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ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦休題:2016年の川崎フロンターレのプロモーションに関する考察

サッカー スポーツ アイドル プロレス

本エントリーは「川崎フロンターレ Advent Calendar 2016 - Adventar」の10日目として寄稿するものです。

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〇 はじめに

川崎フロンターレの2016年シーズンは、天皇杯を残してはおりますが、例年とは違った「濃い」1年になったと思います。リーグ戦のタイトルは逃してはしまいましたが、勝ち点72、チャンピオンシップ進出という結果は、就任5年目を迎えた「風間フロンターレ」が築いた到達点であったと思います。

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一方、クラブ創設20周年事業をはじめ、高田スマイルフェス、「宇宙強大」といった大型プロモーションがいくつも実施されるなど、鬼才・天野部長を擁する「天野フロンターレ」のピッチ外の盛り上がりとしても、非常に充実した1年であったと思います。本稿では、2016年の川崎フロンターレのプロモーションについて書いていきたいと思います。

 

1.前提:2016年の等々力陸上競技場の入場者数について

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川崎フロンターレでは、今季の明治安田生命J1リーグのホームゲームを17試合(11月23日開催された明治安田生命チャンピオンシップは除く)開催し、総入場者数は「376,305人」、平均入場者数は「22,136人」の方がスタジアムに足を運んでいただきました。この数字は、昨季よりも約2万人近くの観客増となり、昨年記録したクラブ史上最高の入場者数を更新したことになります。

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また、新メインスタンドの稼働開始で収容人数も大きく増やし、スタジアムの収容人数に対する集客率も高水準をキープしており、平均集客率で見ても仮設スタンドで運用していた2014年と同水準の「82.5%」を記録しました。正直、過去の記録を鑑みても、メインスタンド稼働前は「3年以内に平均観客動員2万人」というラインを目標にしていただけに予想を大きく上回る数字でした。 

 

2.考察:観客増の要因について

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今季の観客増の最大の要因は、チーム成績によるものが大きいと考えています。序盤戦から上位・優勝争いを繰り広げ、注目度の高い試合も多く設定されたことはサポーターが足を運ぶためのポジティブな側面を引き出したことは言うまでもありません。

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特に、今季においては、ホームゲームに限らず、多くのビジターゲームでもビジター席が完売になるほど、多くのサポーターが各地に足を運ばれていたことからも、チーム成績が観客動員に与える影響というのを強く感じました。

ここ数年は、成績上のシチュエーションを動員に生かす機会が少なかったことを踏まえると、好成績が観客動員に寄与し、一体感のある満員のスタジアムの中で結果を残すといったサイクルを形成できた点は非常に良かったです。

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また、従来から実施されてきスタジアムイベントについても、コラボを交えた発信力の強化を図るだけでなく、より多くの人をスタジアムに引き寄せる機会を設けてきたと考えております。例えば、3度目の開催となった「カブの日」では、フロンパークにリングを設置して、川崎を拠点に活動されているディアナ、プロレスリングHEAT-UP!の提供試合を実施することで、プロレスファンの方が集まりましたし、毎年大好評の東急グループさんとのコラボ企画である「川崎の車窓から」では、ファミリー層を中心に大盛況となりました。

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また、普段より足しげくスタジアムに足を運ぶサポ層にも好評だった、協定を結んだ陸前高田市との間で実現している「陸前高田ランド」もレギュラー企画として定着しつつあり、陸前高田市の美味しいモノや名産品を通じて復興支援、地域を超えた交流の場に発展してする可能性を大いに感じさせる充実度だったと思います。

算数ドリルからはじまった陸前高田市との交流は、陸前高田ランドの進化、高田スマイルフェスの開催を通じて大きく前進させることができたと思いますので、その歩みを止めることなく継続していて欲しいと思いました。

 

3.浸透:「川崎スタイル」の定着

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今季については、好成績や異業種交流に近い取組が増えてきたこともあって、川崎の取組を取り上げられる機会も増えてきました。さらに、地域においては、フロンターレが志向してきたプロモーションのスタイルが浸透したことで、ある種の「スタイル」として定着してきたと思います。

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例えば、先述のプロレスリングHEAT-UP!は、今年10月に1000人以上の観客を集め、とどろきアリーナで21年ぶりとなるプロレス興行を開催しました。この大会では、以前から取り組んできた、障がい者支援(就労体験)や、青少年育成などの社会貢献の取組に加えて、「川崎総力戦」を合言葉に、地域密着型の取組とともに団体の知名度と地域のイメージアップを図ってきました。

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業界屈指の実力者・鈴木みのるを相手に、団体を率いる田村和宏が果敢に挑んだメインイベントは、無謀という言葉を希望に変えようとする意志を強く感じさせる試合でした。

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また、今季はフロンターレのコラボも実現した、川崎のご当地アイドル・川崎純情小町☆さんも、川崎クラブチッタでのワンマンライブを開催し、目標としていた500人以上の観客を集めることに成功しました。

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彼女たちも、地域で開催されるイベントを盛り上げるために日々を活動続けながら、今回のワンマンに向けて、フロンターレをはじめ、様々な地域とのリソースを活かしたコラボを実現させることにより発信力を強化していきました。

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そして、今年誕生したBリーグに所属する川崎ブレイブサンダースは、フロンターレに続くプロスポーツチームとして、Bリーグ初代王者と地域への浸透を目指して、コート内外で奮闘しております。

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ライバルであり、川崎を盛り上げる新たな仲間として、フロンターレとの関係性を強化できればと思いました。

 

4.発展:スポーツで街が1つになった瞬間

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今季の取組で、筆者自身が一番印象に残ったのは、明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ前に展開された「いざ、決戦!」プロモーションです。

現在の大会方式は今年で終わりますが、(制度上の健全性はともかく)「チャンピオンシップ」という舞台装置を最大限に活用して盛り上げることができたと思いますし、何よりも長年サポを続けて夢に描いてきた「サッカーを通じた地域との一体感」を感じることができたからです。スタジアム内、その周辺だけでなく、川崎という地域全体が青く染まった光景は、時間が経過してもなお私の胸に深く刻み込まれました。

 

〇 おわりに

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チャンピオンシップを控えた週末の川崎で見た風景は、夢のような空間、夢なら醒めないでほしいと強く願ったほどです。それだけに、準決勝で敗退したことに対する落ち込み度も半端なかったのです。しかしながら、多くの人たちの期待や思いが詰まった取組はクラブが積み上げてきた20年の歴史の到達点であり、クラブと地域の関係性が新たなステージに突入したことを印象付けるものであったと思います。

ピッチ上のサッカースタイル、地域における浸透度において大きな成果を挙げることが出来ただけに、やはり残された課題は結果ではないかと思います。幸いにも、その機会は残されています。

 

 Re:「いざ、決戦!」

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございまいた。

11日目は@recycle_tomさんによる「これまでの10年、これからの10年」です。お楽しみに!

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