ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-柏レイソル

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11月3日、等々力で柏さんとの試合を観戦。

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(山形での悔しい敗戦から再起を図る一戦。勝利を掴んで再加速したい)

気が付けば、今季の等々力も残り2試合。目の前の試合を全力で!

試合は、3得点を奪った川崎が勝利。観戦を通じて感じたことは、以下の点です。

〇 シーズン終盤だからこそ問われる完成度

応援歴を重ねても、常日頃から「この1試合を大切に」という気持ちで応援に臨んでおりますが、この日はリーグ戦の「31試合目」でもあります。この日の試合では、終盤戦に突入した両クラブのチーム状況を反映した完成度の差異が大きく表れた試合だと思います。

-「服装の乱れを整えた」フロンターレ

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(久々の先発となるGK・新井選手の気持ちの入ったプレーが素晴らしかった)

フロンターレは、阿部選手が出場停止・負傷を経て公式戦2試合ぶりに復帰したほか、新井・下田両選手が久々にスタメンに名を連ねました。出場停止や負傷の影響で選手のやり繰りが求められる状況が続きましたが、攻守においてフロンターレらしいサッカーを展開できたと思います。

フロンターレは、最初の数分間で柏さんの動きに探りを入れた後、後述する柏さんの陣形が生み出すスペースを突く動きを見せていきました。GKと最終ラインの裏はもちろん、フロンターレが得意とする狭いところでパスを繋ぎ、相手を動かしたことで生まれたスペースに人とボールを送り込む動きを見せることで決定機を作りだすことができました。相手の守備に引っかかった後も、攻守の素早い切替でボールを奪い返し、相手陣内でプレーする時間を多く作ることができましたのも良かったと思います。

また、攻守の切替で印象に残ったのは、過去の対戦で何度も痛い目に合ってきた伊東選手の単騎突破を何人もの選手が絡んで止めた場面です。伊東選手のスピードを活かした突破を一人で止めるのは簡単ではありませんが、多くの選手が絡むことでスピードを遅らせて、そして止めることができます。

「相手からボールを取り上げる守備をどれだけ実践できるか?」が、現在の鬼木フロンターレの生命線であると考えています。山形戦では、神戸戦の逆転勝利の反動で守備面の課題を克服できず3失点を喫してしまいましたが、悔しい敗戦を受け入れて、乱れていた守備の修正を図ることにより、立ち返るべき、自分たちのサッカーを色濃く表現できたことが勝利を大きく引き寄せたのではないかと思います。

-「似て非なる」5バック

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(キックオフ直後の柏さんの選手配置。小池選手の位置取りで気づきました)

前半キックオフ直後、柏さんの選手配置に違和感を覚えました。当初、ウェブ記事の情報から、オーソドックスな4-4-2を予想しておりましたが、蓋を開けてみれば3バックでスタート、守備時は5バックになる陣形で臨んできました。

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(守備時の柏さん。両ウイングが最終ラインに吸収されて5-4-1に変化)

先日、天皇杯で対戦したモンテディオ山形さんは3バック(5バック)を駆使し、人海戦術フロンターレの攻撃を抑え込んだ試合を踏まえ、川崎戦に向けて柏さんが準備してきたものと考えていましたが、運用方法は大きく異なっておりました。

山形さんは、GKのカバー範囲を考慮した「ちょい高」に最終ライン設定し、コンパクトな陣形で密集して圧力をかけることでフロンターレの攻撃を停滞させましたが、今回の柏さんは最終ラインを高く設定。籠城戦を決め込むつもりは全くないことがわかりました。

普段とは異なる配置で臨んだ場合、選手間の距離を調整するのは非常に難しいと思います。相手のボール保持時における中盤の守備のかけ方が未整備だったため、後手に回る展開になったのが厳しかったと思います。

一方、攻撃については、1トップのオルンガ選手にロングボールを当てる攻撃を軸に据えて臨みましたが、奈良・谷口の両CBの前にポストプレーは封じられてしまいます。丁度、直近のリーグ戦で神戸のウェリントン選手を見たこともありますが、長身と局面の馬力は魅力的でありますが、ポストプレーにおける身体の使い方、細かな技術の部分を見ると、多くのタスクを処理しなければならない1トップをこなすには周囲のサポートが必要だったかもしれません。攻撃面の機能不全は、柏さんにとっては大きな誤算だったと思います。

柏・加藤監督の会見コメントを拝見すると、川崎の戦い方を意識して、というよりは自分たちが相手を上回るためのアプローチであることが理解できます。もちろん、今季はACLをともに戦った柏さんの選手層は素晴らしいことは周知の事実ですが、個の力に依存するかたちとなったことを踏まえると、若干ギャンブル性のある戦い方になってしまったと思います。

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以上です。服装の乱れを整えた普段着の川崎と、頑張って揃えた勝負服を上手く着こなせなかった柏さんといったところでしょうか。

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もちろん、川崎側もミスは多く、まだまだな部分もあります。相手に隙を見せず、圧倒する戦い方を目指して、最後の1試合まで歩みを止めることなく戦ってほしいところです。自分も最後まで全力で、1試合を大事にして応援できればと思います。

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