ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-大分トリニータ

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8月8日、等々力陸上競技場で大分戦を観戦。

試合は、薫殿とダミアンさんのゴールで2得点を奪った川崎が勝利。観戦等を通じた感想として、以下の3点について書きました。

1.昨季からの進化を垣間見た川崎の守備

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リーグ戦は、2試合連続で無失点勝利。特に後半は、追加点は奪えなかったものの、高い集中力・球際の強さで攻撃の芽を摘むイレブンの奮闘ぶりが光る。スタジアムならではの緊張感がピッチから伝わってくる感覚があり、見応え抜群の内容だった。

自陣から丁寧に繋ぐ大分さんがボールを保持する時間は長かったものの、要所を抑え、終盤はボールを握り返してコントロールすることができた。正確な表現ではないかもしれないが、守備で相手を圧倒できたと思う。

個人的に印象に残ったのは、昨季の同カード対戦からの変化である。昨季の等々力での対戦時、川崎は前線から圧力をかけて相手を圧倒しようとしたと試みたが、大分さんのポゼッションの前にボールを奪うことができず、飲水タイムのタイミングでアプローチを変えた経緯がある。

昨季の鬼木フロンターレで表出した課題の1つは、保持型のチームが増えたことに伴い、自分たちのサッカーの前提となる「ボールを保持した状態での攻撃」「球際の強さで相手からボールを奪う守備」が成立しないケースが増えてきたことだ。

私見であるが、今季の新しい配置・戦術は「昨季出来なかったことを出来るようにする」ためのモノだと考えている。最前線の枚数が増えたことから、大分さんのGKと3バックの自陣ビルドアップを執拗に追い続けることができた。

ボールを運びたい大分さん、奪いたい川崎の攻防が何度も展開され、ダミアンが奪った2点目のゴールのようなケースも生まれた。今後、神戸・清水・マリノスの保持型とのチームを控えていることから、攻撃に繋げる前線からの守備にも磨きをかけてほしいところである。

2.地獄日程を戦い抜くために目指す「全員サッカー」

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7月は3連戦を2回こなしたが、8月は連戦に切れ目がない。ACL組を除く各チームが、リーグ戦7試合+カップ戦2試合=9試合を戦うことになる。さらに先月と異なり、今月から長距離移動を含むアウェイ対戦を実施。移動+過密日程を考慮した運用を進めていく必要がある。その意味では、再開後の序盤戦で再スタートダッシュに成功した川崎も、歯車が狂えば一気に成績が低迷する可能性は低くはない。

筆者が、プレータイムシェアのデータを集め始めたのは、連戦を乗り越えるための選手運用に注目したからだ。本ブログでは何度も取り上げているが、実際にデータを整理してみると、川崎の監督・コーチ陣が連戦を見据えたローテーションを組み、怪我等による離脱を防ぎながら、選手起用を実施していることがわかる。

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8月の序盤3試合を終えて、(カップ戦を含めていたこともあるが)連続出場が続いていたGK・DF陣のローテーションを実践したのは大きな成果と言える。ルヴァン杯・鹿島戦ではソンリョン・谷口・登里の3選手、この日の大分戦では連続スタメンを続けてきた山根・家長選手を休ませた。

先を見据えつつも、目の前の試合をしっかり戦うことも大切なことから難しい判断だと思うが、総力戦で乗り切ることができた。起用に応えたジオゴ選手の奮闘を称えるとともに、次の出場も期待させる内容を見せてくれたと思う。

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もう少し数字で語りたいと思う。3連戦単位で区切ってみると、直近3試合は21人が出場している。FPは登録選手25人中19人が出場。出場選手数が増えた結果、200分以上プレーした選手は2人(ジェジエウ・碧)に抑えられている。中2~3日の連戦がまだまだ続き、12月のシーズン終盤まで過密日程の状態は継続されることから、川崎の選手運用はさらにローテーション化は進んでいくだろう。

しかし、繰り返し述べるが、重要なのは選手を変えることが目的ではなく、チームの状態を維持して結果を残し続けることである。まだ試合に絡めていない若手選手、復活を期するベテラン選手の奮起を含めて選手全員が戦力として活躍する「全員サッカー」を実現してほしいと願っている。

3.観戦を「新しい生活様式」の歯車にする

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観戦がある日常が戻ってきたが、依然として制限も多く、家庭・職場を含めて感染対策と向き合い続けている。筆者は、現場仕事に携わっている関係で在宅勤務の機会は限られており、細心の注意を払って日々の出勤・業務をこなしている。正直、気持ちが張った状態で普段以上に疲れを感じる時もあるが、週末に試合があると思うと大きな励みになる。

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スタジアムに足を運ぶと、運営に携わる多くの人たちが感染対策を含めて尽力してくださっている。そうした姿を見ると、自分も気持ちを引き締まるし、出来る限りの協力をしていきたいという思いが強くなる。

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試合を見終わった後、また行きたいという思いを胸に日常生活に戻る。そのために、体調管理、自身で出来る感染対策を徹底していかねばと思う。観戦をもう一度日常の中に組み込むことで今を生きていく。川崎フロンターレの選手・クラブに力を沢山もらっていることに感謝しかない。

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力を合わせて、みんなで優勝しよう。

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