本エントリーは「川崎ブレイブサンダース Advent Calendar 2016 - Adventar」の2日目として寄稿するものです。
(9月30日。ホーム開幕戦・横浜との試合前に挨拶を行う福田紀彦川崎市長)
1.はじめに
本年9月に開幕した男子プロバスケットリーグ・Bリーグ。9月29日に代々木第一体育館で開催された開幕戦は、日本のバスケファンに限らず、多くのスポーツファン・関係者に大きなインパクトを与えたと思います。
開幕戦の熱気が日本各地に波及される中、私の地元・川崎でも「川崎ブレイブサンダース」が誕生し、1部リーグ・B1に参戦することとなりました。本稿では、川崎ブレイブサンダース誕生したことの意義について、川崎とプロスポーツという観点から考えていきたいと思います。
2.「プロスポーツ不毛の地」からの巻き返し
(チャンピオンシップ前には川崎市全体を巻き込んだプロモーションが展開された)
「プロスポーツ不毛の地」と言われ続けた川崎ですが、地域密着を強く推し進めてきたJリーグ・川崎フロンターレが行政との協力体制を構築し、地元のプロスポーツクラブを応援する土壌が育ててきました。特に、クラブ創設20周年を迎えた今季は、明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ準決勝で敗退したものの、街を挙げたプロモーションは地域の一体感を作り出すことが出来たことは大きな成果であったと思います。
(毎年開催されている「川崎国際多摩川マラソン」は多くのランナーが参加している)
川崎市としても、阿部前市長の時代から「スポーツのまち・かわさき」を掲げており、地域にあるスポーツを支援する動きを見せており、地域を拠点とするスポーツチームを「かわさきスポーツパートナー」*1を認定し、スポーツイベント等に参画をしてきました。
また、近年では、平成23年に成立した「スポーツ基本法」*2の規定に基づき「川崎市スポーツ推進計画」を策定し、「川崎でスポーツを、スポーツで川崎を、もっと楽しく」を基本理念として、スポーツを通じて健康で明るく活き活きとした生活を送ることができるまちづくりを推進していく方針を打ち出しております。
本日、13時~富士通スタジアム川崎で行われるXリーグセミファイナル「富士通フロンティアーズvs IBMビッグブルー」のイベント詳細などは→ https://t.co/aEGFEeS8oG 皆様のご来場お待ちしております【富士通スタ】#frontale #xleague #アメフト pic.twitter.com/74Y3JkC23R
— 川崎フロンターレ (@frontale_staff) 2016年11月27日
この他、ハード面においても、日本プロ野球の歴史に残る伝説の試合「10・19」の舞台でもあった川崎球場が「富士通スタジアム川崎」として生まれ変わり、アメリカンフットボールをはじめとするスポーツ競技の会場として利用されたほか、川崎フロンターレの本拠地である等々力陸上競技場も利用者目線に立ったメインスタンド改修を実施しており、今後も野球場や陸上競技場(バックスタンド改修)といった計画が予定されています。
3.川崎ブレイブサンダース誕生とサポーターの広域化
(篠山選手・ファジーカス選手をはじめ、実力者が揃う川崎はBリーグ初代王者を目指す)
こうした取組を続けてきた川崎市にとって、新たに誕生したBリーグと川崎ブレイブサンダースの存在は大きな起爆剤になると考えております。多くの観客を集め、競技の魅力を地域に強く発信し、普及を図る意味でもプロスポーツチームの影響力は絶大だと思います。
また、個人的な意見ですが、Jリーグがオフシーズンに入る12月以降も継続してBリーグの試合が開催されることから、切れ目なく地元・川崎のチームを応援していく取組を今以上に推進できるようになると考えています。理想でいえば、競技を問わずに地元のチームを応援する広域的な「川崎サポーター」を形成し、川崎のスポーツ全体の活性化に繋がれば良いかなと思います。
(本年10月、フロンターレとブレイブサンダースのコラボが早くも実現した)
今年10月に開催されたフロンターレとブレイブサンダースのダブルヘッダーは、サポーターの広域化に向けた第1歩になったのではないかと。今後も機会があれば、是非とも取組を継続してほしいところです。
4.さいごに
川崎におけるプロスポーツの歴史は、家出を繰り返した20世紀の厳しい現実を乗り越え、長男坊・フロンターレが家を建て直したことで、絶望を希望に変えてくれました。そこから一歩踏み出して、街に賑わいをもたらすことが出来るのか。川崎ブレイブサンダース、川崎の次男坊は君だ!
明日は、ysmaster007(ysmaster007@リハビリへ~ (@ysmaster007) | Twitter )さんによるの「川崎ブレイブサンダースの歴史(創世記~1994年)」です。お楽しみに!