ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:SBSカップ国際ユースサッカー・静岡ユース‐U-18日本代表

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昨日も静岡で開催中「SBSカップ国際ユースサッカー」(2日目)の試合を観戦。この日の第1試合は、地元・静岡ユース選抜チームとU-18日本代表の対戦。日本vs世界とはまた違った構図となる試合ではありますが、地元の方々の熱い視線が送られる中で静岡ユースの奮戦が光りました。試合を通じて感じたことは、以下の点です。 

1.静岡ユースが見せつけた「縦の力」

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初日は、クロアチア代表の前に惜しくもPK戦で敗れた静岡イレブン。クロアチアとのバチバチとした局面の攻防に臆することなく立ち向かっていた姿を見ていただけに良いチームであるとともに「戦える」チームであると感じていました。

序盤に何度かピンチを招きましたが、ゴールを守る山ノ井選手(静岡学園)の好セーブで難を逃れると、攻めあぐねる日本イレブンとは対称的に、徐々に攻勢を強めていきました。

中盤での支配率を高めてきた静岡イレブンですが、前半に挙げた2得点は、いずれもシンプルな縦突破による得点でした。2得点を決めた「縦役者」こと加納選手(静岡学園)は、ボールの出し手との呼吸がピタリと合った抜け出しからゴールを奪うと、2点目もロングボールの競り合いに勝って押し込む貴重な追加点をゲット。たしかな技術を有する静岡ユースですが、状況に応じて打ち込んだ「縦の力」が得点を奪ったことは、日本イレブンには良い勉強になったと思います。

後半に入ると、1点差に詰め寄られた静岡イレブンですが、日本代表の攻撃の起点となる坂井選手(大分)を自由にさせないようチェックしながら、中央をしっかりと固め、リードを守り切って見事に勝利。次戦のスペイン代表戦も楽しみです。

2.「枠」に収まってしまった日本イレブン

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前日のスペイン代表戦では、劣勢の中を主将の坂井選手のゴールで息を吹き返し、PK戦で粘り勝ちを収めており、メンバーを入れ替えながらも、この勢いで連勝を狙いたかったところ。しかし、序盤には決定機を作ったものの、時間の経過とともにリズムが悪くなるばかりで、攻めあぐねるところを静岡に先制点、追加点を許してしまいました。

日本の攻撃を見ていると、一定のパターン、リズムで仕掛けようとしているのがわかりました。この日、CBは鈴木選手(鹿島)に変わって板倉選手(川崎)が入りましたが、連携面の関係か、ビルドアップは中山(柏)を起点に左から組立てるという形に終始したのも影響しているかもしれません。静岡イレブンも、日本の攻撃パターンを考慮した守備を実践しており、守れていたと思います。

また、攻撃の起点である坂井選手のプレイ位置が低かった印象です。終盤に入り、坂井選手を1列挙げて右サイドでプレイさせる形を作ることでボールが集まるようになり、ゴール前に仕掛ける形は作れましたが、静岡ユースの壁を崩すことができず、同点に追いつくことができませんでした。2試合連続のフル出場とタフな戦いとなりましたが、彼のプレイがチームに与える影響が大きいことを改めて感じさせました。

スペイン戦で見せた、引き出しの多い攻撃バリエーションを見せることができなかった日本イレブン。最終戦は、スペインを破って2連勝のクロアチア代表。縦に素早い仕掛け攻撃、球際の激しいあたりに負けることなく、タフさを見せてほしいところです。

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試合に足を運んだ地元のサッカーファンの期待に応える静岡ユースの意地と誇りを見せつけた好試合でした。一方、日本代表は結果だけでなく、試合内容も課題の残る試合となりました。最終戦の両チームの戦いに期待しましょう。

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