ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:天皇杯・川崎フロンターレ‐ブラウブリッツ秋田

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昨日は、等々力でブラブリッツ秋田戦を観戦。

f:id:y141:20160904071004j:image天皇杯の初戦は難しい試合になることは頭に入れてはおりましたが、この日も秋田さんに先制点を奪われ、リードを追いかける展開。それでも、67分にエドゥ選手のゴールで同点に追いつくと、嘉人さんの逆転弾、田坂選手の追加点を奪って何とか勝利。試合を通じて感じたことは、以下の2点です。

 

1.何が出来て、何が出来なかったのか

直近の柏戦で大敗を喫した川崎は、代表招集・怪我人等による離脱者を除いたベストメンバーで試合に臨んだものの、本当に苦しい試合になりました。

序盤の秋田さんのアプローチを見れば、間瀬監督が川崎に勝つための準備をしっかりと進めてきたことは一目瞭然だったと思います。秋田さんは、前線の3選手を川崎のゴール前に張らせ、GKからのビルドアップに対するプレス、中盤の素早い寄せからのボール奪取、攻守の切替といった対応を徹底していたと思いました。

ただし、相手の前線のプレスに屈したというわけではなく、プレスを交わして前線にボールを前に運ぶ流れは作れていたと思います。しかし、上手く出来なかったのは、その後のプレイに対するスピードアップ、正確性の部分ではないかと。今に始まった話ではないですが、「繋ぎ」を意識しすぎると「仕掛け」が疎かになってしまいます。

特に久々の先発出場となった大塚選手、中野選手は顕著だったと思いますが、周りをよく見よう、正確にプレイしよう、とする意識が判断を遅らせ、相手の寄せのスピードの方が上回られていたのではないかと。

一方、後半は相手の運動量とともにプレイ強度が落ちてきたこともあり、川崎にも決定機を作れるようになってきました。ただし、後半頭の10分は秋田さんに立て続けにチャンスがあっただけに、相手の時間帯を新井さんを中心に何とか凌げたことが非常に大きかったと思います。

後半の攻勢は外から相手陣内深くに侵入し、折り返したボールをシュートしてゴールを奪うかたちになりました。

3バックを敷いた場合に生まれてしまうスペースを突けたこともさることながら、森谷選手の視野・判断、車屋選手のクロスも素晴らしかったと思います。

ある程度のプレッシャーがかかる状態でのスピード・クオリティに課題は残しつつ、サイドを利用した流れから奪った3得点は今後にも繋がる内容だったと思います。

 

2.「大いなる秋田」ブラウブリッツ秋田が見せた志

ブラウブリッツ秋田は、一昨年から試合を見に行っていたクラブと言うことで、個人的には「未知の強豪」ではありませんでしたし、間瀬監督が就任されてから、非常に良いサッカーをされていることも知っていました。

ただし、今季の試合を生で見るのは初めてでしたので、どこまでの変化をされているのかは把握できていなかったのですが「人もボールも動くサッカー」をさらに深化させていると感じました。

何よりも胸を打ったことは、監督が目指すサッカーに対する志や姿勢の部分です。目指すべきサッカーのスタイルがあるからこそ、リードを奪っても守り倒そうとはせず、細部を含めて、自分たちのスタイルを真っ向からぶつかってきたと思います。

時間はかかるかもしれませんが、こうした姿勢やスタイルがあればこそ、クラブとしても成長を遂げるだけでなく、多くの人たちを惹きつける魅力にもなります。そういう意味でも、秋田さんとは再戦したいという気持ちがまた強くなりました。

以上です。天皇杯初戦の魔物といいますが、独特の難しさを感じる試合でした。

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歓喜よりも安堵のほうが大きいワニナレイルカ)

前週の柏戦で大敗を喫した後だけに、悪い流れを断ち切る意味でも大きな勝利だったと思います。

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(何とか初戦突破、目指すは吹田スタジアムでの元旦決勝)

決勝・吹田スタジアムの元旦決戦に向けて、苦しみながらも踏み出せた1歩を噛みしめながら、次戦に備えていければと存じます。

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(試合後、サポーターに熱い思いを届けた秋田のGK・松本選手)

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