ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

【観戦記】ルヴァン杯:川崎フロンターレ-浦和レッズ (碧黒の血を繋ぐ)

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9月5日、等々力陸上競技場ルヴァン杯・準々決勝(第2戦)を観戦。

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試合は引き分けたものの2試合の合計スコアで敗退。

〇 全力、底力、限界

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約3か月ぶりに開催された等々力のホームゲームはハッピーエンドとはならなかった。

突破に至らなかった悔しいという気持ちだけではなく、90分間を全力で戦った選手たちを称える気持ちも湧き上がってきた。選手・スタッフ・サポーターが、自分たちが出来ることを全てを出し尽くした結果だと受けとめたからだと思う。

連戦の疲労と負傷者を多く抱えてスクランブル体制の川崎に対して、攻守に高いインテンシティを発揮した浦和さんは強かった。3点を奪う底力を見せたのは素晴らしかったが、最後に浦和さんの猛攻を跳ね返せなかったのは、この日のチームリソースにおける限界だろう。気持ちが切れたとは思わないが、食らいつくガムシャラさが押し出されたことで細部の雑さが出てしまったと思う。この点は課題としてほしいところだ。

〇 急増チームの中で垣間見た「血を繋ぐ」儀式

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一方、宮城・橘田・田邉といった若い選手たちが、トーナメント突破を賭けたピッチにスタートから送り出されたことは非常に価値あるものだと考えている。「絶対に負けられない」ような重要な試合の当事者になることは、単なる試合出場とはまた違ったものだと思うからである。

フル出場の橘田の奮闘はもちろん、途中交代となった宮城・田邉も片鱗を感じさせるプレーはいくつもあった。「シュウト、ナイス!!」と励ましたシミッチ、宮城のプレーをフォローしながらポジションを構えたノボリもそうだったが、若い選手たちの力を引きだそうとするサポートも頼もしく見えた。急造のチーム編成だったが非常に良い雰囲気だった。

こうした選手たちの空間と経験の共有は「血を繋ぐ」ピッチ上の儀式といえる。中村憲剛小林悠大島僚太・田中碧といった選手たちはピッチ上の最前線で揉まれて成長し、谷口彰悟・守田英正・三笘薫はタイトルを争う競争環境の中で結果を積み上げて前評判の実力をいかんなく発揮したことは我々は知る。そして、彼らが成功に至るまでに多くの失敗・不振を経験したことも知っている。こうした試合の経験を経て、今度はチームを勝たせる選手に成長してほしいと思う。

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スタジアムから駅までの道を歩きながら、必死になって叩いた手の痛みがジワジワと感じていた。スタジアムを背に向けたのに、時間差で等々力に戻ってきたことが伝わってくる。この痛みは、今の環境下においては、良いことも辛いこともクラブとワリカンしている証拠かもしれない。次の痛みは、勝利を掴みとった後に感じますように。

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