ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了・コミック:天野こずえ『ARIA』(10)


■ 行こうぜ!景観の向こう側へ
今更、自分が書かなくても大層なレベルで広まってるんですけどね。
そう言い出したら書評なんて成立しないので、この作品は昔から書いてるし。
前置きが無駄に長くなった、言いたかったのは10巻になったのかということ。


私は、過去ログ参照にすると、4巻くらいから単行本で追っかけてたりする。
昔から読んでるから偉い、とかではなく長く読んでいると視点の変化に気づく。
初期の感想を読むとネオ・ヴェネツィアの景観・風習に惹かれた内容が多いかな。


作風もあるのかもしれないが、やはり最近は人物描写に目がいくようになった。
前巻の藍華しかり、今回における灯里しかり、内面的な成長に私は共感を覚えた。
かつては灯里達と同じように切磋琢磨した、先輩達の絆を確かめるような描写も。


作者が提供する物語はここにきて大きな変化があるのではないか、と。
だから、読み続ける我々が向ける視線は、景観の向こう側なのかもしれん。