ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

「間」のスポーツ:昨日の楽天戦を見て


スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))


■ いや、サッカー嫌いじゃなくて
普段から見ているプロ野球も違った目で楽しく見れたりする。
巨人軍はW杯フィーバーの週末3連戦は楽天、特に昨日は凄い試合。
昨日の野村采配、苦しいチーム事情などをふまえた上でも素晴らしかった。


■ 8回の目まぐるしい攻防
野村采配が激しく動いた8回、代打の仁志に吉田は1球目を投じる。
しかし、野村監督は交代。2球目から投げ筋の違う投手が出てくる。
この“間”が嫌だった、だが仁志は見事にヒット、原監督は代走・小坂。
しかし、対して野村監督は肩がカツノリより強い捕手の藤井を出すことに。


小坂の足を警戒し、何とか2死も二岡のヒットで1・3塁のチャンス。
ここで野村監督は動いた、6人目の投手に2日前の先発の有銘を登板。
3安打1本塁打スンヨプに対して、楽天は全く引かない、真っ向勝負!
結果的に有銘が抑えた、この時点で試合の命運は決していたのかもしれない。


■ 攻防の過程、そこにある「間」
例えば、2球目から違う投手を迎える仁志、リリーフに向かう有銘。
そして、タイミングや情勢を見計らって采配をふるう監督のベンチワーク。
野球には常にオンプレイな状態ではなく、所々で僅かな「間」が生じる。


野球が好きじゃない人は、そこら辺を嫌う人も多かったり。
でも、僕が考えるに、そこにこそ野球の醍醐味もそこにあるのでは?
中学時代、9回裏無死満塁からの攻防を描いた『江夏の21球』を読んだ。
1球1球の「間」をよく描いており、これで僕は真に野球バカになった。


もちろん、常に躍動するサッカーにも間があり、プロセスがある。
だから「動」ある攻防も面白い。でも、時には「静」なる攻防も乙なものだ。