ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記・Jリーグ:川崎フロンターレ-鹿島アントラーズ


■ 連戦を乗り越えて
水曜日の手痛い敗戦もまだ記憶新しい等々力で、昨日は鹿島との試合を観戦してきました。連戦に次ぐ連戦、応援する側の自分も何試合目か記憶が危うくなってきました。若い力の台頭が著しい鹿島との試合は、小林・大久保の2ゴールずつ決めて見事勝利を収めました。試合を通じて感じたことは以下のとおりです。

◯ 小林のゴラッソが引き寄せた流れ
川崎の先制点は、前半3分の小林選手のゴラッソ。立ち上がり、両チームも試合に入っていこうとする時間帯で、森谷を経由して受けたボールを振りぬいた一撃が綺麗な放物線を描いてゴールに吸い込まれました。膠着した展開が続けば、コンディション面で不利な川崎の分が悪いと考えていただけに、序盤に相手が合わせられる前に自分たちが試合を動かせたのは大きかったと思います。開始早々ながらも、思い切って打ち込んだ小林選手の姿勢に感謝です。
また、勝ち越し点となった2点目は、中盤で粘った嘉人選手の仕掛けからスタートした攻撃ですが、ゴール前には人数が揃っていて、レナト封じに自信を持つ伊東選手がサイドで睨みを効かしていた状態。憲剛の入れたボールを上手く反転してシュートに持ち込みました。小林選手のトラップ技術とシュートイメージが合致した素晴らしいゴール。後半に入り、得点の直前まで、鹿島に押し込まれていた時間が長かっただけに、これもまた劣勢だった流れを変える貴重なゴールだったと思います。

◯ 隙を逃さなかった憲剛と嘉人
後半の勝ち越し後も一進一退の攻防が続き、鹿島は素早い攻守の切り替えで川崎陣内に攻め込んできました。川崎も何とか押し返す展開が続いた中、終盤に嘉人さんの得点で突き放すことに成功しました。川崎の3点目となった場面は、それまでの小林の2得点と比べると、実にシンプルな流れでした。西部選手のゴールキックを植田選手がクリアしたボールがそのまま憲剛に渡り、それを嘉人さんにダイレクトで渡された流れでした。鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督も、ハーフタイムに「集中力のスイッチを切るな」と述べたとおり、接戦の場面だからこそ、一瞬のミスや隙が大きな命取りになります。CBの植田選手、昌子選手は連携面もまだまだというところだと思います。しかし、その一瞬を逃さず、確実に仕留めた憲剛と嘉人の研ぎ澄まされた集中力が、この場面では上回ったと思います。

◯ 極限状態だからこそ研ぎ澄まされる感覚
上記の場面でもそうですが、連戦で動きがキツイ中だからこそ、この日は集中力の高さを感じ取れるプレイが非常に多かったです。応援して見ていると、終盤は本当にキツそうに見えました。そのため、無駄のないプレイ、決定機を決めようという意識が前面に押し出されたプレイを随所に見ることができました。憲剛選手が最後のインタビューで「気持ちだけでプレイしました」という言葉は、まさにそうした姿勢を端的に表すものだったと思います。鹿島に押し込まれる場面も短くは無かったのですが、局面でのプレー強度(インテンシティ)は最近でも一番高かったのではないかと思います。

以上です。敗戦した後の試合、しかも中2日でメンバーは全く同じメンバーで臨んだだけに試合前は心配をしていた部分があったのですが、選手たちは素晴らしいプレイを見せてくれました。今のフロンターレは若いチームではありませんが、敗戦を含めた試合での経験を経て、徐々に力強さが出てきました。そうした意味ではシーズンの中で成長を遂げていると思いますし、シーズン当初よりも明らかに今の方が強いと感じます。その強さを次はアジアの場面で証明してほしいです。

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