ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:Bリーグ・川崎ブレイブサンダース - 京都ハンナリーズ

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昨日は、とどろきアリーナ川崎ブレイブサンダースのホームゲームを観戦。

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横須賀、平塚を舞台に激闘を繰り返してきたサンダースにとっては、今節は久々の等々力での試合となりました。

 

1.攻撃力のぶつかり合い

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地区を超えた交流戦も終盤戦を迎えた今節の相手は、交流戦においては各地区の上位チームを破る実績を持つ京都ハンナリーズ

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試合は、ハイペースに得点を積み上げる展開となりました。

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前半は、1Qにファジーカス選手、篠山選手等の得点で川崎がリードを広げたものの、2Qは京都さんに押し込まれて一時的に逆転を許すなど、前半残り2分までは両チームの「つばぜり合い」が続きました。

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どちらに転んでもおかしくはない試合展開の中で川崎に流れを引き寄せたのは、大黒柱・ファジーカス選手でした。インサイドを固める京都さんの守備を、文字通り「こじ開ける」難しい体勢からのシュート等で得点を重ね、前半終了にはブザービータースリーポイントを決めたことでリードを10点に広げられたのも大きかったです。

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後半は、川崎が突き放しながらも、京都の攻撃を止めきれずに追い上げを受ける展開。

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特に、3人の外国籍選手を中心とするインサイドからの得点を簡単に許すなど、点差はあったものの最後までケアできなかった印象。

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その意味では、2本のスリーポイントを含む12得点を奪う活躍(全体では18得点)を見せた藤井選手をはじめ、この日の川崎のシュート精度の高さで得点を積み上げることができたのが大きかったと思います。

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最終的には100点ゲームを達成し、激戦を経て連勝を伸ばすことができました。

2.地域への「深化」を目指す「KAWASAKI HEART」

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先月末、川崎ブレイブサンダースでは「KAWASAKI HEART」というステートメントコピーを発表しました。

当初より目標として掲げていた「Bリーグ初代王者に」をサブに置き、川崎市民と一体となったクラブを目指すビジョンを強く推し進める決意が込められたコピーは、昨日の試合でも前面に押し出されていました。

おそらくシーズンを重ねても継続して利用されるコピーだと思いますし、バスケットを通じて地域に貢献を果たし、地域に強く愛される存在になることを目指す強い思いを感じる、素晴らしい取組だと思います。クラブの強い思いを受け取り、川崎に暮らすスポーツファンとして応援していきたいと思います。

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交流戦のラストを飾る次節は、西地区首位を走る三河との試合。激戦必至のカードではありますが、熱きハートを胸にサンダースの頂点を目指す戦いをサポートできればと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ ‐ 柏レイソル

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昨日は、等々力陸上競技場にて柏レイソル戦を観戦。

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前節・鳥栖戦は引き分けに終わり、本拠地・等々力では未勝利が続くフロンターレ。さらに、アジア最終予選に伴う中断前の3連戦の初戦でもありますので幸先の良いスタートを切りたいところ。

試合は、前半に2得点を奪った川崎が勝利。試合を通じて感じたことは以下の通りです。

 

1.鬼木ストロングスタイルは「負けない」サッカー

柏戦といえば、昨季の等々力で喫した大敗が記憶に新しいところ。ディエゴ・オリベイラ選手、クリスティアーノ選手、伊東純也選手といった、野球で言えば「一発がある」個の高い選手に対して、どのように対峙するのかが鍵であると考えておりました。

試合を振り返ると、上記の3選手・武富選手で形成する前線に対して、守備陣が粘り強く対応できていたと思います。特に、爆発的なスピードを持つ伊東選手と車屋選手・登里選手の左サイドの攻防は見応えのある内容でした。

また、サイドの局面に限らず、試合全般を通じて球際の強さや、選手間の正確なボール交換を通じてボールを保持し、動かすことができたと思います。柏さんの攻撃陣であれば一気にゴールまで持ちこめる縦の推進力があるだけに、各選手の高い集中力を見せてくれたと思いますし、観戦する側にも緊張感が伝わってくる試合展開でした(それだけにアディショナルタイムに発生した危ない場面は冷や汗もの)。

筆者は、今季の感想を通じて繰り返し述べているところですが、鬼木監督は様々な局面において「負けない」部分を強調していると思います。ピッチ上に起こりうる状況から自分たちが有利に働くような布陣を試みたり、局面での攻防を踏まえ、危機の芽を摘み取ろうとするために手を打つ姿勢は一貫していると思います。

飛躍した解釈かもしれませんが、球際の強さに代表されるように、守備面で粘り強い対応を求め続けていることも「負けない」部分の方向付けではないかと思います。従来のフロンターレにおいて、こうした戦い方は意識が高まった時期のみで長続きはしてきませんでしたが、鬼木監督は本気でスタイルの中に注入しようとしているのではないかと考えております。燃える闘魂ならぬ、負けぬ川崎への進化に期待したいところです。

2.攻守に機能した「シン・エイトマン」阿部選手

この日の試合では、阿部選手を1トップに置く布陣で試合に臨みました。阿部選手自身、大学時代以来のポジション(フロンターレでは耳慣れた運用)ということでしたが、攻守において良い部分を引き出せたと思います。

攻撃においては、鬼木監督が強調していた「前に行く」部分の意識付を率先して果たしていたと思いますし、真ん中でのプレーが増えたことで孤立する回数が減り、流れの中でボールに触れる回数も増えたのではないかと。

また、阿部選手を真ん中に置いたことで、悠様が右に入ることで、得意とする右から中央に入る動きを活かせる場面が増えてくると思いますので、個人的には継続して見たいと思いました。試合を重ねることで徐々にリズムに対する順応してきたこともありますが、攻撃の中で持ち味を発揮してきたことは今後に手応えを感じる内容であったと思います。

一方、守備に関しては、当初より武器とする運動量や粘り強い守備対応が光っていた阿部選手でしたが、最前線に入ったことでファーストディフェンダーとして先陣を切ることで、2列目に入る憲剛さんたちとのプレスの連動性を生むことができました。

特に、試合を大きく動かした2点目の場面は阿部選手の「しつこい」守備から生まれたもので、この位置での起用が最大限に活かされたかたちではないかと。

本人も含めて、まだまだ課題は多いと感じていると思いますが、徐々に等々力においても光を放ってきたと思います。ピッチで躍動する8番といえば小宮山選手(現・横浜FC)の存在のイメージが非常に強かったのですが、フロンターレの「シン・エイトマン」阿部選手の疾走を待ち望んでおります。

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(等々力では久々のワニナレイルカ)

以上です。連戦の初戦であったことはもちろん、ホームで勝てない状態が続くことは様々な意味でプレッシャーになると感じておりましたので大きな勝利だと思います。柏さん相手になると得点の奪い合いになる傾向であることを各所で煽られておりましたが、真逆の粘り強い戦い方で勝ちきれたことに安堵しております。厳しい試合は続きますが、今日のような戦い方を継続していければと考えております。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-サガン鳥栖

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日曜日は、等々力陸上競技場にて川崎フロンターレのホーム開幕戦を観戦。

難敵・サガン鳥栖を迎えた一戦は、1-1のドロー決着。試合を見て感じたことは以下のとおりです。

 

1.レッツ・ラ・マゼマゼ

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従来の攻撃スタイルと新たな取組のハイブリッドを目指す鬼木フロンターレ。今節で公式戦は4試合目となりましたが、粗さは感じながらも徐々に操作性が向上してきたという印象を受けました。

特に、ボールを奪うために相手保持者への圧力をかける姿勢を打ち出したことで、例年苦しむ鳥栖さんの圧力を受身になりすぎず、競り合うことが出来たと思います。私見ですが、先制点の場面は、自分たちが前にボールを奪いに行く部分が出ていたからこそ拾えたボールだと思います。

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同点に追いつかれた時間帯を含めて押し込まれた時間もありましたし、プレスの連動性・精度という部分は鳥栖さんの方が上なのは言うまでも無いですが、苦手としてきた相手との関係性に良い意味で変化をもたらす可能性を感じる試合になりました。

2.「シンプル」と「単調」は異なる

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また、攻撃においては、シーズン序盤であることを踏まえると「悪くはない」という印象は受けました。水原戦や大宮戦に比較すると、選手間のボールの受け渡しに係る意思疎通は出来ていましたが、悠様が試合後に述べていたとおり、相手にとって脅威を与えていた場面は少なかったと思います。

鳥栖さんの圧力のかけ方を見ていますと、保持者が持つサイドに人数をかけて寄せてくることがわかりましたので、(開幕戦・柏さんが対応していたように)サイドチェンジを有効に活用しながら、横幅を使って揺さぶれればと感じていました。実際、後半は中央突破だけではなく、サイドからの仕掛けが多くみられましたが、中央を固める相手の人垣を崩しきることが出来ませんでした。

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途中投入のハイネル選手を含めて、この日の前線の顔ぶれで「高さ」勝負することが厳しく、アプローチとしては捻りが欲しかったと思います。特に、従来の右サイドからの攻撃は、エウシーニョ選手の個人戦術で賄われていた部分が強かっただけに、今後も相手が素早い帰陣で中央の守備を固めてきた時に、どのように攻撃を仕掛けていくのかは課題として捉えられると思います。その点を踏まえると、ハイネル選手のパフォーマンスには手ごたえを感じただけに、得点に繋げられるような上積みができればと考えております。 

3.ピッチに向けて光らせる「鬼の目」

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また、印象に残った点は、賛否はあると思いますが、奈良選手の投入に代表されるように、勝ちに行く姿勢と同じくらい、絶対に負けない意識付けを行ってきたのはココまで見てきた鬼木監督の明確なスタンスだと思います。

たしかに、後半の川崎は攻勢を仕掛ける時間帯が長くなり、決定機を作れていましたが、鳥栖さんも田川選手の投入によって裏に抜け出す動きからゴール前に迫るなど危ない場面も少なくはなかったと思います。結果論ではありますが、その点の引き締めを図ったことは良かったと思います。

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また、三好選手の交代投入のタイミングは、もう少し早ければ、という印象はありましたが、連戦による疲労と現在までのパフォーマンスを考慮した時間幅という点も理解できました。

交代のタイミングについては、自軍のリズムだけでなく、相手との対応状況や時間帯を含めて判断したものが多いと感じており、自分たちにとってネガティブな部分に対して目をつぶらずに適切に対応すること、交代が持つメッセージを明確にしていくことを心がけているのではないかと思います。

今後も、ピッチ内に向けて「鬼の目」を光らせているだろう鬼木監督の采配については、今後も注視していければと考えています。

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以上です。連戦による難しい試合は続きますが、チームの歩みとしては前進できているという印象は受けております。トップとは言わず、上位集団から離されない位置をキープしながらチームの完成度を高めていければと思います。

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観戦記:Bリーグ・東京エクセレンス - 島根スサノオマジック

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昨日は、板橋区小豆沢体育館にてB2リーグ・東京エクセレンスさん(以下「東京EX」という)のホームゲームを観戦。

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(現在、B2リーグで最高勝率を誇る島根スサノオマジック

初めて見に行くクラブ・会場ということはもちろん、対戦相手がB2リーグ全体で最高勝率を誇る島根スサノオマジックさんということで、昇格戦線の動向が気になりだした時期としては気になる相手でもありました。

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試合は、島根がリードし、東京EXが追いかける展開。最終的な点差は開いたものの、突き放された東京EXが粘りを見せて何度も詰め寄るかたちとなりました。

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(試合を通じてボディコンタクトを含めて激しい試合展開であった)

スリーポイントやダンクという派手さもありましたが、突き放されても再度追いつかんとする東京EX、相手の勢いが高まってきても集中力を切らさなかった島根の双方の姿勢が、試合終了まで緊張感が途切れない好ゲームを作り上げたと思います。

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(終盤、フリースロー前に集中する島根・山本エドワード選手)

勝利した島根について、前半は攻守の切り替えの速さと外国籍選手のインサイドの強さが印象に残りましたが、後半はイーブンになった場面のボール奪取、攻守のリバウンドの強さ、終盤に突き放した外からの得点力の高さを強く感じました。

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東京エクセレンスはベンチを含めて非常に良い雰囲気を作っておりました)

また、満員に近い会場の雰囲気も好ゲームをアシストしたと思います。特に、平日夜にも関わらず、ビジターの島根ブースターも多く駆けつけたことには素直に驚きましたし、東京EXの応援も試合が進むごとに熱を帯びてきたことが肌感覚に伝わってきました。

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(応援に積極的に参加するマスコット見習い・テックス)

会場規模の大小はありますが、自分は満員の会場が生み出す熱狂というのは観戦の大きな魅力であり、試合を盛り上げる最高のスパイスになると考えております。予想をはるかに超える体験ができただけでも、足を運んでよかったと思います。

 

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また、試合後、熱気が冷めやらぬ雰囲気の中で発生した島根ブースターと東京EXブースターのエール交換も非常に良かったです。当たり前かもしれませんが、試合中は互いに熱く、試合後は互いを労うような文化を醸成していくことは大事だと思います。

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無駄な対立軸を押し出すのではなく、競技としての対戦を盛り上げていくことを突き詰めていくこと、そして対戦チームとブースターとともに会場を一緒に盛り上げていこうとする姿勢は非常に好感を覚えております。

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以上です。地域にある体育館でプロバスケの試合が見れる、という構図は興行面においても良し悪しあると考えておりますが、普及という観点では良いことだと思います。

多くの人の目に触れて、多くの人に関心を寄せてもらうためには、それなりの敷居の低さと観戦の魅力を伝えていくことだと考えています。

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この日の観戦は、そうした認識を再確認することができました。会社からは近いので、また機会を見て観戦に行ければと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・大宮アルディージャ-川崎フロンターレ

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昨日は、NACK5スタジアム大宮にて大宮アルディージャとの明治安田生命J1リーグの開幕戦を観戦。

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ACL初戦を終えたものの、J開幕戦は毎年特別な心境。

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試合は、大宮さんの堅い守備と縦に早い攻撃の前に苦しみましたが0-2の白星発進。試合を終えて考えたことは、以下の通りです。

 

 1.鬼木監督に垣間見た「ストロングスタイル」

水原戦の感想でも書きましたが、鬼木フロンターレは現行システムを維持しながら、新規開発を組み込むというモデルであると考えています。現行・新規の割合の違いはありますが、2つの要素を同時に起動させている状態なので、昨年までと運用・操作性は変化していると考えております。

上記の前提に加えて、新加入選手との融合を模索する時期でもあり、例年以上に難しい試合になることは予想できました。また、大宮さんが整備された守備ブロックをピッチ上に展開しておりましたが、川崎にとって「良い時間帯」の割合は試合を通じて非常に短かったと思います。

ゲーム記録・速報 - 2017/J1リーグ 第1節 vs.大宮アルディージャ | KAWASAKI FRONTALE

鬼木監督は、試合後のコメントにおいて「こういう長いシーズンを戦っていく上では色々な勝ち方があると思いますので、また新しい勝ち方ができたかなと思っています」と述べております。この日の監督の采配を見ると、自分たちだけでなく、相手の動きや時間帯を非常によく見て交代カードを切りながらチームを動かしていたと思います。

森本選手の投入は停滞気味の攻撃の変化を生むことでペースを取り戻すことができましたし、奈良選手の投入はネイツ選手を抑え込むストッパー役として機能することで失点を防ぐことに成功しました。理想とする展開や戦い方はありながらも、ピッチ上で発生する現象を観察したうえで適切な処置を講じて勝利を掴み取ろうとする意欲を強く感じました。

当方の深読みになりますが、風間前監督が勝利のために技術を駆使する「上手さ」を高いレベルで要求し続けたのに対して、鬼木監督はピッチ上の苦境・劣勢を乗り越えて勝ち切るための「強さ」を選手に求めていくのではないかと思いました。惜しくもタイトルを逃した昨季のチームが必要と感じたことであり、それを貪欲に求めていく姿勢は今後のチームにポジティブな変化をもたらすのではないかと考えております。

 2.伝承と運用

この日の試合では、昨季まで大宮さんに在籍していた家長選手に注目が集まっていました。ただし、家長選手とすれば納得のいくプレーが出来ていなかったと思います。中央の守備を固める相手に対してサイドに流れてしまい、相手にとって危険な存在になり切れなかったことはもとより、ボールを繋ごうとする意識が強く働きすぎてリズムに乗り切れない場面は多かったと思います。

もちろん、相手の圧力が強くかかる場所でのプレーが多い前線の選手が、川崎の独特の攻撃アプローチを体得するのは相当時間がかかるものと考えております。鬼木監督のカラーは見えてきたものの、土台となる攻撃的なサッカーは風間前監督が仕込んできたものだけに、改善に向けて今季の新加入選手たちに川崎のサッカーのメソッドを落とし込むことができるのかが課題になると強く感じました。 

一方、風間さんの言葉を借りれば「個人戦術の集団化」という考え方もあります。守備の組織力を高めることを軸に置きながら、攻撃に関しては「個」を押し出していく方向性に向けていくことも手ではないかと。現在のチーム最も個人戦術化できる資質をもった選手であると考えておりますので、運用面における変化という点も視野に入ってくるかもしれません。

以上です。苦しみながらも一歩前進。技術を駆使して観客を魅了するサッカーとともに、昨季の中で培ってきた粘り強さを高いレベルで表現できるようになれば国内外の激戦を力強く戦えるようになると考えております。厳しい試合が続くと思いますが、しっかり応援を続けていきたいと思います。

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観戦記:ACL・川崎フロンターレ-水原三星ブルーウィングス

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水曜日は、等々力陸上競技場AFCチャンピオンズリーグ(以下「ACL」という)のグループステージ・水原三星戦との試合を観戦。

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(両ゴール裏が閉鎖されたため、この日の観客の密集度が高かった)

鬼木新監督が率いる新生フロンターレの今季初の公式戦は1-1の引き分け。試合を終えて考えたことは、以下の通りです。

1.鬼木新監督のシステム更改案

2012年シーズン途中から指揮を執られた風間前監督からバトンを受けた鬼木達監督は、就任後のインタビュー等において、風間さんが作り上げた攻撃的なサッカーを継承し、新しい要素を加味するといった趣旨の発言をされていたと思います。

企業等で利用するシステム更改で置き換えて考えると、現行システムの基盤を維持しながら、システムの一部更改を実施する旨の開発案を提示しているのに近いのではないかと思いました。ハイブリッド案と評することも出来る更改案の利点は、完全リニューアル時のような開発リスク・コストがかからない点であり、現行システムのパフォーマンスレベルが計算できることだと思います。

しかし、新規開発の部分が現行システムと異なる開発言語で作成することになったらどうでしょうか? 1つのシステムを動かすためには2つのアプリケーション同時起動することが必要になれば、操作性・使い勝手は低下すると思います。どの分野においても、築き上げたモノに新しい要素を加味することの難しさは、こうした状況にあると考えています。そして、鬼木監督ならびに今季のフロンターレが直面する最初の課題であると、本日の試合を見て感じました。

2.鬼木フロンターレの総合運転試験

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(両チームともに今季初の公式戦。局面のプレーで粗さが目立つ内容だった)

その意味で、この日の試合は新システムの総合運転試験といったところでしょうか。試合を振り返ると、両チームとも今年初の公式戦ということもあり「粗さ」は感じました。プレーに対する緻密さ、正確性は川崎のサッカーの生命線であることは、鬼木新監督においても不変であることは選手たちのプレーを見れば一目瞭然であり、この部分の「質」を早い段階で一定水準まで引き上げてほしいところです。

一方、鬼木新監督の意図していた新規開発の部分は随所に垣間見ることができました。キャンプ中に選手からコメントが出ていた「ボールを奪う」部分は、高い位置や中盤の密集した位置でボールを保持する相手選手に圧力をかけるアプローチが、試合全体を通じて見られたと思います。また、成功率は高くはありませんでしたが、従来のパスワークに味方を飛ばす、スルーする動き等を交えて距離を延ばすことで、相手の意表を突くだけでなく、攻撃を展開するまでの時間のスピードアップを促すことが出来るのではないかと思います。選手たちのコメント等も含めて考えると、今季のキャンプ等を通じて仕込んで、準備してきたプレーだと思います。

本日の対戦相手の水原三星は、仕上がりとしては川崎同様にまだまであると感じましたが、Kリーグのチームらしい、球際での強さ、プレッシャーのかけ方などを見ると、高いプレー強度がピッチ上で求められたと思います。そうした対戦相手のプレッシャーの中で実践できたことは良かったと思います。同時に、プレーの成功率が低かったことを踏まえると改善が必要であることはよくわかりました。

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試験結果としては、失点を含めて不具合は発生したことは否めませんが、新規開発部分の稼働実験としてはまずまずであったこと、何よりも試験中止になるほどの大規模トラブルが発生しなかった点は、次戦に繋がるのではないでしょうか。

 3.鍛「連」の時期

また、選手単位で見てみると、この日の先発メンバーのうち、今季新加入の選手は3名(舞行龍選手、阿部選手、家長選手)が名を連ね、途中出場でハイネル選手が登場するなど、観戦していて新鮮な感覚を受けました。個人的な印象としては強烈なインパクト、とまでは言いませんが、各選手ともに自分の色を滲ませていたと思います。

舞行龍選手は、ビルドアップ時のボールの入れ方は良かったと思いますし、高さの部分では存在感を出していたと思います。阿部選手は、ガンバ時代からの代名詞とも言える豊富な運動量を武器に素早いチェック、上下運動を繰り返しており、今季の鬼木さんが志向する積み上げの部分で求められるタスクをこなせていたと思います。そして、家長選手に関しては、ボールをキープする身体の強さ、難しい体勢からのシュート等の技術の部分では目を見張るモノがあり、川崎においても風間前監督の言葉を借りれば「個人戦術」になりうるポテンシャルを改めて感じました。

あと、短いながらもハイネル選手は、何度か見せたボールの出し方を見ただけで恐縮ですが、思ったよりも視野を広いように感じましたが、空いたスペースに出すというアプローチであったことも含めて、意識のすり合わせを進めてもらえれば、良いアクセントを作れる選手になるのではないかと思います。

ただし、各選手ともに個人でのプレーに存在感は見せたものの、他の選手との連携面はまだまだといった印象。リズムやテンポの部分はもとより、周りの選手との関係性をいかに構築できるかが今後のチームのパフォーマンス向上の鍵になると思います。

チーム単位の新規開発部分を軌道に乗せつつ、選手間の連携を密接にしていくことが当面の課題になると感じました。

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以上です。2017年初戦は、ベンダーさんとの打ち合わせみたいな試合の感想を書いていて寝落ちしてしまいました。でも、今シーズンが始まった実感はほろ苦くも嬉しい感覚です。応援するクラブとともに喜怒哀楽をともに過ごす日々の到来に胸を弾ませつつ、今年も頑張りたいと思います。

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観戦記:Bリーグ・川崎ブレイブサンダース-大阪エヴェッサ

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日曜日は、トッケイセキュリティ平塚総合体育館で開催された川崎ブレイブサンダースの平塚シリーズ(GAME2)を観戦。

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この日の川崎は、スパンクラー選手と辻選手に加えて、前日のGAME1で負傷した長谷川選手も欠場。限られたメンバーの戦いになりましたが連敗は避けたいところ。

〇「全員バスケ」で引き寄せた勝利

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珍しくスポナビライブにて前日の試合を復習したとおり、長身の選手が揃う大阪ですが、アウトサイドからの3ポイントも大きな脅威でした。前半は抜きつ抜かれつの攻防となり、この競り合いが非常に大きなポイントになると思いました。

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(苦しい台所事情も考慮されてか、ファジーカス選手は第2Qをフル出場)

第2Q、スチール等を駆使してボールを奪いにくる大阪の圧力を受けて一時逆転を許した川崎ですが、慌てることなくフル稼働のファジーカス選手を軸に確実に加点して再逆転。セカンドユニットを軸にしながら、選手を積極的に入れ替えながら上手く流れを立て直しました。

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(キャプテンを務める篠山選手の檄も響き、第2Qは再逆転からリードを広げる)

この日の川崎の良さについては、第3Qによく表れていたと思います。

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(スパンクラー選手の欠場が続く中、出場時間を増やす野本選手の活躍が光る)

野本選手の積極的なドライブからのシュート、栗原選手のスリーポイント、ジェフ選手を中心にオフェンシブリバウンドで攻撃を繋ぐ姿勢を見せてリードを広げることに成功。

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第4Qは、終盤に大阪に猛烈な追い上げを受けましたがタイムアウト等で流れを切りながら得点を重ねて逃げ切り成功。平塚シリーズの連敗を阻止。

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(MOMに輝いたのは15得点の栗原選手。コアブースターからの期待も大きい)

怪我人と前日の敗戦で難しい試合になったと思われますが、見事に勝利を飾ることができました

〇 平塚で体感した「空気の作り方」

この他、印象に残ったのは試合前のアップの場面です。サンダースのアップでは、手を叩きながらリズムに合わせて身体を動かすパートがあります。
昨年末から、観客が合わせて手やハリセンを叩くようになりました。自分自身、今年最初のホームゲームで初めて参加しましたが、連動して生み出される音の波が作る空気は非常に良かったです。

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(素敵なパフォーマンスと笑顔で会場を盛り上げるBTCの活躍も忘れてはならない)

以上です。日々の強豪との対戦、頂を目指すチームが乗り越えなければプレーオフ以降の大勝負に向けて応援する人たちを含めたチーム力を高めていきたいところです。

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