ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

NANA MIZUKI LIVE THEATER 2015 -ACOUSTIC-

■“劇場化”するさいたまスーパーアリーナ

土曜日は、さいたまスーパーアリーナ水樹奈々さんのライブに行ってきました。「今日は一体どんなライブになるんだろうか?」という期待と不安を両肩に背負った状態で会場に向かっていたのですが、今回も大変素晴らしいライブでした。

< 奈々ライブの魅力は「体験」にあり>

私は2003年頃から友人や先輩のご協力いただいて奈々ライブに参加してきたのですが、10年以上も足を運び続けているのかといえば、もちろん奈々さんの曲が好きというのもそうですが「ライブに行けば、今まで見たことのない新しい体験ができる」という期待感があるからだと思っています。

例えば、2005年に声優では当時2人目となる日本武道館の進出にはじまり、各アリーナ会場、そして今般に至るスタジアムライブ等、会場規模のレベルアップを通じて、ファンが見たことのない「風景」を見せてきたのも、1つの「体験」だと思います。

個人的には、風景を通じて描く物語性は彼女自身が夢見てきた東京ドーム(2011年12月)に到達したことで区切りを迎えたと思いますが、時を同じくして、その後はオーケストラライブをはじめとするコンセプト型ライブに取組むという異なるアプローチから新しい「体験」を提供してきました。今回の アコースティックライブ「LIVE THEATER」も新しい挑戦の一環として位置付けることができると思います。

<大きな挑戦の答えはタイトルにあった!>

オケ導入とは異なり、従来のライブ(ツアー)でもアコースティックのコーナーは設けてきただけに、今回のライブでどのように内容を膨らませるか、そしてアリーナという規模で表現するか、この2点に注目してきました。答えは 「THEATER」だったとは全然見抜くことができませんでした。考えてみれば、これまでもツアータイトルには意味があったし、その点を掘り下げてタイトルにちなんだ演出をしてきたのだから、ファンとしての洞察力不足だったなと帰りの電車で少し反省です(笑)

メインステージ以外に3つのサブステージを設け、ステージを移動しながら場面を転換させていく舞台形式を採用し、舞台ごとに違った演奏の編成で歌うという実に斬新な試みだったと思います。様々な楽器の使い手、ダンサー、コーラスグループを加えたり、ゲストにSuaraさん、保志総一郎さんを招く等、引き出しも多く、聞きなれた曲であっても新鮮に感じるくらい、面白いアレンジを楽しむことができました。

<コンセプトを具現化する力>

このようなコンセプトを具現化することは、本当に難しさがあると思います。やはり、水樹さんのライブに関わる関係者の10年以上に及ぶライブ演出の経験値の蓄積が、ここまでのものを作り上げたと言ってもおかしくはないと思います。また、ファンについても、これだけ違った切り口の取組であっても、受身がしっかりできてるのも経験値かなと思いました。

以上です。本当、毎回のように驚きと刺激を与え続けてくれることに感謝しかないですし、挑戦し続ける奈々さんの姿勢はリスペクトです。本当、奈々ライブは最高。