ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・鹿島アントラーズ ‐ 川崎フロンターレ

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10月7日、茨城県立カシマサッカースタジアムで鹿島さんとの試合を観戦。

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初めて体験する3万人オーバーのカシスタ。普段以上に応援の圧力を強く感じました。アウェーサポとしても燃えるしかない展開。

試合は、終盤の鹿島さんの猛攻を耐えてスコアレスドロー。観戦を通じて、印象に残ったことは以下の点です。

〇 「スタイルの激突」からの変化

季節外れの真夏日の中で行われた試合でしたが、試合終了まで両チームとも集中力を切らすことなくプレーしていたと思います。スコアレスに終わりましたが、最後まで手に汗握る攻防が続きましたので、緊張感の伝わる試合でした。

公式戦7連勝中の鹿島さんは、勢いだけではなく、確かな強さがありました。球際の強さ、ミスを見逃さない高い集中力、劣勢を跳ね返すタフさは、先日のルヴァン杯の対戦時よりも、一層磨き上げられていたと思います。厳しい戦いと勝利がチームを成長させることに説得力を感じるプレーだったと思います。

絶好調の鹿島さんと対戦して考えたことは、両クラブの対戦構図の変化です。

フロンターレは攻撃的なサッカー、鹿島さんは相手を封殺して勝ち切るスタイルを構築して戦ってきました。2016年のチャンピオンシップ準決勝、そして昨年の天皇杯決勝に代表されるように、どちらのチームがピッチ上で自分たちのスタイルを色濃く表現で来た方が勝利を引き寄せることができると感じてきました。両クラブの対戦は全く異なるスタイルの攻防があるから面白く、絶対に負けられないと考えてきました。

一方、今回の対戦を踏まえ、鬼木監督がフロンターレにもたらした変化が両クラブの対戦構図に及んだのだと強く感じました。鬼木監督は、攻撃だけでなく、守備でも主導権を握るためのアプローチを模索し続けてきました。

例えば、綿密な分析を交えて相手の動きをよく見て対応すること、攻守の素早い切替を徹底すること、球際の攻防で負けないことを強調し、ピッチ上のプレーに落とし込んできました。薄々感じてはいたことですが、鬼木監督が強調している側面は、鹿島さんが長年大事にしてきた部分でもあります。ある意味、現在のフロンターレは、鹿島さんと同じ土俵にも立って戦ようになったと考えています。

鹿島さんの礎を作ったジーコ氏は「全員がハードワークし、常に戦い続けること」を述べ続けておりますが、まさらに両チームの90分間の攻防を表すには最適の表現ではないかと思います。(実際は異なると思いますが)タイトルマッチモードに近い状態の鹿島さんと対戦したことで、1つの物差しに触れることができたと思います。リーグ連覇を成し遂げるために、刺激を大切して欲しいと思います。

〇 阿部選手の退場を無駄にしないために

「ああ、この展開は」アディショナルタイムに迎えたピンチの場面、過去の観戦経験で何度も見た嫌な流れが思い浮かびました。終盤で前がかりになった場面で中央突破を許し、ゴールまで落とし込まれるイメージまで見えてしまいました。イメージを遮るぎるかのように突然飛び込んできた阿部選手の覚悟のファウルで止めることができました。全てを受け入れ、ベンチへと下がっていく阿部選手の姿には淡々としておりましたが、堂々としていました。

当たり前ですが、ファウルはファウルです。競技上で語れば、良くないプレーです。しかしながら、勝敗を左右する場面で、こうしたプレーが出来なかったのもフロンターレの歴史です。焦りとミスから自滅して、タイトルを逃し続けてきた経験を積んできた者としては、何よりも代えがたい場面となりました。

阿部選手の献身と犠牲が生んだ勝ち点1、大切にしなければなりません。だからこそ、彼の思いを胸に次の試合は闘わないといけないと思います。

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以上です。厳しい試合となりましたが、泥臭く、最後まで粘り強く戦うことができたことは良かったと思います。広島さんと1ポイント差をつけたことで、得失点差に左右されることなく自分たちの力で優勝を成し遂げる権利を得ることができました。

昨季はできなかったシャーレを目の前で掲げるために、貪欲に応援できればと考えています。そして、鹿島さんとは完全にイーブンの結果となりますので、5度目の対戦を天皇杯の決勝で実現して決着をつけたいと思っています。

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