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ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ‐湘南ベルマーレ

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本日は、等々力陸上競技場湘南ベルマーレとの神奈川ダービーを観戦。先週の清水戦で大敗、水曜日のナビスコ杯・仙台戦でも低調な試合内容と苦境が続くフロンターレ、対戦相手の湘南さんは5試合負け無しと好調を維持して等々力にやって来ました。チョウ監督が率いる湘南さんには一昨年のシーズンは一度も勝てなかっただけに、今回は何としても勝ちたかった試合でした。

 試合は、早々に許した先制点を奪われ、前からの圧力に屈した前半ではありましたが、後半に投入した憲剛選手が流れを変える働きを見せ、憲剛が獲得したPKとエウシーニョの劇的ゴールで逆転勝利を掴むことができました。観戦を通じて感じたことは以下の通りです。

 1.湘南の強烈な先制パンチにダウンを喫する

仮にボクシングのようなポイント制度を導入したと想定すれば、前半は圧倒的に湘南さんがポイントを稼いだ45分だと思います。湘南ボールのキックオフ直後、シャドーの位置に入っていた高山選手がロングボールに反応して、一気にゴール前に攻め上がってきました。この場面は、新井選手が処理して事なきを得ましたが「湘南は川崎の出鼻を挫くため、容赦なく仕掛けてくるぞ」と感じました。

筆者を含めた川崎サポ大半の予想通り、序盤から川崎の最終ラインに積極的に圧力をかけてきました。また、自陣の深いところで奪った場合でも、躊躇なく一直線にゴールへ向かう、湘南らしい積極的なスタイルを序盤から展開していきました。この猛攻を耐えたいと思っておりましたが、残念ながら4分に「何度目かの高山薫か」(乃木坂風)弾を許し、先制点を奪われてしまいました。

この点は、チョウ監督のゲームプランとしても織り込み済であったと思いますし、残りの時間も優位に試合を進められてしまい、湘南側としては、ほぼ完璧に近いに内容だったと思います。

〇 湘南の素晴らしい「守備」

湘南さんと言えば、昨季のJ2で旋風を巻き込んだ、縦に早いダイナミックな攻撃ですが、この日の前半は攻撃とともに、素晴らしい守備も何度も見られました。まず、前提として球際の強さを全面に押し出し、相手とのコンタクトでは簡単に負けないように体を張る場面は試合を通じて感じました。一方、相手への寄せも厳しく、尚且つ、激しくてもファウルにならない、正しい「強さ」を引き出している印象でした。ボールホルダーに対する寄せ方が、川崎と湘南の一番の違いであったと思います。

また、切り替えと連動性の部分でも光る場面が見られました。特に、前半にカウンターを仕掛けられる状態でボールを持った船山選手がドリプルで縦に行こうとした時、湘南イレブンが即座に人数かけて縦のコースを切りながら船山を囲みに来たため、斜めに走らざる得ない展開となり、仕掛けられなかった場面が印象的でした。守備に対する選手たちの連動性、攻守の切り替えは素晴らしかったです。相手の攻撃の芽を摘む術を叩きこまれている、そう考えさせられました。

 2.遠藤になった中村憲剛の途中出場

湘南ペースで終わった前半からの巻き返しを図るべく、川崎ボールではじまった後半はロングボールを織り込む等の打開策を試みるもカウンターの逆襲に遭うなど、状況は大きく変化させることが出来ず、時間のみが過ぎていく展開でした。

しかし、風間監督は武岡選手に変えてベンチスタートの中村憲剛選手を投入したことで、流れは徐々に変わっていきます。ボール交換のテンポが一段階上がることで、攻撃のスピードアップと精度が高まり、湘南の選手の対応が少し遅れを生み、相手陣内まで攻め込む回数を少しずつ増やしていきました。結果、船山選手の縦のボールに反応して飛び出した憲剛選手がペナルティエリアで倒されてPKをゲットし、同点に追いつくことに成功し、一気に川崎ペースに流れを引き寄せることが出来ました。

〇 ベンチスタートの2つの理由

 川崎の風間監督は、試合後の会見の中で、憲剛選手のベンチスタートの理由について、下記のようなコメントを述べておりました。

 1つは彼自身がまだコンディションがよくないこと、もう1つはいま怪我人が非常に多いので、なかなか流れが悪いとき、あるいはここからもうひとつ流れを変えたい、押し上げたいときに、彼の経験と力は必要じゃないかと思って、今日は彼をベンチに置きました。

 理由は双方とも納得できますが、注目すべきは2つ目の理由です。風間監督が選手交代カードを切る基準は、試合中のテンポです。試合の中で選手たちのテンポが低調・悪い時は、交代選手を投入することでリズムチェンジ・テンポアップを図り、逆にビハインドや同点の展開でもピッチ上の川崎イレブンの攻撃テンポが良い時は敢えて交代を切らず、ほぼフルタイム戦わせることもあります。たしかに、怪我人多数のため、攻撃のリズムを活性化させる選手がベンチに置いていられない状態です。憲剛を無理して先発させずに戦況に応じて投入させる手段は90分を通して見ると、非常に有効な手段だと思います。

〇 憲剛の「遠藤化」は有効な手段となるか?


今回の投入で思いついたのは、ザッケローニ元監督が2013年の欧州遠征以降で用いた遠藤選手の投入パターンです。ザッケローニ元監督は、攻撃の中核だった遠藤選手をスタメンから外して、攻撃のスイッチ役として状況に応じて途中投入するというアプローチに切り替えました。ベルギー戦の逆転勝利に代表されるように、このカードは有効に機能したことで、W杯本戦でも使われることとなりました。

憲剛選手の投入も、この遠藤選手に対して行われたアプローチに似ています。実際、34歳の憲剛選手は、連戦のコンディション維持であったり、相手との激しいコンタクトの耐久度であったり、流石に年齢による衰えを感じる部分が散見されます。しかし、局面での状況判断、ボールの出し手としての存在感は、未だにチームを支える貴重な人材です。限られた時間内ながら、試合の流れを変える、活性化するための切り札として彼が投入されれば非常に心強いと思います。

もちろん、憲剛抜きのスターティングイレブンがもう少し質を高まらないと難しいですが、例えば大島僚太の復帰後は考えても良いのではないかと私は考えています。

 3.鋼の翼、エウシーニョ

試合を決めたのはエウシーニョの劇的なロスタイム終了間際の決勝弾。あまりに劇的な展開で試合が終わっても、身体が震えていました。エウシーニョの落ちない運動量と積極性は、このチームでも1つのアクセントになります。特にサイドの選手ではありながらも、外から中に入っていく動きを積極的に見せることで相手の意表を突く、あるいは相手を引き付ける動きにもなります。そして、以前も書いたのですが、あの独特のリズムでのドリプルが中々の曲者で、この日も湘南ディフェンス陣を苦しめておりました。彼の活躍で既に何度も救われてきていますが、更なる飛躍にも期待したところです。

以上です。湘南さんは3点くらい決められて良いシーンがありましたし、川崎的には引き分けでも御の字くらいの内容でした。今日はまさに普段の逆で「勝ちに不思議の勝ちあり」の試合だったと思います。湘南さんは次の対戦時までには、フルメンバーでしっかりぶつけられるようになりたいです。

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