ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

水樹奈々西武ドーム公演に向けた私的分析

もちろん筆者もドーム進出は嬉しいが、代々木2連戦以上の大勝負になりそうだ。
ドームでのライブを実現しているアーティストは、本当に一握りしかいなのでは?
そこで、成功を祈る意味を込めて、素人の視点ながら、検討を行ってみたい思う。


■ どれくらいの動員が想定されるか?
まず、西武ドームライブの代表的な事例として、渡辺美里さんを取り上げたい。
渡辺さんといえば05年まで20年連続で西武球場→ドームでライブを実施してきた。
ネット調べだが、終盤の頃の数字は主催者発表によれば、3万−4万動員している。
なお、20年間の累計が、約75万人ということで年平均でも4万近い計算といえる。


次に、プロ格ファンの筆者が思いだしたのは「PRIDE.10」の西武ドーム興行。
桜庭VSヘンゾ、石澤VSハイアンというカードが懐かしい。この興業は主催者発表
によると33000人を記録した。ここでも3万人というレベルは維持されている。


そして、会場そのものの座席数からアプローチをかけてみることにする。
ここで昨年、改修工事で指定席の数が2000席ほど減少していることが判明した*1


資料によると球場全体の座席総数が33,229人と明記されているが、舞台や座席配置
ボックスシートなどは使わないと想定する。すると、スタンドの座席は最大で

内野指定席 9,321人+内野自由席 10,364人=19.685人

は使われると考えられる。さらにグラウンドをアリーナとして座席を配置されるか。
3000−5000人分を配置するならば、座席として用意するのは約25000人が妥当?


水樹奈々のライブ実績から想定される現段階での動員規模
想定動員数との比較として、近年のライブでの動員実績を取り上げたい。

07年:「LIVE MUSEUM 2007」(横浜アリーナ):約12000人
08年:「LIVE FOMURAL 2007-2008」(さいたまSA):約16000人
08年:「LIVE FIGHTER 2008」(代々木):約24000人(2日間)
09年:「LIVE FEVER 2009」(日本武道館):約30000人(3日間)

数字は新聞報道を中心に取り上げている。満員なので、さほど大きなズレはないか?


今回のドーム公演の布石となったのは、前回の代々木での動員と今回の前売り実績
による部分が大きいだろう。ただ、複数公演に足を運んでいる観客も多いことから、
単純な足し算はできないが、単発で約20000人クラスの動員ではないかと見える。


■ 動員に向けた課題として
以上の比較から想定動員数と実績から考える動員規模の差は最低で約5000人。
本公演は、この差をどう埋めるかが大きな課題であり、カギを握ってくるところだ。
つまり、過去にライブに参加したことがない層にどれだけアピールできるか、になる。


現段階では、ワンデイ、アルバムライブ、半年先の発表というステップを踏んでいる。
これは、過去の大規模会場でのライブの成功事例をしっかり踏襲している形といえる。
深愛』の好調さも含め、公演への下準備は、上々の滑り出しを切ったと考えられる。


残された課題は、アクセスの不便さ。これは、動員を左右する新規層や
遠征組の足を遠のかせる可能性もある。これは先行販売の段階から対処すべきだ。


■ まとめ:課題克服に向けた提言
ということで、これまでの分析から、提言として以下の3点にまとめてた。

1.内野席:約18000人+スタンド:約5000人=約23000人で見積もる
2.開場時間13時 開演時間15時に設定
3.球場までの特別シャトルバス運行

1は検討した実績+新規層の合計で23000人ならば、満員は大いに期待できるから。
内野席は外野に近い部分を閉鎖ないし、アリーナ配置調整なら難しくないだろう。
2は遠征してくる観客の終電対策。NOAHが祝日にドーム大会を開催したときの
昼開催の理由として、フロントの仲田龍氏が述べていたのをヒントに考えてみた。


ただ、3はコミケの時の特別バスのような形式を想定したが、難しいだろうか?
筆者は都内在住の参加希望者でもアクセスを懸念している部分を埋める手立て
としては有効だと考えている。有料で走らせても、割と需要はありそうだけども*2


こうして考えると、当初よりは勝算のあるトライであるという印象を受けた。
大きな箱であればあるほど、動員苦しい時の会場の空気を筆者も嫌なほど知ってる。
素晴らしい空間を作っている水樹奈々ライブなだけに、是非とも成功させてもらいたい。
その可能性が大いにあるということを信じて、7月を楽しみに待っていたいと思う。


以 上


文:Y.Ishii

*1:http://www.seibu-group.co.jp/rec/dome/annai/sheet.html

*2:ただし、有料での運用ってのは許可が必要だろう。そこは難しい部分だ