ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了・ガチレビュー:築地俊彦『まぶらほ メイドの巻』


まぶらほ―メイドの巻 (富士見ファンタジア文庫)


■ 物語は…
南の島にバカンスに出かけた主人公・和樹達だが、飛行機が墜落。
遭難した彼らが漂着した島、そこには数多くのメイドさんで溢れていた。
この島こそ秘密組織「もっともっとメイドさん」も認定する『聖域』だった!


■ 読み終わって
本編とは異なった驚天動地ぶりを発揮した「メイドの巻」、続編もある。
去年、序盤の内容に愕然として、一度投げてしまった本を今回無事読破。
あらためて場数を踏むことの大切さを知りました、例えば『Knight』とか。


メイドさんの保護・育成を掲げる「もっともっとメイドさん」(MMM)と
対抗勢力である「水銀旅団」というパジャマ至上主義者の戦闘が中盤以降。
戦闘場面というか、まるでコスプレ広場のような、ある意味で必見の場面。


大規模メイド組織と考えると、当方は「花右京メイド隊」を想像する。
「誰もが何でもこなす」というトータル性を本作では重視したのに対し、
「誰かが何かをこなす」というスペシャリスト集団が花右京という感じだ。
メイドの必要能力というのは、環境と場合によって大きく異なってくると言える。


だた、メイド長と言える人には、人一倍の包容力と周囲の気配りが必須だ。
真田さん、マリエル、本作のリーラにはこの条件にピッタリ当てはまっている。


まぶらほ』シリーズとは一線を画す作品、単品でも充分読めます。
個人的には、メイド作品として評価ができる良い教材と言える内容だ。
現在「メイド組織論」専攻の方には、読んでもらいたい1冊ではないかと。


レビューバトンはフォフォフォさんにお返しします(県南方面を見ながら)