ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ−浦和レッズ

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6月1日、等々力で浦和戦を観戦。

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長距離遠征を終えた後のホームゲームは、実家に帰ってきたような安堵感に包まれる。さらに、初夏の陸前高田ランドが早すぎる夏祭りの雰囲気も持ち込んでくれました。

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今回も楽しすぎて「戦いの中で戦いを忘れた」(某・青い巨星風)気もしなくもない。♪祭り大好き愛の街の住民だから仕方ない(多分)

「勝手に8月気分」の6月最初の試合を観戦して感じたことは、以下の通りです。

〇 「気持ち」を入れる男

アディショナルタイムを迎えた大槻組の「組員」たちの姿には、まるでシーズン終盤の残留争いでも見ているような鬼気迫るものがありました。試合終盤に限らず、試合を通じて、連敗中のチームを戦う集団に変えるだけの大槻新監督の求心力の高さを感じさせる戦いぶりであったと思います。

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Jリーグの歴史において、髪型に脚光を浴びた監督は大槻監督が初めてだとが思いますが(汗)自分だけではなく、選手の心中のスイッチを入れたかたちになったのではないでしょうか。試合序盤に見せた猛烈なプレッシングと怒涛の攻勢は、スイッチが入ったイレブンが見せた「強い気持ち」を色濃く表現されたプレーであったと思います。

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「解任ブースターなど無い(キリッ」と自分に言い聞かせて試合に臨んだ自分ではありますが、大槻監督がチームをブーストさせる能力を持ち得ていることを改めて証明させられる試合だったと思います。

〇 「どっちつかず」から生まれた綻び

ハイプレスを活かして猛攻を見せた浦和イレブンの狙いは先制点を奪い、最少得点でリードを守りきることだったと思います。出足の鋭いハイプレスは90分維持できるペース配分ではないと思っていただけに、早い時間帯に何とかしてこじ開けたかったのではないかと思います。

その意味では、序盤こそモロに受け身になってしまった川崎ではありましたが、徐々に相手のプレスを回避し、無失点で折り返すことができた点は良かったと思います。

一方、監督就任から短期間で臨んだ浦和さんとしては、細部が突き詰めることができなかったこともあり、プレッシングの代償となる組織面の脆さを運動量でカバーしながらのプレーになりましたので、運動量が落ちてきた後半に川崎が圧倒する展開に持ち込むことができました。

ダミアン選手の先制点を奪い、2点目も狙わんとする流れでチャンスを決め切れなかったことが悔やまれます。それでもなお、リスクをかけて攻めてきた浦和さんの攻勢を凌ぎ、チャンスを作ることはできましたので、終盤まで「追加点が取れそう」という雰囲気が漂っていました。

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その一方、鬼木監督の試合後会見の言葉を借りれば「気持ちのところでどっちつかず」の状況が、結果として最後の詰め方を曖昧にしてしまったと思います。

私見ではありますが、鬼木監督が終盤に切ったカードは、安易に引くのではなく、相手陣内に押し込んで勝ち切ろうというかたちであったと思います。初勝利となった松本戦以降、同様のコンセプトで勝ち切ってきましたし、今回の試合でも、アディショナルタイムに入ってもアグレッシブに前に出ることでボールを取り上げることはできました。

しかし、「どっちつかず」という状況が「試合を落ち着かせる」選択肢を曇らせてしまいました。バスケで言うところのストーリング、時計を進めるかたちに持ち込めるだけのポゼッションもできるチームです。勝ちきるため、あるいはACLのアウェイにおいて、どう戦うのかをチームとして選択できなければならないと痛感させられた試合だったと思います。

〇 突き付けられた課題を解決するために

試合後、アディショナルタイムの失点が今季5度目だと知りました。ただし、5回ともシチュエーションが全然違うことから、単純な失点癖と考えることができないとは思いますが、チームが抱える課題であることは間違いありません。

今回のコメントを読むと、鬼木監督はピッチ上にいる選手たちの力で乗り越えて欲しいと考えているのだと感じました。ピッチ上にいた大島、谷口、あるいはノボリが声をかけて、難しい局面をどう乗りきるかを考え、実践できるようにならなければいけないのではないでしょうか。

もちろん、細かく指示することが監督の役目とも考えられると思いますが、ピッチ上で発生するあらゆる事象を解決するのは選手たちではありますので、長い目でチームとしての成長を考えると必要なことだと思います。より強いチームとなるために、今回の引き分けを気づきにして欲しいと思います。

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以上です。シーズンの約3分の1を終えて2位。序盤の苦戦を踏まえると、何とか持ち直せたという印象です。ACLを含めて、非常に多くの選手を起用し、ポジションを激しく競わせたことで残り半年のシーズンを戦う下地ができたという手応え、今回のように勝ち切れなかった試合をどう勝てる試合に変えるという課題があります。

前者の感触を確かなモノへと変えていくこと、後者をチームとして解決することがリーグ3連覇、目標とする複数タイトルの獲得に向けて大切になってくると思います。勝負はこれからです。大槻監督がそうであったように、気持ちのスイッチを入れなおして、次なる戦いに臨めればと思います。

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