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閑戦休題:女子W杯の注目ポイント

 

 本日は、女子W杯のなでしこジャパンの試合があります。前回のドイツ大会、あるいはロンドン五輪に比べると時差の関係で観戦する時間を確保するのが難しいだけに、本日の試合でテレビ桟敷観戦という方も多くいらっしゃると思います。ということで、少しまとめておきたいと考えていました、今大会の女子W杯のポイントについて簡単に書いていきたいと思います。

 1.出場チームの増加と大会レギュレーションの変化

FIFA女子ワールドカップ カナダ2015 | JFA|公益財団法人日本サッカー協会

まず、今回のW杯の大きな変更点は出場チーム数の大幅な増加です。今回で7回目の開催となる女子W杯ですが、参加国数が16か国から24か国に増やしています。現在、日本が戦っているグループDも日本以外の3か国(スイス・カメルーンエクアドル)が初出場となりますが、大会全体でも8か国が初出場国となっております。

(1) 「ラウンド16」の創設と試合日程の関係

上記の出場国数の増加に伴い、大会レギュレーションにも変更が行われています。前大会では各グループステージの上位2位(合計8チーム)がノックアウトステージに進むかたちでしたが、今大会は各グループ上位2チーム(12チーム)+各グループ3位の上位4チームが「ラウンド16」に進出する形式となります。つまり、日本が決勝まで進み、優勝を達成するためには、前大会より1試合多い合計7試合を戦う必要があります。

(2)スイス戦が非常に重要だった理由

7試合を戦うためにはメンバーのやりくり、試合日程の折り合いが非常に重要だと思います。この点において、なでしこジャパンを率いる佐々木監督は、インタビューの中でグループ1位突破の重要性を指摘しておりました。というのも、おそらく、本日の試合で多く伝えられると思いますが、突破する順位でラウンド16までの流れが大きく変わります。

〇グループステージ最終戦からラウンド16までの流れ

・グループ1位突破=「中6日」(バンクーバー

・グループ2位突破=「中3日」(エドモントン

・グループ3位突破=「中4日」(バンクーバー

 1位突破の「中6日」、2位突破の「中3日」は大きく異なりますし、2位通過となりますと今大会では初めて試合を行うことになるエドモントで試合することになります(バンクーバーはグループステージ2試合を行います)。ならば、3位突破の方が良いかなと思ったりもしますが、グループ1位が相手となり、ドイツとの対戦する可能性さえあります。

(3)ノックアウトステージの組合せ

また、先日放送されたTBSラジオ荒川強啓 デイキャッチ』(6月9日放送)において、ゲスト出演された松原渓さんが指摘されておりましたが、日本がグループ1位突破しますと、同様に各グループ1位突破すると想定される米国・ドイツ・フランスといった強豪国とは別の山、こうした強豪国と決勝まで対戦しない可能性も出てきます。前回大会のようなドイツ、アメリカに勝利して優勝するという劇的な展開は素晴らしいと思いますが、優勝を目指す上では有利な条件で進めたいところです。

 2.GLTの導入


さて、今大会のもう1つの大きな変更ポイントは、最近のJリーグでも何かと話題となりましたGLT(ゴールラインテクノロジー)が、女子W杯で初めて採用されることです。FIFA主催大会では、既に昨年のW杯をはじめ導入が始まっておりますが、今大会では、GLTのうち「ホーク・アイ」(Hawk-Eye)を使用し、複数カメラがそれぞれのゴールを撮影してボールの軌道を解析、ゴールラインを割ると1秒(!)以内に審判員が着用する公式腕時計に伝達されるとのことです。

〇 GLTの規格について

私は全然知らなかったのですが、FIFAが採用するGLTは複数の種類あるそうです。FIFA主催大会でGLTが初めて利用されたのは、2012年のクラブW杯なのですが、この大会で利用されたのが、ボールにマイクロチップを内蔵して判断する「ゴール・レフ」(GoalRef)という技術です。また、コンフェデや昨年のブラジルW杯で採用されていたのは「ゴールコントロール4D (GoalControl-4D)」という技術で、14台のハイスピードカメラを使ってボールの動きを瞬時に解析するものです。

一方、FIFAが当初より採用していた、もう1つのGLT「ホーク・アイ」は今大会が初導入となります。また、プレミアリーグブンデスリーガ等の欧州各国リーグで採用が予定されているGLTも「ホーク・アイ」ということですので、今後のテレビ観戦等でも見慣れた風景になるかもしれませんね。

 

以上です(駆け足気味ですが)。私に女子サッカーの魅力を教えてくれたのは、2010年の東アジア杯のなでしこジャパンであり、前回の女子W杯のなでしこイレブンの雄姿でした。正しい方向に女子サッカーをもっともっと盛り上がってほしいですね。頑張れ、なでしこジャパン

 

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