ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・FC東京-川崎フロンターレ

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昨日は、味の素スタジアムにて多摩川クラシコを観戦。

今回は、FC東京に移籍した嘉人さんを前面に押し出したプロモーションを展開する等、例年にも増して注目度の高い試合になりました。

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試合は、3-0でFC東京の勝利。試合を通じて感じたことは以下の点です。

 

1.“第1中継点”で感じた「手応え」と「課題」

鬼木新監督を率いる鬼木フロンターレは、中断までの4戦を終えて2勝1敗1分(勝ち点7)を獲得。2試合の海外アウェーを含むACLでの試合を並行して戦う中で、新たな要素を植え付けられたチームは試行錯誤を続けてきました。

今節の敗戦は非常に悔しいものではありますが、4試合を終えた結果・内容に関してはポジティブに捉えています。というのも、ブログの感想を通じて、繰り返して述べておりますが、鬼木監督の色というのが試合を重ねるごとに出てきており、手応えを感じているからです。

就任後から強調されてきた「ボールを奪う」アプローチは、前節・柏戦の阿部選手を1トップに据えた配置も功を奏し、試合を重ねるごとにハマってきました。昨日の試合でも、パスカット等の奪取からの速攻を仕掛けたこと、(ボールを奪えなくても)相手自陣にボールを下げる場面を度々作れたことから、相手が嫌がるプレーができるようになってきたと思います。また、従前より積み上げてきた技術を駆使する部分は、14日の広州恒大戦での奮闘を経て、自信を持って繋ぐことができたと思います。開幕当初は散見されたトラップミス等が目に見えて減少し、相手のプレスをいなしながら「出して、動く」を繰り返し、前に運ぶ場面を何度も作れていたと思います。当初より、鬼木監督は取捨選択ではなく両立を目指していただけに、新規・既存のディティールアップが進んでいることは良い歩みを進めていると思います。

 

一方、今節の敗戦を踏まえ、今そこにある課題も強く実感しました。特に、想像以上にチーム全体の運動量等を摩耗することが大きいことを痛感しました。相手からボールを奪っていくためには、前線から連動したプレスをかける必要があり、攻守にわたる献身的な走力、集中力が求められると思います。

文字通りの体力はもちろん、川崎らしい表現でいえば「頭の体力」を含めて疲弊度が大きいことは、今節の後半のプレーを見ても感じ取れました。それだけに、90分を通じたマネジメントはもちろん、落ち着いた試合運びをするためも優位に試合を進めることが大切であると一層感じました。

また、攻撃については、上記のとおり、アタッキングサードまでの運び方は改善が見られ、流動性のある動きが見られたと思いますが、肝心の決定機を作り出す部分、崩しの部分に関しては、工夫が必要ではないかと。FC東京のゴールを守るGK・林選手は、安定したセービングはもちろん、長身による高さの部分も大きな武器であると思います。相手の意表を突く攻撃はもちろん、人垣をかき分けて崩しきるためのアイディアを出していかねば、ネットを揺らすことはできません。タラレバとして取り上げるのであれば、序盤のセットプレーくらいだったと思いますので、この日の無得点は現在の川崎の攻撃力を示すものであると強く感じました。

2.ヤンフロに期待される黒パンツからの卒業

上記に関連した事項として、悠様が前線で封じ込まれた時の対応が急務であると感じました。前線でフィニッシュにまで持ち込める動き出し等が出来るのが現時点では悠様ぐらいであり、彼がチャンスメイクをした場合、あるいは相手の厳しいマークを受けた場合の打開策が見つけられていません。従来であれば、独特のリズムで飛び出し、驚異的なシュート精度で得点を奪ってきたエウシーニョ選手という個人戦術兵器を有しておりましたが、当面は現在のメンバーで戦わねばなりません。

例えば、ハイネル選手はリズム・視野の広さは良いのですが、精度や守備の部分は不安定なところ。一方、2年目の長谷川選手、3年目で13番を継承した三好選手といったヤングフロンターレの攻撃陣も限られた試合時間の中で結果が求められるところですが、結果次第ではレギュラー奪取の可能性もあります。若手の枠組みを突き破り、主力の座を虎視眈々と狙う活躍に期待したいところです。

 

以上です。土台となる基礎工事の部分では予想以上の仕上がりが見せた鬼木フロンターレではありますが、タレントが揃うチームに対しては力負けしてしまったことを踏まえると、さらなる成長が求められると思います。再開後の4月からの攻勢に向けて、応援を頑張っていきたいところです。

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