ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了・コミック:天野こずえ『ARIA』(12)


■ ありがとう 私の遙かなる蒼(アクアマリン)
「どうやらARIAは次で最終巻らしい」というのを知ったのは今年頭くらいかな。
一昨年に『ヨコハマ買い出し紀行』が終わったのも、結構前触れもなかったしな。
前巻でアリスちゃんが飛び級昇格したところで風向きが変わったのは感じたけど。


灯里がアクアに来て4年目の夏、半人前だった彼女も見事に一人前に昇格した。
昇級試験というと「Navigation.6」*1の壮大なモノをイメージしてただけにあっさり。
大きな挫折は経験しなかったけど、「のびのび」と頑張ってきた彼女らしいかも。


アリシアさんの寿引退、個人的にはこの手のキャラの幸せの形としては最高かも。
別に私が晃さん好きだからではなく、アリシアさんだと無駄にはまっているような。
生涯現役、よりは引き際でササッとみたいな。晃さんは、もちろん前者だな(笑)


少し謎に残ったんだけれど、結局、灯里のメールの宛先は誰だったのかという疑問。
アニメ版ではアイちゃん*2宛だったけれど、原作ではわからずじまいだったな、と。
カットにあった人達か家族だったのかと思ったら、誰だかわからない人らしいし。ネコ?


まぁ、そこら辺を問うたら野暮ですね。んで、最後に最も印象に残ったシーンについて。


最終話で店のシャッターを開けるシーン、新しい道のりを進む灯里の思いが伝わった。
我々も楽しかった思い出を大切にして、懐古することは少なくないと思うのだけれど、
そうした「後ろ向きの比較」ではない「今を大切にする」という考えは自分も学ばないと。


表題に書いたのはアリシアさんの言葉だけど、これは読者側の言葉にもなりますな。
もちろん、天野先生も連載お疲れ様でした。次回作も期待して気長に待つ次第です。

*1:Aqua 1 (BLADE COMICS)に収録

*2:最終話で登場した新入社員のアイちゃんとは同一人物なのか?