ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・大分トリニータ-川崎フロンターレ

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自堕落な学生生活を終えて社会人になって大きく変化したことは、寝坊に対する恐怖心だと思う(汗)5時間睡眠で目が覚めてしまう今の状況を踏まえると、無限に眠れていた自分が別人のように感じることがあります。

入社以降、寝坊で遅刻したことは皆無であるが、寝坊で大きな失敗を経験したのが6年前の大分遠征でした。

2013年の大分遠征は、成田空港発のLCCの早い出発便に間にあわせるため、始発電車で向かうことが求められていました。「寝なければ、寝坊しない」と考えた筆者は徹夜作戦を決行するも、見事に玉砕=寝落ち・・・・。

結局、予約したLCCをキャンセルし、当日乗れる別の飛行機を見つけて羽田から向かうことになりました。嘉人さんの劇的な決勝ゴールで勝利していなかったら、本当に辛い記憶と負の経験だけが残る遠征だったと思います。

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そうした苦い記憶を思い出しながら、大分へと向かいました。。

◯ VISIT:由布院で豊後牛と温泉を堪能

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6年前の遠征は観光する余裕もなかったのですが、今回は観光を兼ねた遠征となりました。

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開幕前、旅程策定を進めていた時に「どうせ大分に行くなら由布院に行けば?」と母親に言われたことを契機に由布院をチョイス。昨年足を運んだ長崎もそうでしたが、何回も足を運びたいと思わせる潤沢な観光資源があることを感じさせます。

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昼前、高速バスで由布院に到着。

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流石、大分を代表する観光地ということで海外からの団体客を中心に午前中から多くの人で賑わっておりました。

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ほとんどノープランでしたが、徒歩で金鱗湖に向かい、湖畔にある「マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館」を鑑賞。

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作品展示は少なかったのですが、久々の美術館鑑賞でテンション高。美術館では「サーカス」を題材にした作品が展示されておりましたが、宗教画と同じような立ち位置でサーカスやピエロを描いていたのが印象的。

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併設するカフェが実におシャンティ。注文したプリンが美味。

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昼食は、由布院駅前の『由布まぶし心』で「豊後牛まぶし」を食す。

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豊後牛を使ったひつまぶしという一品。そのまま食べて美味し、タレや薬味と食べて美味し、だし汁のお茶漬けで美味し。変幻自在の攻撃で胃袋のゴールネットは揺れまくりました。豊後牛の美味さを知ることができたことは、今回の大きな収穫でした。

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宿泊は、由布岳のバックに臨むホテルへ。ココで天然温泉を堪能。由布院温泉は、単純温泉アルカリ性単純温泉の割合が多いらしく、自分がサウナなどに行くときに使う表現を使えば「体に馴染む」温泉でした。

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天気が良く、気温も高かったので、露天風呂には丁度良かったです。結局、昼・夜・翌早朝と風呂三昧な宿泊でした。

◯ STUDIUM:「一生に一度」を迎えるスタジアムと「ハジメマシテ」

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2日目、鉄道で由布院から大分へ。

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6年前は絶賛工事中だった大分駅は素敵な空間になっておりました。

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トリニータ掲示物、窓口の駅員さんもユニ着用と決戦ムードが高まります。

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シャトルバスで試合会場の昭和電工ドーム大分に向かう。日本代表イレブンも到着が遅れたサッカー国際親善試合の大渋滞が記憶に新しいですが、本年のラグビーW杯の会場の1つでもあります。

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大分では、優勝候補である「オールブラックスニュージーランド代表、「ワラビーズ」オーストラリア代表も登場する注目の試合も多く行われます。開催まで200日をきった「一生に一度」の大会、今から楽しみです。

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少し早く到着したので、会場外のニータンステージを観覧。

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直前にイベント情報を知ったIQプロジェクトのアイドルユニット・HelloYouthさんのミニライブ鑑賞。結成1年未満ながら素敵なパフォーマンスでした。

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スタジアムに入場する瞬間というのは非常にテンションが上がるのですが、昭和電工ドーム大分はガンダムシリーズに登場するスペースコロニーを彷彿とさせる屋根部分の形状がたまらない。よくもジーンを!(ジオン軍目線)

◯ MATCH:自分たちの「青」を競う

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単なる「昇格組との対戦」ではなく「上位直接対決」となった試合。

シーズン開幕から約3ヶ月。大分さんが上位にいるのは、積み上げてきたサッカースタイルをJ1仕様に強化し、戦いの中で磨き上げてきたからだと思います。そういう意味では、今回の対戦はスタイルの激突という構図になりました。

試合は、間合いを詰め、鍔迫り合いをしながら、己の得意とする形で一本を取りにいくような緊張感のある試合展開でした。観戦を通じて感じたことは、以下の点です。

− 「横幅」と「斜めのパス」

大分さんは、自陣からボールを繋ぎ、ポゼッションを志向する部分は川崎に共通する部分はありますが、攻撃のアプローチは大きく異なります。実際にスタジアムで観戦して印象に残ったのは「横幅」と「斜めのパス」の2点です。

大分さんのWBは、攻撃時にライン側に立っていることに気付かされます。そして、ビルドアップ、あるいはサイドチェンジを通じて、WBの選手たちにボールを預け、サイドを起点に攻撃を仕掛けている場面が多く見られました。WBがライン側に立つことで生まれるハーフスペースにボランチとシャドーの選手が入ります。ゴル裏から試合を見ていて斜めのパスが多いと感じたのは、ボールを敵陣に運ぶ際、隣のレーンに立つ前の選手に向けてパスを出しているからだと思いました。各選手の位置関係と動きが整理されているからこそできる動きであり、大分さんのディティールが凝縮されている部分だと感じました。

− 鬼木セレクション

序盤の展開を踏まえ「横幅」を使う大分さんのサイド攻撃をいかに抑え込むかが試合の鍵になると感じていました。だからこそ、左サイドでプレーした登里・長谷川両選手の守備での奮闘が光りました。ボール保持者への厳しいチェック、数的不利状態のカバーリングなど、難しいタスクをやり切ってくれました。

ただし、大分さんもディフェンスを剥がして川崎陣内に仕掛けたり、ロングフィードから一気に速攻を狙われる場面も。谷口・ジェジエウ両選手が随所存在感を見せる働きを見せてくれたかと。ジェジエウ選手は大分さんの圧力に苦しめられた印象ですが、時間の経過とともにバタつきが減り、最終ラインの防壁となってくれました。

また、ダミアン選手の1トップ起用も守備面において、良いチョイスだったと思います。ダミアン選手といえば、前線からの猛烈なプレスが1つの特徴として認知されつつありますが、この日も機会を見ては猛ダッシュでGK・最終ラインに圧力をかけていました。

GKを起点に丁寧に繋ぐ大分さんとしては、猛プレスは嫌がったと思います。連動性は低かったものの、ダミアン・脇坂・長谷川といった選手たちが前から奪いにいく圧力がビルドアップの精度を落とすことに成功。相手が嫌がる守備をすることができたと思います。

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相手の持ち味を消しながら、自分たちの良い部分を押し出す。鬼木監督の起用と川崎イレブンの奮闘の双方があって達成できた大きな勝利だったと思います。

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もちろん、先制点を奪えたことで後半の戦い方を上手く運べたという視点は忘れてはいけませんし、大分さん側のコメントを拝読すると課題と手応えの双方を掴んだ試合だと思います。7月の再戦は今から楽しみであり、新たな名勝負数え唄を予感させます。

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