ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:練習試合・川崎フロンターレ-アルビレックス新潟(前編)

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■ 等々力劇場、前夜祭

本日は、等々力陸上競技場で新潟との練習試合を観戦。約4か月ぶりに訪れた等々力ですが、新メインスタンドも大体完成し、例年以上に新たな季節の到来に胸が高まるような時間を過ごすことができました。今回の練習試合は45分×4本の形式で実施。川崎の1・2本目はリザーブ、3・4本目はレギュラー選手を中心に編成して臨みました。まず、2本目までの試合を見て気になった点は、以下のとおりです(今回は2試合分の練習試合ということでポイントも多かったので前・後編で書きたいと思います。3・4本目は「後編」に)。

〇 1・2本目:失敗と収穫、そして競争

井川・小宮山・真希といった実力者に新加入選手を加えた編成で臨んだ2本目までのメンバーですが、1本目に5失点を喫するという派手なヤラれぶりを披露したかと思ったら、2本目に大量5得点を獲得して追いつくドラマチックリハーサル。公式戦であれば間違いなく「バカ試合」と称されるような試合展開のため、私も流石に笑うしかなかったです。

1.ユニットの機能不全で5失点

1本目の5失点は、流石に多すぎると思いつつも必然の結果だったのではないかと。ダブルボランチセンターバックのビルドアップの4人の連携が曖昧に感じていて、序盤からボール交換の段階で細かなミスやズレが散見。ユニットとして機能しないと半ばペース無視で前プレ仕掛けていたのは新潟のアタッカー陣に潰されても仕方ないかと。もっとも新潟のプレスは7割くらいの強度だと思うのですが、1本目のクオリティならば格好のエサになっていたと思います。

2.ガス欠状態の相手を見逃さずゴールラッシュ

5失点の後に迎えた2本目は、三好の2得点を含む5点を奪って追いつく劇的転機を演出。『川崎フットボールアディクト』のプレビュー記事*1において、江藤さんが触れておりましたが、新潟は負荷をかけたトレーニングを積んだキャンプ後に臨んだ試合とあって、90分間のマネージメントせずに試合を進めてきたと思いますので、後半は相当キツそうでした。特にディフェンスの選手は、川崎の選手たちのドリブル突破、ロングボール対応で長い距離を走らされる場面が多く、帰陣で精いっぱいといったところでした。

そういう意味では、船山選手のスペースに顔を出すようによく動いておりましたし、広い視野を持ってプレイ出来ていたと思います。また、中野君・三好君、ユースの三苫君の躍動感のあるドリブル突破というのも疲れた相手にとっては相当厄介だったのではないかと。

3.開幕戦に向けた激しい競争

1つの試合という部分から、少し視点をチーム内に移してみていくと、現在のレギュラー格に割って入ろう、あるいは開幕ベンチ入りを勝ち取るための競争でもあったこともよくわかったと思います。

<三つ巴の「GK」枠争い>

特に「GK」のメンバー残り1枠をかけた3人の争いは明確でした。30分までは新井選手(エルゴラ表紙選手)、60分までは松井選手(ごきげんサンバ)、90分までは安藤選手(新婚さんいらっしゃい)と30分ずつプレイしており、キャンプまで横一線の争いだったことを感じさせます。今日の試合を見た感じでは松井選手が一歩リードした印象、加藤選手の綺麗なミドル弾で失点したものの、次のプレイに至る落ち着き、キック精度やシュートストップの技術面に安定感を感じました。安藤選手は際どいボールを弾くなど無失点、得意のロングスローを披露する等のアピールもできたものの、キックでラインを割ってしまう等の課題が散見。逆に、最初に登場した新井選手はディフェンス絡みとはいえ4失点を喫してしまい、自身もアピールできなかったのは悔しかったと思います。まだまだ、開幕戦メンバーに名を連ねる選手はわからないですが今後もその動向は見逃せません。

<存在感を増す船山選手>

また、ゴールはありませんでしたが船山選手のプレイも非常に良かったと思います。フィニッシュに至らずとも、ボールが出るまでの動き出しや最終ラインへの追い込みといった自分の武器を落とし込んでいましたし、流れの中でギャップを作るなどリズムもしっかりと掴んでおりました。4本目のラストに入ってきたことを踏まえると、杉本選手とのレギュラー争いに食い込んできそうですね。

<フレッシュ一番星は誰だ?>

1本目から新卒で加入する三好選手と中野選手が躍動し、2本目ではゴールも記録。風間監督が指導された筑波大出身の中野選手は、大学時代も何試合か見ていた選手ではありますがドリブラーとしての突破力が期待されると思います。この試合の中でも果敢な突破を試みており、試合終了前に同点ゴールを決めるなどアピールはできていたかと。

また、アカデミー期待の星・三好選手も1本目から臆することなく突破、2本目では流れの中から2得点を挙げて反撃の狼煙を挙げる活躍。前線の選手層が厚い川崎の中でも、試合の流れを変えるような「ジョーカー」として出てきたら面白そうですね。車屋選手が一歩リードしておりますが、等々力で躍動する新たな輝きを放ってほしいところです。

2本目までの感想は以上です。5失点という大きな失敗、5得点に見えた収穫、そして内なる競争を垣間見た90分でした。大味な試合ではありましたが、何かを掴んでほしいですね。3・4本目の試合の感想は、また別途、書きたいと思います。

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