昨日は、後楽園ホールでセンダイガールズプロレスリング(以下「仙女」と言う)の後楽園ホール大会を観戦。先月に新宿FACEで開催された大会を観戦して、それぞれの戦いの続きが気になり参戦しました。聖地・後楽園ホールに足を運んだのも約7年ぶり、しばらく離れておりましたプロレスのリハビリ観戦も一歩前進となりました。
現在、仙女の所属選手は5人。キャリア的には新人~若手の「仙女三銃士」(カサンドラ宮城、岩田美香、橋本千紘)の3選手は団体外の選手との対戦となりましたが、各選手とも若手ながらもベースはしっかりしていることから、若手特有の危なっかしさをあまり感じなかったのが良かったです。
カサンドラ選手に関しては、奇抜なスタイルに目が行きがちですが、ドロップキックの打点の高さ等の基礎からしっかり出来ていることは言うまでもないです。
世志琥選手とのシングルマッチは場外での戦いを含めて乱戦となりましたが、見応えのある良い試合でした。
橋本選手に関しては、相手が高橋奈七永選手であることを忘れるくらいの大熱戦でした。自身が培ったレスリングスタイルを前面に押し出す橋本選手、レスリング出身選手がぶつかるだろう自分が戦ってきた型とは違うプロレスらしい攻撃に対しても受けきったうえで、戦えていたと思います。まさに「驚異の新人」ですね。
セミに登場のDASH・チサコ選手は、KAORU選手とのタッグで所謂ハードコアマッチ。個人的には、このスタイルの試合はコントロールが難しいので凡戦になる可能性も大いにあると踏んでいたのですが、良い試合になりました。ベテランのKAORU選手がイキイキしていたのが何とも印象的で、凄惨さとは皆無の良い意味での激しさがありました。
小柄な体格で空中戦を生かしながら、ハードコアに挑むスタイルにジェフ・ハーディを思い出したり(笑)フィニッシュになったチサコ選手ラダーからのフロッグスプラッシュはシビれました!
メインは里村明衣子選手とアジャ・コング選手のタイトルマッチ。双方のファイトスタイル、団体のベルトをかけた試合という位置づけを含めてハードヒットの試合になることは予想できましたが、想像を超えた激しい内容でした。
とはいえ、難度の高い大技の応酬というわけではなく、打撃や投げ技の1つ1つが正確にエグかったです。変な声を何度挙げたか記憶がございません(汗)
相手の技を受ける身体の強さ、磨き上げられた技術、そして積み重ねた経験値の3つが揃ったレスラーだから表現できる試合だと思いました。
また、個人的には、里村選手の気持ちの出し方も非常に好きです。サッカーなどを観戦すると「気持ちを見せろ」なんて声を飛ばす人がおりますが、プロレスを見ていると感情を表現することの難しさを常々感じます。レスラーの戦う気持ちがストレートに伝わってくる、だから観客が戦う姿に声援を送るものだと思います。相手の技と観客の思いを受けきった上で3カウントを奪うことが出来る里村選手は素晴らしいと感じました。
プロレス観戦についてはリハビリ中の身ですが、素直に「プロレスは面白い」と感じる良い大会でした。女子プロレスを代表するアジャ選手との一戦を制した里村選手は、今後も団体外の選手を巻き込みながらの防衛ロードを繰り返していきそうですので、業界全体が活性化してほしいと思います。現在の女子プロレス、いや日本のプロレス業界を代表する1人とも言える彼女の戦い、そして仙女の戦いに今後も注目していきたいところです。