3月31日、等々力で広島戦を観戦。
約2週間ぶりの公式戦。天候にも恵まれ、満員御礼となったスタジアム内外の雰囲気も非常に良かったです。
🎦 ハイライト動画
— Jリーグ (@J_League) 2018年3月31日
🏆 明治安田生命J1リーグ 第5節
🆚 川崎Fvs広島
🔢 0-1#Jリーグ
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試合は、終盤にパトリック選手のゴールで先制した広島が勝利。試合を振り返って感じたことは以下の点です。
〇 拾えなかった勝ち点
日本代表の欧州遠征後、最初の公式戦。マリ戦で負傷交代となった大島君が欠場、マリ戦およびウクライナ戦に途中出場した悠様もベンチスタートになりました。
代表組を複数人抱えるリスクは久々だっただけに、マネジメント面の難しさを改めて実感する試合となりました。鬼木監督も投入のタイミングを事前に想定し、やり繰りをしながら戦っていたと思いますが、不運な判定にも見舞われ、悔しい敗戦となってしまいました。
一方、川崎にとって「悪いなりに勝ち点を拾う」試合という位置付けの内容であったことは紛れも無い事実です。広島さんの激しいチェイスと堅い守備を上回るには、足りないと感じる部分を多く感じる試合でした。
特に、中断期間を挟むと、川崎の攻撃はテンポが上がらない傾向があるだけに、序盤に何度か見せた決定機はもちろん、速攻のかたちに持ち込んだ時の精度は、要改善事項であると思います。また、ラストパスの精度が低かったり、跳ね返される場面を見ると、複数選手の連携だけでなく、個の力で押し切る側面をもっと意識づけても良いかもしれません。
〇 就任1年目の城福監督が見せた「4年目」の戦い
今季、監督に就任した城福監督が率いる広島さんは、川崎戦を迎えるまでの経緯を踏まえても、監督自身が志向するスタイルは構築段階であり、現時点では現実的な戦い方で結果を残す戦いを選択している印象を受けていました。
実際、広島さんと対戦した感想としては「半分は正解、半分は誤解」と思います。たしかに、結果を残すためのアプローチを選択しているとは思いましたが、チーム構造は2つのフレームの「再現」であると強く感じさせられました。
1つは、城福監督が3年間率いた甲府時代の戦い方です。甲府時代の城福監督は、守備に重きを置いた戦術でJ1をサバイバルしてきました。
この試合で見せた、コンパクトな陣形で連動した守備でボール保持者に絶え間なくプレッシャーをかけ続けるアプローチは、2014年に手痛い敗戦を喫した山梨中銀スタジアムの試合を思い出しました。
また、監督就任までの広島さんの編成において、柏選手・佐々木選手・稲垣選手・パトリック選手と甲府時代を知る選手が集まっていたことも、試行錯誤が続くチーム作りの中で助けになったかもしれません。
もう1つは、森保監督時代に3度の優勝を達成した広島のディティールです。
森保監督は、ミシャ監督時代の攻撃サッカーに素早い守備ブロック形成に代表される守備組織の徹底化で連覇を達成し、2016年もドゥグラス・浅野といった前線を活かした新たな攻撃ユニットを駆使して年間王者に輝きました。
多くのメンバーが去ったものの、優勝の中核を担った青山選手をはじめ、当時を知る選手もいます。ネガティブトランジション時の素早い帰陣、終盤で見せた最終ラインからのパス交換にみた局面の繋ぎ、攻守に存在感を見せる青山選手の献身性など、監督交代を経ても失われなかった部分ではないかと。
前述の城福監督のアプローチ、川辺・ティーラシン選手の攻撃の新戦力との融合により、引き続き、リーグ戦を牽引する可能性を大いに感じる対戦となりました。
以上です。勝利は次の勝利のダイナミズムを生むように、敗戦から勝利を掴むのは大変なことです。だからこそ、1つ1つの試合を大切にして戦っていきたいと思います。