光る)

2度に渡るカットプレーからの得点、ファストブレイクからの巧みなドライブからの得点はいずれも素晴らしい状況判断と技術から生まれた得点だと思います。再びリードを奪った川崎は、ディフェンスは粘り強く対応、オフェンスでは時間を進めながらも篠山選手らしい「ココぞの一発」が決まり、勝ち切ることができました。

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(試合後のHCインタビューをベンチから聞く篠山選手・藤井選手)

藤井選手といえば、途中出場から「流れを変える」プレーを何度も見せてきましたが、今季も勝利に導くカギを握る男としての活躍を期待させるものであったと思います。

- 最終形態「オン・ザ・コート3」への期待

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(丁寧に受け答えをされる川崎・北HC、何か言いたげなロウル)

試合後のHCインタビューにおいても言及されておりましたが、川崎はファジーカス+エドワーズ+マクリンの「オン・ザ・コート3」の超攻撃布陣を組むことができます。

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(ファジーカス選手の復調がコート3の封印を解く鍵となる?)

正直、ファジーカス選手のコンディションが「まだまだ」という状態のため、早期実現とはいかないと思いますが、劣勢を跳ね返す飛び道具としてシーズン後半あたりは使ってくる可能性は大いにあると思います。

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マクリン、エドワーズ両選手の上手さ・強さは証明されているだけに最終形態への進化を楽しみにしたいと思います。

〇 リード+自然発生で生まれる「オールタイムサポーティング」の可能性

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チアリーダーズ・IRIS  LINAさん)

前節・滋賀戦の観戦記でも触れましたが、川崎の応援スタイルは新しいBGMと従前のコールとの間で揺れ動いております。この日の応援でも、昨季までの応援で慣れ親しんだ「川崎」コールが自然発生し、選手に声援が送られました。こうしたかたちに対して、不安を覚えた筆者でしたが、前週の半分程度の三河戦で感じた応援の渦から、全く別の着想に至りました。

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アリーナMC・高森さんをはじめとした運営側も、滋賀戦、さらには試合後に実施されたアンケート結果を踏まえてなのか、音楽を被せて押さえつけるのではなく、流れに取り込む方向に持ち込んでいると感じました。

結果として、新BGMの攻撃・守備を展開しながらも、音楽が流れない場面では自然発生の川崎コール、あるいは有志応援団による「サンダース」コールが発生し、それが広がる。このような応援の空気感が醸成されれば、40分間止まらない応援、オールタイムサポート体制を作れるのではないでしょうか。

 例えば、Bリーグファイナルで感じたブレックス・ネーションの作る応援の圧、あるいはアスフレ観戦で体感したハピネッツブースターの勢いのある応援なんかに近い雰囲気に近いかもしれません。自然と湧き起こる声援は一体感の源になると思いますし、Bリーグの頂点を狙ううえで必要となる力だと思っております。変化から生まれる副産物を上手く取り込んでいけるのか、今後も楽しみです。

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以上です。シーズンは始まったばかりと、様々な意味で試行錯誤は続きますが、新たなる進化の足音は聞こえてきます。

新体制に対する恍惚と不安、2つながら我にありますが、引き続き、動向を見守りながら応援できればと思います。

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観戦記:B1リーグ・川崎ブレイブサンダース‐滋賀レイクスターズ

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10月13日、とどろきアリーナ川崎ブレイブサンダースのホームゲーム観戦。

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DeNA新体制で臨む初の主催試合ということでアリーナ運営を含めて注目の一戦。

試合は、滋賀さんに力負けで開幕からの連勝ストップ。観戦を通じて感じたことは以下の点です。

〇 手応えは感じものの、攻守で上回ることができず

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試合は、滋賀のガニ・ラワル選手がインサイドで圧倒。最終的には30得点を許してしまいました。また、レイクスターズさんの精度の高いスリーポイントも試合の主導権を握るうえで大きな役割を果たしました。

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特に、4Qの連続得点で川崎が4点差まで追い上げたところで連続スリーポイント+バスカンの7得点で突き放されたのは非常に痛かったと思います。

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また、川崎の攻撃は、序盤から攻撃フェイズ時のショットミスが多く、自分たちの時間帯を長く作ることができませんでした。終盤はゴール下を固める滋賀さんのディフェンスを崩すことができませんでした。

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復帰したファジーカス選手のコンディションはまだまだと言ったところもありますが、試合全体を通じて滋賀さんのハードワークと高い集中力が光った印象です。

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ただし、開幕節から感じていたとおり、新加入のマクリン、エドワーズ両選手の活躍には大きな手ごたえを感じます。個の力を活かした得点もさることながら、他の選手とのケミストリーも見せており、ファジーカスからのパスを受けたマクリン選手がインサイドから崩した場面などは非常に良かったです。

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上手くいかなかった試合ではありますが、攻守ともに伸びしろはまだまだあると思いますので、試合を重ねるなかで進化してほしいところです。

〇「継承」と「革新」

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今季からDeNAに運営体制を移行した川崎は“EXCITING BASKET PARK”計画を掲げ、日常では味わえない興奮と感動を共有できる空間を作り出す取組の推進を掲げています。

kawasaki-bravethunders.com

今節は記念すべき第一歩ということで、相当力を入れていたのが会場に足を運んで強く感じました。

武蔵小杉駅を中心に外部露出に力を入れ、レプリカユニ配布など集客に向けた仕込みも功を奏し、両日完売で最多観客動員数を記録しました。

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さらに、ダイナミックプライジングを駆使した価格設定、ならびに座席指定の細分化を図るなど、収容率と満足度の両立を目指す仕組みを導入するなど、マーケティングの要素を強く意識した運営が今後も行われるものと想定されます。

ブランディングの部分では、OBから現役選手のコメント等を集めた「Be BRAVE」のプロモVTRの制作、アリーナに東芝時代の優勝幕を掲示する等、過去の歴史を継承する意志を強く示すものが見られました。

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オリジナルクラフトビールの販売、あるいは川崎市高津区出身のANIが所属するスチャダラパーがプロデュースするオリジナル楽曲など、革新性も積極的に見ることができた試合だったと思います。

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一方、課題の部分も少なからず散見されました。例えば、アリーナグルメの販売を場外1か所に集中させたことで大人数に対応するのが厳しそうに見えました。オリジナリティを追及する反面、対応できる店舗を集約した結果、供給が追い付かなかったというのは厳しい部分があります。運営側の力の入れ方が伝わるビールの売り子さんについても、どのタイミングで売れるのか判断が難しいと話しておりましたので、競技と観客の特性を含めた販売形態の模索が必要かもしれません。

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会場演出については、攻撃・守備時のBGMを大幅に変更のインパクトを感じました。昨季までとBPMが大きく異なることで、試合に入る選手のリズムにも影響を及ぼしたのではないかと。また、応援する観客の中でも違和感があったのか、昨季まで慣れ親しんだ「川崎」コールが自然発生しました。おそらく、劣勢時に一番後押しできるという意識で統一されたのではないかと。勝負のかかる4Q、MCの高森さんが音切って川崎コールを呼び込んでいたのは好判断だったと思います。

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個人的には、ユニホームに入れられた川崎市のマーク、あるいは川崎市歌といったドメスティックな部分が姿を消してしまったのは残念ではありました。実業団から地域に根差したプロチームの決意を示す、地域との融合の象徴に感じた部分でもありました。やはり、サンダースを応援する理由は地元のチームだから、なので、地域性の部分は別のかたちで継承してほしいと思いました。

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以上です。コート内外において、継承と革新の狭間の中で揺れ動いていることを強く印象付ける試合となりました。DeNAの本気度、選手たちも今年こそ頂点を取ろうという意気込み、足を運んだ観客の期待が伝わってくるだけに、こうした熱量を波及させて川崎を盛り上げていきたいところです。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・鹿島アントラーズ ‐ 川崎フロンターレ

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10月7日、茨城県立カシマサッカースタジアムで鹿島さんとの試合を観戦。

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初めて体験する3万人オーバーのカシスタ。普段以上に応援の圧力を強く感じました。アウェーサポとしても燃えるしかない展開。

試合は、終盤の鹿島さんの猛攻を耐えてスコアレスドロー。観戦を通じて、印象に残ったことは以下の点です。

〇 「スタイルの激突」からの変化

季節外れの真夏日の中で行われた試合でしたが、試合終了まで両チームとも集中力を切らすことなくプレーしていたと思います。スコアレスに終わりましたが、最後まで手に汗握る攻防が続きましたので、緊張感の伝わる試合でした。

公式戦7連勝中の鹿島さんは、勢いだけではなく、確かな強さがありました。球際の強さ、ミスを見逃さない高い集中力、劣勢を跳ね返すタフさは、先日のルヴァン杯の対戦時よりも、一層磨き上げられていたと思います。厳しい戦いと勝利がチームを成長させることに説得力を感じるプレーだったと思います。

絶好調の鹿島さんと対戦して考えたことは、両クラブの対戦構図の変化です。

フロンターレは攻撃的なサッカー、鹿島さんは相手を封殺して勝ち切るスタイルを構築して戦ってきました。2016年のチャンピオンシップ準決勝、そして昨年の天皇杯決勝に代表されるように、どちらのチームがピッチ上で自分たちのスタイルを色濃く表現で来た方が勝利を引き寄せることができると感じてきました。両クラブの対戦は全く異なるスタイルの攻防があるから面白く、絶対に負けられないと考えてきました。

一方、今回の対戦を踏まえ、鬼木監督がフロンターレにもたらした変化が両クラブの対戦構図に及んだのだと強く感じました。鬼木監督は、攻撃だけでなく、守備でも主導権を握るためのアプローチを模索し続けてきました。

例えば、綿密な分析を交えて相手の動きをよく見て対応すること、攻守の素早い切替を徹底すること、球際の攻防で負けないことを強調し、ピッチ上のプレーに落とし込んできました。薄々感じてはいたことですが、鬼木監督が強調している側面は、鹿島さんが長年大事にしてきた部分でもあります。ある意味、現在のフロンターレは、鹿島さんと同じ土俵にも立って戦ようになったと考えています。

鹿島さんの礎を作ったジーコ氏は「全員がハードワークし、常に戦い続けること」を述べ続けておりますが、まさらに両チームの90分間の攻防を表すには最適の表現ではないかと思います。(実際は異なると思いますが)タイトルマッチモードに近い状態の鹿島さんと対戦したことで、1つの物差しに触れることができたと思います。リーグ連覇を成し遂げるために、刺激を大切して欲しいと思います。

〇 阿部選手の退場を無駄にしないために

「ああ、この展開は」アディショナルタイムに迎えたピンチの場面、過去の観戦経験で何度も見た嫌な流れが思い浮かびました。終盤で前がかりになった場面で中央突破を許し、ゴールまで落とし込まれるイメージまで見えてしまいました。イメージを遮るぎるかのように突然飛び込んできた阿部選手の覚悟のファウルで止めることができました。全てを受け入れ、ベンチへと下がっていく阿部選手の姿には淡々としておりましたが、堂々としていました。

当たり前ですが、ファウルはファウルです。競技上で語れば、良くないプレーです。しかしながら、勝敗を左右する場面で、こうしたプレーが出来なかったのもフロンターレの歴史です。焦りとミスから自滅して、タイトルを逃し続けてきた経験を積んできた者としては、何よりも代えがたい場面となりました。

阿部選手の献身と犠牲が生んだ勝ち点1、大切にしなければなりません。だからこそ、彼の思いを胸に次の試合は闘わないといけないと思います。

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以上です。厳しい試合となりましたが、泥臭く、最後まで粘り強く戦うことができたことは良かったと思います。広島さんと1ポイント差をつけたことで、得失点差に左右されることなく自分たちの力で優勝を成し遂げる権利を得ることができました。

昨季はできなかったシャーレを目の前で掲げるために、貪欲に応援できればと考えています。そして、鹿島さんとは完全にイーブンの結果となりますので、5度目の対戦を天皇杯の決勝で実現して決着をつけたいと思っています。

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