ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了:塩野七生『ローマ人の物語4 ハンニバル戦記(中)』


ローマ人の物語 (4) ― ハンニバル戦記(中) (新潮文庫)


■ 古代の名将・ハンニバル登場!
中巻からは第2次ポエニ戦争が勃発、ついにハンニバルが歴史の檜舞台に。
世界史知識は一般並みの当方、やはりハンニバルと言えば「アルプス越え」。
しかし、私が知らなかったのは、彼が情報戦や心理戦に長けていたということ。


斥候という概念を非常に重んじていたり、捕虜を使ってローマ同盟に切り崩したり。
ハンニバルの勢いだけではない、慎重かつ着実な姿勢も彼の成功の秘訣にはあった。
油断も隙も見せない強敵を相手に、ローマはどのように向かっていったかは見物だ。


そう考えると、ローマの執政官制度が非常に良い働きをしていることがわかったり。
カルタゴハンニバルしかいない、だがローマには次々と新しい執政官が出てくる。
人材の新陳代謝が活発で、その豊富な人材が身分を問わず出てくるというのは凄い。
それがハンニバルという名将をもってしても、ローマを落とせなかった理由だろう。