昨日は、代々木第一体育館で「B.LEAGUE FINAL 2016-17」を観戦。
アルバルク東京との死闘を制してファイナルに進んだ川崎は、栃木ブレックスと対戦。
試合は、接戦を制した栃木がBリーグ初代王者の栄冠を手にしました。試合を通じて、感じたことは以下の点です。
〇 バスケ、Bリーグの「らしさ」が詰まった40分間
大河チェアマンも述べていたと思いますが、Bリーグ全体の講評の中で「接戦が多い」という記載を読んだことがあります。
対戦時の順位等は関係なく、試合終盤まで僅差で推移する試合が多いということは、実際に観戦していて感じたことでもあります。振り返ってみれば、開幕戦となったA東京と琉球の対戦もそうでしたし、プレーオフの試合も死闘と呼ぶに相応しい展開の試合が続きました。そして、最高潮の盛り上がりで迎えたファイナルもまた今季のリーグを象徴するような試合になったと思います。
バスケ観戦に関しては1年未満の人間からすれば、今まで経験したことがない緊張感で何度も深呼吸をしながら試合を見ていました。そして、感想において繰り返し述べているところですが、接戦になればなるほど、1つのプレー、ショットに対する重みを実感します。
終盤に差し掛かり、良い守備から攻撃を継続し、攻撃ターンを沈めてきた栃木に対して、リバウンド、セカンドボールを拾えずに苦しんだ川崎の構図の中で、試合の分岐点となったのが、スパンクラーのアリウープ失敗、その直後に栃木が追加点で引き離されたところだと思います。あの1本が決まっていれば、という観戦を経て感じる重みこそバスケの大きな魅力であり、コート上に立つ選手たちの凄さを実感する瞬間でもありました。
普段よりも多くの人が目にしたであろうファイナルの試合で「らしさ」が凝縮された試合が展開されたことは、バスケットの魅力を伝えるプロリーグとしてのミッションを踏まえても、非常に良かったと思います。
〇 ブレックスネーションが作り出した「圧」と「熱」
試合開始1時間前に試合会場に入ったときに「え????」という大きな衝撃を覚えました。駆け付けたファン数では、栃木のファン=ブレックスネーションが、ブレサンファミリー(篠山選手風)を圧倒、代々木が黄色に染まっていました。
仮に川崎が攻撃時のBGMが使えなかったらと考えたら、ゾッとするほど、応援のパワーもすごかったです。印象的だったのは、前半の川崎のフリースローの場面で、ブレックスネーションのブーイングの圧力の前に外す場面が何本かありました。プロの選手たちに圧力をかけられるパワーを体感し、まだ驚きを覚えました。
「圧」だけではなく「熱」も凄かった。ホーム側ながら四方をブレックスネーションに囲まれる筆者も過去最大級(ゴル裏のボリューム)で応援していたのですが、多勢に無勢なだけではなく、1人1人が熱のある声援を40分間展開で応援する黄色の集団の前に圧倒されてしまいました。
田臥選手がコート上で体現する闘志をブースターが体現するような栃木の熱のある応援を見て、川崎の応援に駆け付けた人々の誰もが、とどろきアリーナ、そして大舞台で同じような空間を作りたいと感じたと思います。
セミファイナルで作り出したホームの雰囲気、あるいは、普段より等々力陸上競技場で見ている光景を見ている人間からすれば、決して不可能なことではないと思います。スポーツ不毛の土地と呼ばれた都市から脱却を図りつつある、この街の伸びしろは、ブレイブサンダースの成長にあると考えております。
この光景を目に焼き付けて、この舞台に戻ってきたいと思います。
以上です。敗戦の悔しさは一回りくらいしてからジワリくる系ですが、自分の中で「悔しい」と感じるようになったのは、それだけバスケが好きになった証拠なのだなと思いました。
あっという間に駆け抜けた元年、バスケの面白さを伝えてくれたBリーグに感謝。栃木ブレックスの皆さん、優勝おめでとうございます。川崎ブレイブサンダースの皆さん、お疲れ様でした。