ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記・高校サッカー:全国高校サッカー選手権大会 準決勝


■ 国立最蹴章、物語は聖地へ
国立競技場に高校サッカー選手権の準決勝を見てきました。午前中は映画を見に行ってたため、第1試合の途中に到着して直前の四日市中央工業高校の中田君のフリーキックを見ることが出来なかったのは残念でした。第1試合は結局、PK戦で決着。今大会の観戦では3試合目のPKですが本当ドキドキしますね。オシム元日本代表監督の気持ちがこういう時は痛いほどわかります。場所を見やすい位置に変えて、続けて第2試合を観戦しました。
○ 第2試合:星陵(石川県)-京都橘(京都府

京都橘、星陵ともに直近の準々決勝を観戦していましたので、ある程度の戦い方を掴めていました。戦前としては大本命・市立船橋を破った京都橘のアタッカー陣に対して、堅守を誇る星陵がどのように戦うのかといったイメージで試合に入りました。
正直、試合内容としては、予想外のことが多かったと思います。まず、前半5分もたたないところで星陵が先制に成功したことが試合の流れを大きく左右したと思います。準々決勝の市立船橋戦においてディフェンス4人+ボランチ2人で中央をシャットダウンした堅さを見せた京都橘の守備を見ていただけに、試合の入り方が少し緩かったようにも思えました。守備が堅い星陵相手に先制を許したことでその後の展開も苦しくなったのではないでしょうか。
星陵の守備を見ていますと、京都橘の攻め方を非常に研究していたのではないかと思います。エース・小屋松君への厳しいマークはもちろん、彼の周りをフォローする中野君、中山君を自由にさせていませんでした。結果として彼らの連動性を封じ込めて、チャンスをなかなか作らせていませんでした。
また、準々決勝の修徳戦で3連続PKストップをして注目を浴びたGKの近藤君ですが、この日は反応を含めて素晴らしいセービングを見せていました。彼を中心とした守備陣の安定さは試合全般を通じて感じたところです。
後半に入り、京都橘は同点に追いつこうと攻勢を仕掛けますが、凌いだ星陵はロングボールを駆使してあっという間に相手陣内まで持ち込みます。前半からその形は何度も見れましたが、後半早々にPKを獲得に成功しまして、星陵が2点差としました。
2点差となり、良い形が作れていなかった京都橘は立場が相当苦しくなりました。そのため、ミドルレンジから小屋松君がシュートを放つなど打開策を試みますが、星陵の守備陣の前に防がれ、逆襲を受けるかたちになりました。
星陵の選手たちも速攻を基本としていますがボールを保持して、運ぶ技術はしっかりとしています。準々決勝では修徳の中盤の守備も非常に良かったことから得点には至りませんでしたが、この日の後半は非常に良い攻撃が何度も見られました。その結果、サイドのドリブル突破から3点目、サイドのクロスから4点目と追加点を奪っていきました。その結果、4-0の大差で星陵の勝利。ベスト4の壁を破り、見事に決勝進出しました。

国立最蹴章の選手権の決勝は富山第一と星陵の北陸勢対決、激戦必至の拮抗した展開になると思います。本当に楽しみです。