ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

劇場版『Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険』

映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!【通常版】 [DVD]


■ 一昨年、筆者のベストアニメ映画
公開当時、親子連れの痛い視線を掻い潜って見に行って、素晴らしい出来で驚いた。
今年も最新作を見に行こうと思ったが、あの事件がありまして、親子連れに不安を
与えるようなことは流石にしたくないと思ったんで、自粛。春のは行きたいけどね。


そんなこんなでDVDの劇場版を見たくなったんで、借りてきた。いや、面白かった。
当方は、この映画の魅力として、以下の三点について書いていきたいと思う。


一点目は、ネットの感想でも多い意見だが、優れたバトルアニメであるということ。
筆者が小学生の頃、東映アニメ映画といえば『ドラゴンボール』シリーズを中心とした
東映アニメフェア』だった。そんな東映アニメ映画らしい、戦闘描写の見どころ満載。
本当に画面狭しと躍動するキャラクターにお子さんも胸躍ったのではないか。


二点目は、今回5人が対峙することになる、ダークプリキュアの存在である。
本作のボスであるシャドウは、プリキュアを倒すためにダークプリキュアを作り出す。
ダークはオリジナルによく似た様相でありながら、5人と逆の心・性格を有している。


戦闘の中で、ダークはオリジナルに友情や仲間という、ぞれぞれが信じるものに疑問
を投げかける。苦戦を強いられた5人は信念について再確認することで敵を打ち破った。
そして、戦いに敗れて「己は何者か」と疑問を抱いたダークドリームをドリームは
「友達」として受け入れる。この姿勢は夢原のぞみの最大の魅力ではないだろうか。


私は、このダークとドリームの間に生まれた友情を丁寧に描かれたことに感激した。
いわゆる、大人向けのアニメ作品でも、派手な演出が独り歩きすることも多いのに、
戦闘の動きと心の動きを織り交ぜて描かれた本作は、本当に素晴らしい作品だと思う。
いい年した筆者であるが、素直に「プリキュア5見ていて良かった」と思ったほど(笑)


三点目は、限られた尺の中で展開されたストーリーの構成が優れていた点である。
しかも、視聴層を考慮すると、90分でさえ長い尺であるだけに、いかに飽きさせない
流れにするかも考慮しないといけないのではないか。見直してみると、物語の序盤で
伏線がさりげなく張ってあり、その伏線が物語の進行とともにしっかりと回収される。
伏線法の教科書のような展開の仕方だった。バトルとのバランス、テンポも良かったり。


以上の三点が、私が特に本作を評価している部分である、昨年も『プリキュア5』を
絶えずチェックしていたのもテレビ後半と劇場版の高評価の影響が大きいところかと。
ああ、劇場版2作目を見逃したことと今月のテレビシリーズ終了が悲しくなってきた。。