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ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:天皇杯・川崎フロンターレ-ジェフユナイテッド千葉

サッカー

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22日は、等々力で天皇杯3回戦となる千葉戦を観戦。

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(ジェフの横断幕にある「TRADITIONAL FOOTBALL CLUB」の言葉に重みを感じた)

リーグ戦に限らず、カップ戦でも激闘を繰り広げてきたジェフですが、2009年の等々力での対戦は未だに忘れられない試合です。

巻選手(現・熊本)を中心としたジェフのJ1残留に向けた執念、ナビスコ杯(当時)決勝戦敗退とその後の騒動を経てタイトル奪取しようとするフロンターレの強い思いが激しく衝突した試合でした。

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(ジェフ側の素晴らしいビッグフラッグ展開。サポーターさんの強い思いを感じました)

そうした激闘の記憶が残る等々力に足を運ばれたジェフサポーターさんの並々ならぬ思いが試合前から強く伝わってきました。

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(ピッチ練習前に挨拶する川崎のフィールドプレイヤー)

一方、フロンターレも、熊谷で行われた大宮戦の敗戦・騒動を経て「出直し」となる一戦でした。

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試合は、前半に森本選手の豪快なミドルシュートフロンターレが先制したものの、船山選手の等々力初ゴールでジェフが同点に追い付く展開。特に、後半はジェフの攻勢を凌ぐ時間帯が続きましたが、新井選手の好セーブ等で耐えきって延長戦に突入。延長戦も一進一退の攻防が続きましたが、延長前半終了間際に車屋選手のゴールで勝ち越しに成功し、同後半の嘉人さんの2ゴールで突き放して、激闘を制しました。

 

1.「潤滑油」の役割を果たした交代3選手

この日、直近のリーグ戦から大幅に選手を入れ替えて臨んだ川崎。リーグ戦で出場機会を重ねている選手もいれば、久々の先発(試合)出場となる選手、長期離脱から復帰戦となった選手もおりましたので、試合勘・コンディションともにバラバラ。試合運びに不安定さは感じましたが、各選手の奮闘ぶりは随所に感じる試合だったと思います。

危ない場面も多くありましたが、川崎イレブンのプレイ内容が極端に悪かったとも言えなかったと思います。ジェフも選手交代を通じて明確に「勝ちに行く」姿勢を打ち出しましたが、攻撃のギアをもう一段階上げられれば川崎が上回れるという自信がありまいた。

後半の試合展開で顕著だったのは、ボランチから2列目の選手へのボールをカットされてショートカウンターを何度も受けたことです。サイドバックが高めに配置する川崎の場合、自陣でボールを奪われると裏のスペースは狙いどころになりますし、この日は本職ではない長谷川選手、復帰初戦の小宮山選手ということで自陣に戻りながらの守備、カットイン対応の部分では苦労されたと思います。

交代選手が入ったことで、相手のプレスを上手く剥がして前に運べるようになりました。三好選手の素早いターンからのドリブル突破、エウシーニョ選手の巧みなボールコントロールは、サボることなくピッチ上でハードワークを続けてきたジェフの選手たちにはキツかったのではないかと。延長に入って長谷川選手に変わって車屋選手が入ったことでサイドの推進力が高まったことも功を奏し、相手のゴール前に迫るシーンが増えるようになり、交代選手が絡んで何とか勝ち越し点を奪うことができました。

従来であれば、潤滑油=憲剛さんだったのですが、この日は交代した3選手がその役割を担ってくれました。より多くの選手がピッチ上のクオリティを引き上げるだけの戦闘力を持っていることを証明する内容だったのではないでしょうか。そうした場面に、チームの成長を感じました。

 

2.板倉選手の「無限大記念日」

また、この日のプレイで印象に残ったのは、CBで先発フル出場した板倉選手です。個人的には、板倉選手の可能性と期待を無限大に感じる「無限大記念日」となりました。

長身とボールを動かす足元の技術があるという点はもちろん、相手を追いかける足の速さ、機を見てボールを前に運ぶ判断の良さを含め、フロンターレがピッチ上で表現するサッカーに必要な要素が一段と磨かれていたと思います。

 悲願のトップ昇格を果たした昨年は、練習試合の新潟戦やJ3のU-22チームでプロの洗礼を浴びた後、夏に追加招集で参加したSBSカップの静岡ユース戦のプレイでも物足りなさを感じていただけに、約1年で爆速的な成長を遂げたことを実感します。

もちろん、奈良選手が局面で見せた対人守備の強度・タフさといった部分を含めて、まだまだ課題は少なくないと思いますが、この日のプレイを自信に変えて、U-19日本代表の座、さらに日本代表選手としてU-20W杯の切符を掴んで欲しいと思いました。そして、等々力や東京五輪のピッチにおいて、チームを熱く鼓舞するディフェンスリーダーに成長して欲しいと思いました。

 

3.スタンドも「リアクション」から「アクション」へ

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最後に、普段は書きませんが、応援について触れたいと思います。この日、熊谷の乱闘騒動を受けてサポーター団体が活動を自粛、ゴール裏でリードを取られている乾坤一旗さんが全体のリードを担当しました。特にアウェイの応援ではお世話になることが多い乾坤一旗さんは、真摯な対応と熱い気持ちを併せ持った温かいリードが特徴的で、良い意味で川崎らしさのある雰囲気を作っていると思いました。

乾坤さんたちの一生懸命さは見ていて伝わりましたし、良い雰囲気が作れていたと思いました。乾坤一旗さんの奮闘を労うように、試合後の挨拶が聞こえていただろう人たちが拍手をゴール裏に返していたのが印象に残りました。

もちろん、自分自身、Gゾーンを長年の等々力での生息地にしていることから、今回の自粛は非常に残念に思う気持ちと、今は反省すべきだという気持ちが同居しています。少し落ち着いて考えてみると、近年のGゾーンの雰囲気はリード側の「一体感を作ろう」という気持ちが強く出すぎてしまったのかもしれません。もっと声量を出そう、もっと相手にプレッシャーをかける応援をしていこう、そういう使命感だとか「こうあるべきだ」という思いが少し前がかりになっていたのかもしれません。

しかしながら、本当はそうしたモノも含めて、応援・歓声と言うモノは観客の「参加する」という意思を前提にして成立するものだと思います。木曜日のスタンドは、リードする数が少なかったからこそ、自然発生的に生まれた拍手であったり、歓声も多かったのではないかと思います。

多くのスタジアムがそうであるように、独特とも言われる等々力の雰囲気というのも「誰か」の力ではなく、スタジアムに駆けつけた人たち、あるいは遠くで見守る人たち「みんな」の思いを乗せて作られているのだと改めて感じる試合でした。

「ピンチをチャンスに」ではありませんが、ピッチ上だけでなくスタンドの雰囲気作りにおいても、皆さんの考えるアプローチで「リアクション」から「アクション」していく姿を選手たちに見せていければなと思いました。彼らがまた戻ってきた時に、みんなの力で戦えれば良いのではないかと思います。

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(激闘を制したイレブンのワニナレイルカ、トラック上ではカブトフロンタ)

以上です。1つの試合ですが、様々なことを考える試合になりました。今季の天皇杯は、特に印象に残る試合が続いておりますので、そうした思いを繋げて、次の試合はもちろん、天皇杯の頂点を目指して進んでいければと考えております。

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