ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記・J3リーグ:町田ゼルビア-ブラウブリッツ秋田


■ ゴール工場、町田でも稼働中
連休2日目は、野津田で町田ゼルビアブラウブリッツ秋田の試合を観戦してきました。今年初の野津田、そしてJ3リーグを初観戦。昨季のJFLを戦ったクラブが多いとは思いつつ、新しいカテゴリーというのは、玄関口が変わったというか、やはり新鮮さを感じました。試合は開幕から好調を維持する首位・町田が4ゴールのゴールラッシュで秋田に快勝しました。この試合で私が双方のクラブで感じた点は以下の通りです。

◯ 町田:相馬監督の標榜する攻撃サッカーが浸透中
相馬直樹監督が4年ぶりに復帰した今季の町田。最近はゴールラッシュと好調を維持しておりますが、実際に試合を見て、好調の要因が少しわかった気がします。相馬監督がこれまで関わられてきたチーム作りのベースは変わらず、最終ラインを高めに配置してコンパクトさを保つ、前線からプレスをしかけてボールを奪う、細かく繋ぎながら人数をかけて相手ゴールに攻めていく、という形が見てとれました。また、前線の選手については、守備時のファーストディフェンス、攻撃時はボールが出た時の動き出しについて、細かく指導されているのではないかと推測。2・3点目の前線の選手の動きなどを見ていると、そういう部分が感じ取れました。
また、相性の問題といいますか、前線からプレスを仕掛けて、球際での強さが際立った前半は、後方から丁寧に繋ごうとする秋田には大変有効だったと思います。序盤のところで試合に入ろうとする部分で、あそこまで仕掛けてくると流石に大変だったと思いますし、先制点のような展開も狙いどおりではないかと思います。
ただし、この試合後の会見の質問でも飛び交っていた部分ではありますが、前線のプレスに代表される運動量をベースとするサッカーには夏場の試合という大きな壁が待っています。このサッカーは運動量の消耗が激しいだけに、7〜9月頃の戦い方をいかに戦っていくかがカギになると思います。相馬監督が過去の経験を生かし、やりくりをしていくかに今後も注目していきたいですね。

◯ 秋田:「スタイル」を高め、「型」に拘らない戦い方を
秋田ですが、序盤に立て続けに失点を喫してしまい、試合に上手く入れなかったのは痛かったですが、時間の経過ともにボールは持てるようになってきたと思います。しかし、決定機をなかなか作れず、前がかりのところを突いた町田が3点目を奪われてしまいました。上記のとおり、後方からパスを繋ぐ意識・スタイルはすぐわかっただけに、町田のプレスに何とか耐えられればと思いましたが、こればかりは町田のタフさを褒めるしかないですね。
ただし、前半は圧倒されましたが、後半は町田の球際の強さに負けず、秋田は粘り強く戦えていたと思います。中盤でもボールをしっかりと奪い返し、サイドからの突破を図る場面が何度も見ることができました。繋ぎの意識がプレイで発揮され、辛抱強く繋げていたと思います。後半早々の前山選手のゴールも素晴らしかったです。1点返したところで、2点目を奪えていたら、さらに混戦に持ち込めたのではないかと思います。
しかし、一方で気になったのは、攻撃のパターン化が気になりました。サイドからの攻め方にしても同じような型が目立ったことから、もう少し、そこは意表を突いたプレイが見たかったという印象もあります。サイドのスペースを狙ったロングボール、サイドから安易なクロスではなくカットインする場面などが後半の押し込む展開では見られただけに、前半から状況に応じてプレイを選択できると有効ではないかと感じました。

以上です。町田の序盤のゴールラッシュもあり、スコア的に圧勝にも見えますが、後半の展開などは手に汗握る攻防が続きました。秋田の奮闘は決して悲観するレベルではなく、自分たちの時間帯が長くなれば、もっともっと良い試合ができると思います。サポーターの応援も素晴らしかったですし、今後も頑張ってもらいたいです。町田は流石といいますか、相馬カラーの色が濃くなってきている印象です。初代J3王者を目指して頑張ってもらいたいところです。

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