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ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了:爆笑問題『昭和は遠くになりにけり 日本史原論昭和史編』

昭和は遠くになりにけり


■ 「昭和とは何か」を考えること
爆笑問題の本は数が多いこと、時事ネタが多いことから、古本店でも多く揃ってる。
本書は「昭和」という時代にフォーカスして、各年代の歴史的事件を二人が語るもの。
対談形式で話を進めていることもあり、非常に読みやすい。私も1時間ほどで読了。
掛け合いの中で生まれるような笑いが、活字の中にあるのも読み進める要因となった。


私はいつも思うのだがカルト犯罪、凶悪犯罪は現代社会が生んだものと捉える
のは間違いだと思っている。本書で登場してきた「死のう団事件」はカルト宗教
の典型例だと思うし、日本赤軍なんかは犯罪組織・テロリスト集団みたいなもんだ。
つまり「今がおかしくて、昔はなかった」というのは錯覚で、いつの時代にも社会
不安があるところに、そうした事例があるのだと思う。時代背景を理解すべきだ。


「あとがき」で太田さんも述べていたが、現在の日本が抱える問題というのは、
過去の歴史の中に原因や発端があると言っていい。特に、昭和はタイムリーな
事例が多いといえる。そして、彼が言うように決着できていないことが多く、
歴史として語れない部分が多い。だからこそ、考えを進めていく必要がある。


語り部である爆笑問題の二人も昭和40年代の生まれで、リアルタイムを知らない
事象も多い。むしろ、いわゆる日本史で取り上げるような昭和の歴史的事象とは
ズレが生じている。昭和を知らないというわけでもなく、タイムリーな世代でも
ないという、客観性が確保されているのはいいかもしれない。


ネタは古いものが多いが、日本史原論シリーズはどれも面白いのでオススメです。


文:Y.Ishii