ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:ルヴァン杯・川崎フロンターレ-ベガルタ仙台

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10月8日、等々力陸上競技場ルヴァン杯準決勝(第2戦)を観戦。

試合は、川崎が2戦合計スコアで仙台さんを上回り、8年ぶりの決勝進出。試合を通じて感じたことは、以下の通りです。

〇 修羅場の経験値

川崎は2点リードを奪ったものの、52分に奈良選手が2枚目のカードで退場。さらに、レンタル元の川崎相手に躍動する中野選手の素晴らしいゴールで1点を返されてしまいました。ピッチ上の数的不利を鑑みても「これ以上の失点は許されない」と感じました。

9月のACL・浦和戦では、数的不利の状況下、リードを守り切ることができず、逆転負けを喫してしまいました。(当方を含む)多くの川崎サポーターは、あの試合のことを思い出したと思います。試合後の感想に書きましたが、自分は苦しい場面こそ、籠城戦のように受身に立つのではなく「勇気を持ってボールを持つ意識を高めて欲しい」と書きました。

浦和戦と仙台戦の大きな違いは、失点後の選手たちが籠城戦ではなく、ボールを保持することによって自分たちの時間帯を作ろうとしたことです。

試合後の会見*1でも「すごく学んだことが多かった」と述べていた鬼木監督は、攻守で前から仕掛けられるよう長谷川選手とハイネル選手を投入し、浦和戦で早々にピッチを去った憲剛さんは、相手のプレッシャーを掻い潜り、前線の選手のスピードを生かすための縦のボールを送り続けました。

その意味でも、ACLを含めた4大会を戦い続けてきた経験値は計り知れないものだと思います。敗戦・失敗を生かし、次の勝利・結果に繋げることにより、足りないと言われてきた「勝負強さ」を体得しつつある鬼木フロンターレ。敗戦を糧に成長するサイクルを重ねてきたからこそ、現在の姿があると言っても良いでしょう。

〇「プロ」としての成長を感じた三好と中野

試合前、三好選手に対するサポーターの期待は非常に大きかったと思います。三好選手自身、U-20W杯からチームに復帰した後、怪我等の影響でなかなか試合に絡めなかっただけに、久々の先発起用は大きなチャンスだと捉えていたと思います。

監督の起用に応える見事な2得点を挙げた彼の姿は、我々が知る、涼しい顔で熱いプレーを見せる「ミヨッシ」そのものだったと思います。ぶち当たった壁を乗り越え、チームの勝利に貢献するプレーを表現した三好選手の成長は、若手の登竜門とも言われるルヴァン杯ナビスコ杯)らしい光景であったと思います。

また、レンタル移籍中の中野選手も、成長を感じさせる活躍を見せた。昨年の中野選手はメンタル面も含めた負のスパイラルに入った時期が長くて苦んでいました。レンタル移籍を契機に何かを掴んでほしいと思っていました。

それだけに、この試合で見せた気持ちの入ったプレーや豪快なゴールは「チッキショー」と思いましたが、同時にプロ選手としての逞しさを感じました。仙台サポさんの期待に応えられるように、引き続き、頑張ってほしいです(川崎戦以外)!

〇 戦うスタジアムに変わりつつある等々力

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今季、Gゾーンからバックスタンド2階に引っ越したことで、スタジアム全体の空気感を意識して観戦するようになりました。最近、特に感じることは、コアゾーンに限ることなく、拍手や歓声を通じてスタジアム全体でピッチ上を後押ししている雰囲気が醸成されていることです。

現在のサッカースタイルに舵を切って5年以上経過、ピッチ上のプレーのクオリティ向上はもちろん、サポの目が揃ってきたことで理解度が深まり、攻撃のスイッチが入った場面、相手のプレスを剥がすプレーにも歓声がわき、盛り上げ方も成熟してきました。

さらに、今季は守備面でも前線からのプレスやチェイスする場面が増加したことで、選手の頑張りを後押しするような自然発生的に応援の輪が広がる光景も見られるようになりました。

よく、川崎の応援は「荒さが無い」とか「甘い」とフットボールソルジャー志向の人から指摘を受けます。もちろん、悔しい思いをどのように表現するかは個人の自由だと思いますが、プレーに対する理解度、公式メディア等を含めたクラブと選手間のコミュニケーション密度を考えれば、不必要に声を荒げる必要は無いと思います。少なくとも、プロ選手に対して「ブーイング等で厳しく接しなければクラブ・選手は強くならない」という発想は自分には全くありません。

自然発生の声も含めて、スタジアム全体が作り出す熱量がチームの力になってると思いますし、決勝戦の舞台・埼スタでも等々力と同じような熱狂を作っていければと思います。

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以上です。前回の進出から8年かかってしまいましたが、4度目の山頂アタック。集え、そして掴み取れ!!

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