4月13日、サガン鳥栖戦に向けて九州地方に前乗り。せっかくの九州遠征ということで、今回はミクニワールドスタジアム北九州(以下「ミクスタ」と言う)に行くことにしました。
CITY:リニューアルした街のシンボル
(久々に新規開拓となった城ロマン企画)
試合前、城ロマンを求めて小倉城に足を運ぶ。
戦国末期に築城された小倉城は、江戸初期に大名となった細川忠興(妻は明智光秀の娘・細川ガラシャ)によって大規模な改修を行われたたとのこと。江戸時代の城にしては珍しく、城の守りを意識した外堀の作りなどが印象的。城巡りをしても、ココまで大規模な改修規模はなかなか記憶にはありません。
(リニューアル企画でSAOとコラボ)
現在の天守閣は戦後の再建され、さらに今年3月に内装の全面改修を終えたばかり。
(巌流島決闘関連で猪木VSマサ斎藤!)
従来の城内展示の定番と言える文献・資料だけではなく、武家文化を体験したり、巌流島の決闘にちなんだフォトスポットを設けるなど体験型の要素が加味されていたのが今風の作りではありました。
(桜は何とか残っていた)
また、お城周りは桜の木が多く植えられており、もう1週間ほど早ければ(汗)という気持ちもありましたが、街のシンボルであり、市民の憩いのスポットとしての面影を強く感じました。
STUDIUM:夢の劇場
観光を一通り終えて、小倉駅前からミクスタに向かう。
(駅から少し歩くとスタジアムが見えてくる)
駅から徒歩10分以内と聞いていたアクセスではあるが、その言葉に偽りなし。駅前の通りを1つ曲がればスタジアムが見えてくるのである。
(試合前からスタジアムには多くの観客を集まる)
初訪問ということもありますが、スタジアムの入場後、視界に飛び込んでくるピッチの光景に筆者のテンションメーターは垂直落下式で破壊されてしまいました(汗)
応援に適したゴル裏の急勾配、ピッチとの距離感・高さを絶妙に設定したバックスタンド、グレードの高さを印象付けるメインスタンドの構造は観戦者視点で作られた日本最先端の球技専用スタジアムと言えるでしょう。
(会場に待機する海のボールパーソン)
マンチェスター・ユナイテッドのホームであるオールド・トラフォードは「シアター・オブ・ドリーム」という愛称で呼ばれておりますが、日本のサッカーファンの夢をかたちにしたような空間であるミクスタの「夢の劇場」と言えるのではないかと。
GAME:トータル・ノンストップ・アクション
試合は、J2復帰を目指して「昇格請負人」小林伸二監督を招聘した北九州さんとJ3昇格から好成績を残している沼津さんの対戦ということで上位戦線を占う対戦。
(沼津さんがFKから先制)
前半、沼津さんが攻守にアグレッシブさを見せて2点を奪う。特に10番を背負う染谷選手がスプリントを繰り返すことで攻守面で大きな貢献を果たしていた。
過去の実績を踏まえると、若干反則級の選手ではありますが、走力と局面のテクニックで北九州さんの脅威となり続けていました。
後半、2点を追いかける北九州さんは大卒ルーキーのディサロ選手を投入するなど、局面の打開を図り、決定機を増やすことはできましたが、沼津さんも足を止まらずに跳ね返す。
北九州さんの長い距離のカウンターに対し、沼津さんの帰陣が素早く、ゴール前にたどり着く頃には人垣が出来ているという状況。パワープレー要因が不在の北九州さんとしては、なかなか難しい戦いになったと思います
沼津さんもそうですが、過去のシーズンを見ても「押し込めるチーム」というのが上位チームの1つの特徴であると思います。沼津さんとしては、2点リードしてもなお、ボールを奪い、相手に圧力をかけ続ける守備で主導権を握り続けることができたことが大きかったと。
もちろん、現時点におけるチームの完成度という点でも少し差があったとも感じましたので、シーズンが進んだ後、両チームがどのような対戦になるのかも興味深いものがあります。
専スタだと観戦集中力が増し増しになったこともありますが、最後までボールも人も動き続けるアグレッシブな展開で見応えのある試合でした。
観戦を終えて、ネットを通じて自分以外の川崎サポもミクスタに足を運んでいたことを知る。感想に目を通すと、サッカーファンを引きつける魅力がスタジアムにあり、素敵な雰囲気を作られてるクラブの存在が大きかったです。
(試合後のギランさん)
小倉城のように、街中にあるミクスタが地域の新たなシンボルとなる可能性を感じさせる観戦となりました。クラブと地域の新たな歴史は、まだ始まったばかり。