トップリーグ総合順位決定トーナメントを兼ねた本大会。この日は3位決定戦と決勝の2試合が開催されました。
〇 3位決定戦:トヨタ自動車ヴェルブリッツ-ヤマハ発動機ジュビロ
試合は、序盤にシンピンによる一時退出とPGで先制を許したヤマハが前半だけで3トライを奪い逆転。キックとウイングの素早い突破を活かして鮮やかな攻撃は素晴らしかったです。ヤマハは後半早々にトライを奪い、試合を優位に進めていきました。
また、この試合で現役引退する大田尾竜彦選手はフル出場で勝利に貢献。試合後は仲間に担ぎあげられ、胴上げ。この試合に至るまで、パナソニックとサントリー相手に連敗して厳しいチーム状況だったと思いますが、最後にナイスゲームを見せられたのではないでしょうか。
〇 決勝:パナソニックワイルドナイツ-サントリーサンゴリアス
第2試合・決勝は、連覇を狙うサントリーと今季無敗で王座奪還を狙うパナソニックの対戦となりました。
試合前から接戦になることは想定しましたが、前半早々にサントリーがトライ+ゴールで先制し、パナソニックも2分後にトライを奪う激しい展開。
しかし、パナソニックは序盤にベリック・バーンズ(SO)が負傷交代、サントリー側の球出しを防いできたデービット・ポーゴック(FL)も脳震盪の疑いで一時退出する等、アクシデントが多発し、非常に厳しい状況に立たされました。
それでも、後半のパナソニックは一方的に攻め続け、逆転となるトライを狙い続ける展開に持ち込みました。サントリーも集中したディフェンスで跳ね返す。
選手を入れ替えながらではありますが、ハードワークに裏付けされたプレー強度が落ちなかったのが印象的でした。結果的に後半の得点は、パナソニックのPG1本だけだったものの、終盤の勝敗を左右する攻防は非常に見応えのあるモノでした。
「頑張れ」「負けるな」という声が漏れ聞こえてくるほど、超満員の観客のテンションも非常に高く、秩父宮ラグビー場の雰囲気も非常に良かったです。
結果的にサントリーがリードを死守。苦しい展開を乗り切った連覇。
昨季の自分たちを超えるのは難しさとは、こういうことなのかもしれないですね。
一方、パナソニックについても、福岡・山沢といった若手選手たちの存在感が光りました。今季はあと一歩及びませんでしたが、来期以降の成長も強く感じるシーズンでした。
来るべくW杯に向けて、ラグビー熱を広げていきたいところ。次なる熱戦は参入から3季目を迎えるスーパーラグビー。雄叫びを挙げろ。