ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了:白石昌則『生協の白石さん』


生協の白石さん


■本書は
※関連:がんばれ、生協の白石さん!
生協にある「ひとことカード」の要望への白石さんの回答集。
その素敵なセンスは学生の癒しを与える、白石さん 恐るべし!


■読み終わって

『単位がほしいです』
→ そうですか、単位、ほしいですか。私は、単車がほしいです。


こんな素敵コメントをくれる白石さん、凄い文章センス。


ふと、バイトでやった『枕草子』の有名な「香炉峰雪撥簾看」を思い出す。
いわゆる「香炉峰の雪とはどんなのかしら?」という中宮定子の問いに対し、
清少納言漢詩の「香炉峰の雪は簾を撥げて看る」のフレーズを思い浮かべ、
御簾を高くあげてみせた話 という教科書でも取り扱われている段です。


女房達は白居易漢詩を思い出す、それは周りの誰でも解っている。
そこでヒネリを加えた、清少納言の知的センスがこの段を印象づけている。


白石さんのコメントにも、それと似た何かを感じずにはいられない。
素直に「単位を売るのは無理」といえば片が付く、そこに+αがあるのが面白い。
それが白石さんとの言葉のキャッチボールを希望する学生達の心境なのだろう。